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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

藤の花

2024年05月02日 | 
藤の花が咲いた。足利の藤棚は有名だが、先日その花の映像が流れたが、同時にこの地方でも見られる。気温の上昇で、歳時記や話題のなかにここの花たちも登場するようになった。枕草子に「藤の花は、しなひながく、色濃く咲きたる、いとめでたし。」の一文が見える。「しなひ」というのは、垂れた花房を意味する。足利の藤は、ここの「しなひ」よりは、さらに長く、地面につきそうな長さに見えた。それでも、藤の紫は濃く、花の生命力が伝わってくる。

埼玉の春日部には、牛島の藤がある。国の特別天然記念物に指定された藤の古木で、樹齢1000年を超えるという。三好達治にこの藤をたたえる「牛島古藤歌」がある。藤の花を眺めながら、三好の詩を口ずさむにはいい季節だ。

葛飾の野に臥竜梅
竜うせて もも すもも
あんずも青き実となりぬ
何をうしじま千とせ藤
  はんなりはんなり

ゆく春のながき花ふさ
花のいろ揺れもうごかず
古利根の水になく鳥
行々子啼きやまずけり

メートルまりの花の丈
匂ひかがよふ遅き日の
つもりて遠き昔さへ
何をうしじま千とせ藤
  はんなりはんなり

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