常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

立春

2017年02月04日 | 日記


今日、立春。人に会ってする挨拶の言葉は、「日が長くなりましたね。」である。12月の冬至の頃は、午後4時を過ぎると、すぐに暗くなったが、今日の日没は5時4分である。気温は12月よりも低いが、日照時間は伸びている。日が射せばどんどんと春めいてくる。一昨日、びっくりするような雪が降ったが、1日ですっかり融けた。今日の「天声人語」に梅の話が載っていた。梅のことを春告草と呼ぶらしい。我が家のベランダの鉢植えの梅も開花が待たれる。

梅二月ひかりは風とともにあり 西島 麦南

雪国では、積もった雪を利用してさまざま事が行われる。新潟県の小千谷では、雪の上にちぢみが晒される。川端康成の『雪国』に、主人公が芸者の駒子を連れて、ちぢみを晒すのを見るシーンが書かれている。

「雪のなかで糸をつくり、雪のなかで織り、雪の水で洗い、雪の上に晒す。績み始めてから織り終るまで、すべて雪のなかであった。・・・寒中に織った麻が暑中に着て涼しいのは陰陽の自然だという言い方を昔の人はしている。」

雪の上に南蛮も晒される。寒中に晒された南蛮は、甘味が増しているようで美味しく感じる。北陸に行ったとき、寒摺り南蛮をお土産で買ったことがあった。蕎麦の薬味にとてもよかったと記憶している。
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