みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

平和祈願……

2006-11-28 | health
うーん、風邪がいつまでも居座っていて、なかなか出ていってくれない……。
「そろそろお引き取りを」と願ってあれこれ追い出し作戦しているのだが、
出ていくのも面倒だと思っているのか、知らんぷりしてどっかり腰を落ち着けている。
野口先生の「風邪の効用」を読み返したりもするものの、実践が好結果にともなわず、
なかなか手強い。

汚い話だが、痰は白血球などが菌と闘った死骸らしいので、最初は痰が出ると
「よしっ、いっぱい闘ったな。もう少しだ!」と思ってファイトがわいていたのだが、
こう長引くと、痰を出すたびに
「ああ、いつまでこの負け戦が続くのか……」と切ない気持ちになってしまう。
兵士たちの亡骸を水道で流しながら、「No more war」を唱える私である。

こんなときいつも、ドラえもんの道具を思い出す。
名前は忘れてしまったんだけど、風邪を引いたとき大きな袋の中に
「ゴホン!」とやるとすっきりさっぱり治ってしまうのだ。
きっと藤子不二夫先生が風邪をひいたときに考えついたんだろうね。
便利だなあ。今一番ほしいアイテムだ。
うう、早くそういう不毛なことを考えない日々に戻りたい……。

Mama help me

2006-11-24 | people
昨日は保育園のバザーでした。
バザー班のお母さんたちが連日遅くまで準備をしていて、
「働いてるお母さんたちに何やらすの?」というくらい大変そうだったんですが、
みなさん、とても意欲的。その成果あって、バザーは盛況。
今朝保育園に行ったら、「成功でしたね! ありがとうございました!」と書かれた紙が
貼ってありました。

バザー班で副班長をしている仲良しのママがすごくがんばっていたので、
当日は私もちょっとだけお手伝いをすることに。
雑貨コーナーを担当してお店番をしました。(一時間だけ!)
思いがけずこれが、楽しかった……。フリマみたいで。
意外と売れるんですね~。身内だけじゃなくて外部の人たちもけっこう来ていたし。
話したことのなかったお母さんと一緒に売り場にいて、合間にお話できたのも
おもしろかった。
普段、お迎えの時にちらっと見るだけのお母さんと、子育てについて話すと
軽い内容でもぐっと仲良くなれますね。その子にも親近感がわいたり。
バザーなんてめんどうくさいと思っていたけど、お手伝いしてよかった。

そして今日の昼、職場の近いたくちゃんママとランチ第2弾。
こちらはもう気心が知れているので、ディープな話に。
彼女がたぶん何気なく言ったであろうひとことが、今迷っていることの
解決ヒントになって目からうろこでした。
たくちゃんママ、感謝!

治りきらない風邪を引っ張っているせいかちょっと落ち気味なこのごろ、
ママ達に教えられたり助けられたりしてばっかりです。
子供を産んでからつくづく、「女の味方は女」というのを感じます。
弱っているときだからこそ見えることもあるよね。
あんまり自分をがんじがらめにしないで、ゆったりいこう、なんて
久しぶりにそう思えました。



うーん……

2006-11-22 | kid
このごろ、こうたろうの「おかあさんっこ」が強烈……
何をするにもお母さん。お母さんじゃなきゃダメ!なのだ。

前からそういうところは多少あったんだけど、最近特にすごい。
せっかく助けてくれようとしている家族や友人にも
「お母さんがいいのっ!」とやられると、あちゃー☆と思ってしまう。

さらに、私と仲のいい人に対して「ヤダ!嫌い!」などと
言うようになってしまった。
こうたろうも大好きな人たちなのに。
どうも、私がその人との話に夢中になってしまうのがイヤみたいなのだ。
とうとう、相方にまで「お父さん、イヤだ~!」なんて言い出す始末……。
私の妹に対しては「お話しないで!」とまで。
そのくせ、妹や相方がいないときには、しきりに彼らのことを気にしている。

今朝は、保育園でなかよしのとおるくんが私のところに来て
ちょっと抱きつくようなことをしたら、ダッシュしてきて
「だめ~っ! これ、こうくんのお母さん!」だって。
そんなに必死にならなくったって、とおるくんだって私なんかより
実のお母さんがいいに決まってるではないか。

私からの愛情を感じていなくて不安なんだろうか。
いっぱいスキンシップして、こうたろう好き~って表してるつもりなんだけどな。
3歳を過ぎて、やっとやっと、「あー、ちょっとラクになったな」と
思っていたところだったんだけど。

赤ちゃん返りというより、母親に対する独占欲が強まってきちゃってるみたい。
もちろん、いつまでもこんなに「お母さん命!」でいるはずないのはわかっている。
「今のうちだけよ~、楽しんだほうがいいわよ」とは言われるものの、
なんでなのかなあ? うーん、こまった。

読書記録2006-29

2006-11-20 | book
67「おっぱいバレー」水野宗徳 充実度★★★★☆
舞台は静岡県。浜名湖の北西に位置する小さな街。
弱小バレー部の中学生男子たちのところに、
若い女性教師が新しい顧問として現れる。
その先生と「試合に勝ったらおっぱいを見せてくれる」という約束を交わすことに
成功した彼らは、それはもう、がむしゃらにがんばるのだ。

といってもぜんぜんエッチな感じはなくて、明るくてユーモラスな青春小説。
実話をもとにした話というが、これが昔話じゃなくて現代の設定なのがいい。
今の中学生君たちが、先生のおっぱいを見るためだけにここまで
がんばれる熱いものを持っているというのが感動的だったし、
「おっぱい」が神聖なものとして扱われているのがうれしかった。
この子たち、おっぱい見せてもらえるのかなぁと思いながら楽しく読めた一冊。

最初はちょっとだらだらしていて、期待はずれだったかなという気がしたのだが、
100ページあたりを過ぎてからおもしろさが加速する。
クスっと笑えたり、ほろっと泣けたり、読後感もよかった。
そう、この小説、こんなタイトルのくせに何度も泣かせてくれるんです!

作者が「矢口ひとり」(深夜番組)の構成作家さんということもあってか、
すごくビジュアルを意識したつくりになっていたように思う。
このまんま映画化できる感じ。「ウォーターボーイズ」のノリで。
ぜひやってほしいんだけど、マネする先生もいるだろうから
教育委員会やPTAからクレームが来るかなあ。

君は正しい……

2006-11-17 | kid
こうたろうはちょっと几帳面である。
ドアが少しでもあいていると閉めに行くし、
ジャンバーのチャックは上まであがっていないと気がすまないし、
トイレの便座も閉めて出てくる。
うちにこんなちゃんとした人はいない。
私と同じO型なのに、いったい誰の遺伝子なのだろう。

そんなこうたろうなので、ずいぶん小さいときから
床にゴミや髪の毛が落ちていると拾って持ってくることが多かった。
最初は掃除の不行き届きをチェックされたような気がして、
「私のお姑さんはおおらかな人でラッキーだったのに、
なぜ息子に嫁いびりのようなことをされなくてはならんのだ!」と
思ったりもしたのだが、まあそこは使いよう。
「ありがとう。ゴミはゴミ箱に捨ててね」と本人に捨てさせることを教えた。

今朝、電車に乗り遅れそうだったので急いで家を出ようとしたら、
玄関でこうたろうが「足が痛い~」と半べそ。
見るとかかとに靴ずれのようなものができている。
仕方ないのでいったん履いたブーツを脱いでバンソウコを取りに行き、
貼ろうとしたら「こうくん、自分でやるー」と言う。
時間がないので「いいよ、お母さんやるよ」と言ったが、ガンとしてきかない。
もみ合いになるほうが時間のロスか、とやらせたら、案の定テープがよれた。
こうたろうが「なおしてー」と言うので
「これくらいいいじゃん、大丈夫だよ」と靴を履かせようとしたのだがダメ。
几帳面君にはバンソウコのテープのよれなんて絶対許せないのだ。
どうしてバンソウコをひとつしか取ってこなかったのか悔んだが後のまつり。
新しいバンソウコを持ってくるよりもここでなおしたほうが早いと判断し、
よれたテープを爪の先で開き、納得させる。ほっ。
とにかく急いでブーツを履き直し、バンソウコが入っていた個別包装の紙を
「帰ってからかたづければいいや!」と玄関の隅っこにちらかしたまま
ドアを開けようとしたら、こうたろうに言われた。

「ゴミはゴミ箱でしょー!」

どへー!!




保育園考察

2006-11-15 | kid
友人Mちゃんと馬車道でランチ。
Mちゃんはセンター南にいたとき、某保育園が主催する「赤ちゃん会」で
知り合った大切なともだちだ。
お互いに仕事に復帰する前の「専業主婦時代」も「保育園入園時期」も同じで、
今もこうしてちょくちょく遊んでもらっている。
彼女は保育園入園のタイミングで引っ越してしまい、私も後を追うように翌年の春転居。
まねしたわけではないんだが、家も地下鉄で10分くらいのところになった。
彼女とは週末に親子2組(ママ子ペア)で会うことが多いんだけれど、
フルタイムで働いているMちゃんは、たまに半休をとって
私とふたりでのデートを実現させてくれる。

そしてちょっとショッキングな情報が。
Mちゃんの子供が通っているのは公立の認可保育園なのだが、
子供が在籍している間に次の妊娠・出産があって産休・育休を
とっている間、1年くらい退園しなくていいそうなのだ!

少なくとも横浜市の認可保育園では、2ヶ月くらい仕事をしていないと
子供を退園させなくてはいけないケースが多い。
それが自主退社とかリストラでなくて、産休・育休中であってもである。
ちなみに、こうたろうの保育園は私立の認可保育園。
(といっても入園規定や保育料は公立と同じ)
どんな理由でも、3ヶ月仕事をしていない状態にあると退園しなくてはならない。
この3ヶ月というのは、「求職中」という扱いで、言ってみれば「猶予」として
与えられた時間なのだ。
横浜市は待機児童がとても多く、いったん退園してしまったらすぐに
待っていた子供が代わりに入園してしまうので、再入園はほとんど無理。
どの保育園も定員オーバーでまわしているから、別の園に転園するなんていうのは
まったく至難の業である。

だから、出産前日まで働いて、3ヶ月後に職場復帰が決まっている
というのでもなければ、子供を園に通わせ続けることができないのだ。
さらに、職場復帰するということは赤ちゃんの世話もできないから、
3ヶ月の赤ちゃんも保育園に入れなければならない。
うちの保育園は3ヶ月だけど、2ヶ月のところもあると聞いた。
2ヶ月や3ヶ月じゃ、産後の体だって元どおりになっていないじゃないか。
持ち上がりのない0歳児なら一斉入園の4月に受け入れの可能性は大だけど、
申請はだいたい1月。生まれてもいない子供の申請はできないから
これじゃあ計算が合わないし、途中入園は厳しい。
もっと言うと、上の子と下の子を同じ保育園に入れられるとは限らないのだ。

とまあ、「お役人の皆さん、本当に少子化を改善しようとなさってるんでしょうか?」
と首をかしげたくなるような気持ちでいたのだが、
横浜にもMちゃんのとこみたいな保育園があるんだなあ。
っていうか、これが当然だと思うんだけどどうでしょうか?

スピリチュアル・ワールド!

2006-11-14 | monologue
友人Cちゃんがヒーリングに行った話を聞いて興味がわき、
彼女がそろそろまた行くというので私も連れて行ってもらった。
ヒーリングとは、簡単に言うと弱いところにパワーをチャージするもの。
気功みたいなものと言ったらわかりやすいだろうか。

が、行ってみたらその場の流れで「メッセージ」というコースを選択することに。
「セラピストが上(宇宙の意思)からのメッセージを受け、それを伝える」
というもので、チャネリングというやつですね。
こうやって文にするとなんだかアヤシイのだが、せっかくそれをやってもらえる場に
いるとなったらお願いせずにいられなくなってしまったのだ。
ヒーリングも込みだったし、今すごく知りたいことがあったので。

セラピストの先生は、見るからに一般ピープルではないオーラがむんむん。
ミステリアスというよりも、はちきれんばかりに元気いっぱいで華がある。
軽くカウンセリングしたあと、「では、メッセージを始めます」と手を組み、
目を閉じてスタート。
(目を閉じていたのは先生だけで、私はずっと先生を見ていた)

そのあとがまあ、息をのんだ。
あっというまに先生に何かが降りてきたらしく、両手を私にかざしながら、
まるで書いてあるものを朗読するようにすらすらと、一度もつっかえることなく私の
「お題」に関する答え、アドバイスを語ったのである。
時間にして6分45秒。(MDに録音してくれたのであとでわかった)
もちろん会うのは初めてだし、私の情報なんて知るはずもないから、
あらかじめ文を作成することはできない。
アナウンサーが読むスピードだと1分で400字詰め原稿用紙1枚だから、
ざっと7枚分。先生がアナウンサーよりもうんと早く話していたことを考えると
9枚分くらいはあったと思う。
それを一気に即興で! 失礼な話だが、もし先生がインチキでやっているとしても
これはものすごい能力だと思う。

しかしそのメッセージ、「あなたのコミカルな感性を活かし」とか
「そのコミカルな表現で」とか、「コミカル」という言葉が何回も出てくる。
……私って……コミカル?

おおまじめな顔でイタコ状態になりながら「コミカル」なんて言ってる先生のほうが
ちょっぴりコミカルだったんですけど。えへ。(←すごい不謹慎)
他にも、「あなたは失敗してはいけないと思っている。もっと恥をかきなさい」
などと言われた。
結論として、私の人生、人様に笑っていただくことで開けるようです。
「笑われミチコの一生」ってことか……。やれと言われると難しいなあ。

先生によると、私はご先祖様の守りが強いとか。
これってこないだ手相観てもらったときにも言われたなあと思っていたら、
なんとなんとですね、どのご先祖様がついてくださっているか
(何代前のどんな職業の人か)教えてもらえたのだ!
そしてその人が私に何をさせようとしているのかを説かれた。
ひょええ~! まさに「オーラの泉」!
話している途中で時々、ふ、と目を泳がせて、誰かと交信している様子も、
江原さんもこういう顔するなーという、あの目にそっくりだった。

その他いろいろ、過去のトラウマをあばかれたり、なんで引っ越すことになったのか、
今私がどういう状況にあるのか(これに関してはちょっと鳥肌モノのビックリ情報も)、
相方の将来的なこととか、多岐にわたって話を聞いた。
先生は基本的にこちらの質問は受け付けてくれるので、
いくつか謎が解けて有意義だった。
最後に、先生の診断で子宮がちょっと冷えていると指摘され、
ヒーリングであっためてもらいました。

正味一時間。カウンセリングルームを出ると、Cちゃんが
「あれっ……なんか、顔色が変わったよ」と言う。
急いで鏡を見たら、ほっぺがピンク色になっているではないか。
体もほかほかしている。ほほーう、これがヒーリング効果か。

そして帰り道、ふと、何か重大なことを見落としているような気に……。

あああーっ!
自分の前世を聞くのを忘れた……!

いつもあんなに「オーラの泉」に出たいと思っているのに。
ずっと気になっていて、すごく知りたいことだったのに。
なんでその質問が出なかったかなあ?
私ってバカバカバカ。こんな機会はそうそうないのに……。
そう考えると、あれもこれも、と聞き漏らしたことがいっぱい出てきてしまった。

今度いつ行けるかわからないけど、(ちょっとお値段が張るので)
次回は質問事項いっぱいのメモ持参でのぞみます!
長文、読んでくださってありがとうございました。

悩ましいテンプレート

2006-11-12 | monologue
最近ちょこちょこテンプレートを変えているのですが、
これには理由があります。
gooのブログを始めてからずっと同じものを使っていて、
とても気に入っていたのですが、たまに写真をアップすると
左端に寄ってしまって、ばしっと真ん中にこないのです。
友人に相談したりしていろいろやってみたのですが、
真ん中設定にできても小さい写真になってしまったり、
テキストではなくHTMLエディターを使う方法を教えてもらったものの
スムーズにいかなかったりして(私の技量不足なんですが)。
「テンプレートが原因では」という助言も受けたので、変えてみたら
あっさりうまくいったのでした。

で、友人のアドバイスもあって、今使っているものの前に
デザインも色も「これはいいぞ!」というものにめぐりあったのですが、
会社で開いたらなぜか文が途中で終わってしまっている……。
そのとき私が使っていたのと同じテンプレートでgooブログを書いている友人の
サイトを開いてみたら、写真だけしか表示されていない……。
という状態だったのです。
私が会社で使っているマッキントッシュがボロいせいでしょうが、
少なくとも一台見られないパソコンがあるということは、他にも開けない人が
いる可能性もある、ということなので、残念ですがまた変更しました。
よかったんだけどなあ、あれ。

でもなかなか、希望どおりのテンプレートが見つからなくて。
いろんなものを試してみたのですが、
「あ、これ好き」と思うと、やっぱり写真が左に寄ってしまうのです。
消去法でこのテンプレートに落ち着きましたが、
欲を言うと、文字の色が薄い……。もうちょっと濃いめか普通の黒だったらな~。

でも、なんでパソコンによって見え方が違うんでしょうね?
うちのウィンドウズで見ると、左側のRECENT ENTRYなどの文字はきれいなブルー
なのですが、会社のマックでは蛍光っぽい黄緑色です。

このテンプレートでも開けないという方がいらっしゃったら教えてくださると
ありがたいのですが、そしたらこの文章も読めないから、
ご一報いただくのも難しいかな?



読書記録2006-28

2006-11-11 | book
64「都の子」江國香織 充実度★★★★★
江國さんのエッセイ集は好きなものが多いが、これはとりわけすばらしい。
「水玉模様」だけのお題で2000文字を構築し、
読者を引き込むことができる作家がどれくらいいるだろうか。
「階段は、降りるときには一段ずつが全部椅子になっていて、
上るときには(膝歩きで上るとよくわかるのだが)一段ずつ全部が
机になっている」などという発見ができる大人がどれだけいるだろか。
「雨に濡れたものは、みんなちょっとあだっぽい。
葉っぱも花も土も傘も、屋根も人も猫もみんな。」などという描写で
読み手をノックアウトさせる女性がどれだけいるだろうか。
何度もため息をつきながら読んだ一冊だった。
少女時代の思い出を綴ったものも多く、彼女がいかに豊かな(物質的なことではなく)
子供だったのか、いかにその世界を純粋にうけとめながら見つめていたのか、
よくわかる。いまさらですが、大好きな作家さんです。

65「泣かない子供」江國香織 充実度★★★★☆
「都の子」に比べて、視点が大人っぽい。
しっかり者の妹の話がいくつか出てきて、それに心底共感。
なんかうちの妹に似てるんだよなあ。
ふたり姉妹ってそれだけで特有の関係なんだなと思うし、
江國さんが描く妹への感情にシンパシィ感じまくりです。
そういえば、江國さんの感覚ってちょっと「長女っぽい」かもしれない。
父親である江國滋氏の話もとても興味深く、
「なるほど、こういうお父さんに育てられてこういう妹がいるとこういう娘に
なるのだなあ!」と感嘆せずにいられません。

66「生まれる森」島本理生 充実度★☆☆☆☆
つまんなかったです。
文章もきれいだし、きっと主人公は美人なんでしょうが、
なんだかだらだらしていて、「で、どうしたいの?」っていうのが
全然わからなかった。忘れられない過去の恋人である塾講師も、
ちっとも魅力的じゃなかったし。
テーマは「再生」らしいけど、ちゃんとリセットされた感じが伝わらず、
前向きに生きていこうという姿は見えなかった。
好き嫌いが別れるところなのかも。
個人的には、もっと躍動感がほしかった。

お受験ドラマ「Sweet Home」

2006-11-10 | television
楽しみに観ていた「Sweet Home」の再放送が終わってしまった。
1994年に放映されていたドラマで、子供の小学校受験をめぐる家族の騒動を
描いたコメディである。
再放送の第一回目を偶然観て、そのときちょうど友達(の子供)が
幼稚園受験真っ最中だったので興味深かった。
リアルタイムでは観てなかったんだけど、このドラマ、めちゃくちゃおもしろいの。
キャラクターひとりひとり申し分なく、12年前の古くささは全然感じなかった。
(ファッションがスゴイとか、瀬戸朝香が若い!とか、そういうのはちょっとあったけど)
久しぶりにハマってしまい、この2週間、ビデオ録画して観るのが
私の生きがいだったと言ってもいい。

最終回は20分ぐらいを過ぎたところで涙が止まらず。
ラストまで何度か大泣きした。ドラマでこんなに泣いたのってどれくらいぶりだろう。
ばりばりのコメディなのに! なんでこんなに泣けるんだ~!

いや、コメディだからこそ、シリアスな場面がすごく心を打ったのだ。
「お受験ドラマ」と謳いつつ、本当のテーマは「子供を通した、それぞれの夫婦のありかた」
だったんじゃないかと思う。
タイトルも「スイートホーム」だしね。

主人公夫婦は山口智子と布施博。
5つくらい受験していたのだが全滅で、残りは本命の難関小学校しかないという
状況にもかかわらず、夫がどうしても出なくてはならない会議と親子面接の日が
重なってしまった。
父親がいない親子面接なんて合格するはずがない、会社にウソをついてでも面接に
出て欲しいと訴える妻。
「俺のサラリーマン人生をかけた大切な会議なんだ。わかってくれ」と仕事を選ぶことを
決める夫。
「いい夫婦っていうのは、どちらかがいなくても片方だけ見ればわかるもんじゃないのか」
という妻の父親の言葉がすごく印象的でした。

会議はうまくいき、同僚の機転もあってぎりぎりで夫も面接に間に合うのだが、
そこでの対話がクライマックス。
今まで受けた学校の親子面接ではマニュアルどおりに受けのいいことを
言っていた夫が、そこで変わる。
「面接の10分で息子の将来が決まってしまうなら、私自身、この学校が息子に
ふさわしいかどうか、見極めるために来ました。でも、正直わかりません」。
ずっとマニュアル重視だった妻もそれに同意する。
それまでギスギスしていた夫婦が、顔を見合わせて微笑む。
まあ、このあたりはドラマ。ホントにこんなのマネしたら大変です。
でも、そのあとの子供の言葉がよかった。
面接官に「君はこの学校をどう思う?」と聞かれて、迷わずこう答えるのだ。
「お父さんもお母さんもにこにこしてるから、いい学校だと思います!」

号泣~~~

で、受かっちゃうわけですよ。よかったねえ。
あー、おもしろかった。楽しみがひとつ減ってしまってさびしい。
今、ああいうホントにおもしろいドラマってなかなかないよなぁ……。