みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

発熱……

2006-09-29 | kid
昨日の昼前、保育園から久々に「こうちゃんが39度熱がある」と
呼び出しがかかってしまった。
実は前日も熱っぽかったのだが、朝平熱に下がっていたし、
昨日の午前中は運動会の予行練習があったので登園させてしまったのだ。

どんなにぐったりしているのかと思いきや、迎えに行ったら
大きな声で「せんせーい、おしっこ出なかったよ~!!」と言いながら
トイレからフルチンで飛び出てきたところに遭遇。

鼻水も咳も発疹もなく、ただ熱があるだけで、すっごい元気。
いつも思うんだけど、このくらいの子供って、高い熱があっても
ぜんぜんつらそうじゃないことが多いのはなぜなんだろう。
保育園は37度5分を超えると呼び出しの電話がかかってきて
お迎えに行かなくてはならないのだが、本人は病気の意識はないので
家に帰ったところで寝やしない。
それどころか、いつもより早いお迎えにうれしがって、
おおはしゃぎで騒いでいる。
よって、うちで仕事もできないわけです……。
もう、こんな元気なら保育園行ってよ~!と思ったりも(^-^;

今日は出社日だったが、今朝は37度2分でさすがに昨日39度あったとなるとお休み。
よっぽどはずせない会議とかあれば、呼び出し覚悟で預けちゃうんだけど。
「子供が熱を出したので休みます」というのが通用する企業かどうかというのは、
母親が仕事するうえでけっこう重要なポイントだと思う。
私の場合、最初から小さな子供がいるという前提で雇ってもらったので
かなり理解してもらえているほうだと思うが、それでも、上司から
「今度の火曜日は絶対に会議に出て欲しいから、今から子供の体調を
気をつけてください」というメールが週末に来たことがあるので、
子供を理由に欠席することって、やっぱり良くは思われてないんだろうなとは思う。
そりゃそうだよね。いつも突然だし。だからできるときに全開でやるわけです。

で、昨日の午後から、熱っぽいものの元気なこうたろうとうちで過ごしています。
私もずっと家にいるとクサクサしそうだけど、お散歩も行けないし。
部屋の中でこうたろうは、保育園ではやっている「おだんご屋さんごっこ」に夢中。
「いらっしゃいませ~~。あんこですよ~~」と売りに来るので、
朝からたくさんおだんごをいただきました。あー、おなかいっぱい。

早くよくなってね。

こうたろうのツボ

2006-09-28 | kid
今まで、ママ友達から、子供が「ナウシカが好き」とか
「トトロのDVDを流しておけばしばらく大丈夫」という話を聞いていたのだが、
こうたろうはビデオをじっくりひとりで見ているということがなく、
「しまちゃんのビデオ見る~!」とか言うわりには始まると他のことをして
遊んだりしていた。
あんまり映像系は好きじゃないのかなあと思っていたら、
夢中になって見る作品を初めて発見。

それは、「千と千尋の神隠し」。
5年くらい前に金曜ロードショーでやってたやつを録画しておいたビデオ。
それをこの数週間、何十回も見ている。

中でもこうたろうの大好きなシーンは、なぜか
「お父さんとお母さんが豚になる」ところ。
他のシーンはいろんな神様とか出てきて楽しげなのに、
そのへんはあまりどうでもいいようだ。
あんな怖いシーンをどうして?と思うんだが、彼にはツボだったらしい。
その場面になると、息を飲むようにして画面に見入っている。

それで、お風呂に入っているときとか、ご飯を食べているときとか、
突然思い出して「お父さんとお母さん、ブタになっちゃったんだよね!」
と興奮したように言い出すのだ。なぜそこなのか……。
人前でいきなり言われたりすると、誤解されないように
「あっ、これはねっ、千と千尋の神隠しのことでねっ」と
一生懸命説明しなくちゃならんのです。

3歳になりました。

2006-09-25 | kid
9月22日、こうたろうは3歳になりました。

先週は、水曜日に保育園でのお誕生日会、
木曜日は家族でお休みをとってしながわ水族館へ。
そして当日金曜日は、保育園仲間&マンション仲間のはーちゃんちで夕ごはん、と
バースデーウィークだったこうたろう。
家族やお友達から、いろいろプレゼントをいただいてご満悦でした。
ガールフレンドのひなちゃん(ママ)からは
ゴーカお絵かきセットを……さっそく夢中で遊んでいます。ありがとう♪

それにしても、2歳と3歳って、決定的に違いますね。
今まで「早く大きくなって~!」としか思えなくて、
「赤ちゃんじゃなくなっていくのがさびしい」というママ友達の気持ちが
あんまりわからなかったんだけど、3本のろうそくを見て、
はじめて!さびしい……なんて思っちゃいました。

もちろん、無事成長したのは本当にうれしいです。
ただ、「もう子供の年齢を2歳って言うことも書くことも一生ないんだな」と
思ったら、ふと、こう、感傷的な気持ちに……。
もちろんそんなのは3歳でも5歳でも20歳でもおんなじですが、
あとはどんどんデカくなっていくんだなあ、と。(そうでなきゃ困るけど)

ろうそく2本までは、やっと立ってるというか、まだ支えが必要な感じでしたが、
3本となると、どんとしていてもう「いっぱし」ですね。
産む前に、子供に対する幻想みたいなのはまったくなかったのですが、
よその子をかわいいな~と思うのと、実際自分の子を育てるのとでは、
クマのプーさんをかわいいな~と思うのと、ホンモノのクマと生活するのとでは違う、
というくらい全然違いました。(^-^;

まあ、こんなおセンチな気分も、きっと秋だから。
まだまだ手のかかるやんちゃ坊主を追いかけ、追いかけられていると、
「やっぱり早く大きくなって!」と、感傷なんか吹き飛んでしまうのでした。

漢方パート2

2006-09-20 | health
漢方医受診2回目。
この間の検査結果(血液の)を聞く。
風邪はほぼ治ったので、予定どおり冷え性対策♪

処方されたのは「小建中湯」という薬。
効用はいろいろあるんだけど、わかりやすいものとしては、
内蔵をあたため、緊張をほぐすということ。
慢性胃炎や疲労しやすい人、虚弱体質の人にもいいらしく、
おねしょの漢方として有名なんだとか。
これから私は、息子のトイレトレーニングをしながら、おねしょの薬を飲む母親。
「冷え性という病気はないから、カルテには胃腸炎って書いておくね」と
胃腸炎にされてしまった。カルテってそんなもん??

これで少し気長に漢方とおつきあいすることにしたのだが、それとは別に、
私は体調が悪いと鼻の内側(必ず右の穴)にデキモノができることがよくある。
今回もできて、それがかなり痛いので、ついでに診てもらったら、
「あー、ヘルペスだね」
と言うではないか!!
ヘルペスって、あの、もっと見えないトコにできるんじゃないでしょうか??
顔にヘルペス? いやだなああ。

ヘルペスには大きく分けて単純疱疹と帯状疱疹というのがあって、私の場合は
単純疱疹のほうらしい。帯状疱疹は一度かかるとめったに再発しないそうだが、
単純疱疹は何度も繰り返すんだとか。
健康なときは神経の中(?)に潜んでいるウィルスが、
疲れていたり風邪を引くと暴れだすんだそうだ。
予防法はなく、できたらすぐ処置するしかないらしい。
口唇にできる人が多いのだが私はなぜか鼻の内側で、そうなると鼻水を
かむときにものすごく痛いし、こすれたり濡れたりするので治りも遅いのだ。
先生には「まあ、バロメーターだと思って」と言われたが、
こんな痛くてみっともないバロメーターいらない~!
疲れてることや風邪引いてることくらい、こんなのなくてもわかるよーー!!

でもまあ、ヘルペスだとわかってよかった。しかるべき抗ウィルス剤(軟膏)をもらえたし。
今まで、ビタミン不足かなんかでデキモノができちゃうんだと思っていたので
オロナインとか塗っていたのだ。先生にそう言ったら
「だ~め~だ~よ、オロナインなんて~」と欽ちゃん風に言われてしまった。
そして、「あ、写真撮っとこーね」と言って、なぜかポラロイドカメラを……。
カルテには、ヘルペスに苦しむ私のまぬけな顔写真が貼られた。
こんな医者初めてだ。おもしろいけど。

さあ、これでヘルペスを治して、冷え性改善まっしぐら。
冷え性が治ったら、やりたいことがいっぱいあるんだあ♪
今まで寒がりのせいで、いかにいろんなことがかなわなかったか……
おねしょ漢方の効き目は、これからゆっくり報告します。
漢方よ、血に溶け、肉に溶け、私になれ。

夕方の空

2006-09-19 | kid
昨日の昼さがり、リビングの窓から外を見ていたこうたろうが
「お母さん、空が動いてるよ!」と言った。
見ると、雨雲がすごい勢いで流れている。
なるほど、ほんとうだ。言われてみれば、空全体が動いているように見える。
「雲が」じゃなくて「空が」というあたりが、子供の発想でいいなあ、と思った。

どしゃぶりの雨が降ったあと、見事な夕焼けになった。
こうたろうはまたもや言う。
「水色と、オレンジと、黄色と、白と、ピンクと、たくさん色があるんだねえ!」
そうだね、たくさんの、たくさんの色だね。
人間がまだ名前をつけていない色も、いっぱいあるね。
そして雲をひとつひとつ選んでは、
「ハンバーグだね」「じょうろだよ」「ひこうきもあるよ」などと
うれしそうに指さしている。
「あっちの空は、長いねえ!」というのも新鮮だった。
低い位置で広範囲に浮かんでいる雲の、その下の部分の空。たしかに、長い。

この部屋を決めたとき、西向きリビングだったのも私にはポイントだった。
たしかに西日はきついし、朝日は入らない。
でも、西向きリビングは、夕方の空がきれいに見えるのだ。
苦手な寒い冬、太陽がゆっくりたっぷり訪れる午後の時間もいい。
日本には南向き信仰みたいなのがあって、西向きはあまり人気がない。
おかげで、少し、安い。それも私にはありがたい話。

夕方、リビングからぼんやり空を眺める。
もちろん毎日というわけにはいかないけれど、私はその時間がすごく好き。
夕方の空の変化はすごく早くて、ちょっと目を離したすきに
あっというまに雲の形や色が変わってしまう。
だから、ほんの30分、なにもせずにただ空を見ている。
今日一日を結集した「作品」として、明日の天気の「占い」として、
空が見せてくれるショータイム。

私が「見よう」と言ったわけでもないのに、同じことしてるこうたろう。
こいつとは、気が合いそうだ。
とっぷりと日が暮れて、空が一色になってしまうまで、
私たちはずっとふたりで窓辺に並んでいた。
ああ、おもしろかった。また一緒に見ようね。
こんな近くに同士を見つけて、うれしい気持ちになった。

読書記録2006-24

2006-09-17 | book
54「強運の持ち主」瀬尾まい子 充実度★★★☆☆
瀬尾まい子さんの小説が売れると、ちょっと安心する。
こういうお話、文章が受け入れられる、支持されるというのは、
日本にまだまだやさしい人たちがたくさんいるんだなあと思うのだ。
OL上がりの占い師、ルイーズ吉田を取り巻くさまざまな人々。
さらさらと流れていくストーリーの中に、「ニベア」とか「ジャスコ」とか、
親近感のわく庶民的なディティールが挿入されている。
そして、結局は「人生は占いでは決められない」みたいなオチで、
やっぱりね、って感じなんだけど、その読めちゃう感じもまた
瀬尾さんの小説のいいところなんだと思う。
ただ、もう少しパンチが欲しいな、というのがちょっと惜しい。

55「ひと呼んでミツコ」姫野カオルコ 充実度★★☆☆☆
公衆道徳を愛する主人公ミツコ。煙草のポイ捨てや痰吐きなど、
許せないものを見ると超能力が出てそいつらを退治する。
おもしろい、なのにどこかすべっていく。なんでだろうな~と思っていたら、
「そうか、古いんだ」ということに気が付いた。(1990年初版)
著者が悪いわけではない。どこを開いても姫野カオルコ節炸裂のこの小説、
私は当時彼女の本が大好きだったし、これが発行されたころに読んでいたら
もっと楽しかったはず。内容がどうということじゃなくて、
文体が「時代モノ」なんですね。
煙草のポイ捨てなんかは私も相当に腹が立つし、ミツコみたいに超能力が
あったらむちゃくちゃに成敗したくなると思う。
昔からこうやって訴えてる人がいるのになんでなくならないんだろうなあ。
どういう神経してんだと思うよ。もっと重大な犯罪として認定すべきだ。
……とか思うのは、私も姫野さんも含めて少数派みたいですね。不思議な世の中だ。

56「最高に笑える人生」曽根綾子 充実度☆☆☆☆☆
うーん、よくわからなかった。言わんとしていることが難しくて。
たとえば、表題にもなっているこの文章。
「敢然と不運をも見込んだ将来を承認しつつ、現在のよさを取るというのも、
私好みの生き方だ。それで運がよければ最高に笑える人生が手に入るのである。」
何度読んでも理解しにくい。残念なことに最高にどころかぜんぜん笑えない。
私がまだまだ人生経験を積んでないってことでしょうか。

57「愛のギャク弁」霞ん 充実度★★★★☆
読書記録に載せるのはどうかと思ったが、あんまりすごかったのでやっぱり
のっけることにした。
とある主婦が(といってもいろんなメディアで取り上げられているので、
今や有名になってしまったが)ブログで公開していた息子たちのお弁当記録。
ブログはこちら。http://blogs.yahoo.co.jp/kasumin_yorosiku/
アニメのキャラクターや有名人の顔など、食べ物でむちゃくちゃリアルに作られたお弁当を
掲載しているのだがこれが傑作ばかり。
あんまり感動して、会社のお昼休みに本屋で完読してしまいましたよ。
文体がそのものだったし敬意を払って言うんだけど、なにしろすごいオタク力だ。
アイディアといい、細かさといい、何よりその対象物にソックリ!! 感服!
最初は「ギャグ弁」なのかと思っていたら「虐待弁当」の略なんですね。
なんで虐待なの~? こんなに手が込んでて愛情たっぷりじゃないか~。
私だったらうれしいけどなあ。
でも、著者の高校生の息子は、恥ずかしいので友達に見られないように
急いでかきこむそうです。
そんなあっけない命なので、こうしてちゃんと記録に残されてよかったね。


漢方デビュー!

2006-09-16 | health
ここのところ、私の前にしばしば現れる「東洋医学」というジャンル。
プライベートでよく目にするのはもちろん、東洋医学に関する本の仕事までやってしまった。
この2週間、ずっと治りきらない風邪を抱えており、
せっかくなので門をたたくことにした。

というわけで、漢方デビューしました。
実を言うと、漢方は、たいした知識もないくせに何年も敬遠していた世界。
「苦しいのにすぐ効かない」「ずっと飲み続けなければならない」というのが
どうしても受け入れられなかったのだ。
しかし、東洋医学の考え、処方について知るにつれ、
これは今の自分にとってもっとも適した施しではないのか?と思い。

私の住んでいるエリアで漢方医を探したら、Sという病院がヒット。
駅から近いので知っていたのだが、あまりにも建物が古めかしいため、
「うわー、こんなの誰が行くんだ?」と思っていた。
が、調べてみると、やみくもにボロいというわけではなく、
「近代建築アーカイブクラブ」というところで
歴史的に価値あるものとされ取り上げられているではないか。
そう思うと、ボロいというより、「伝統の重み」みたいのを感じるわ……。
病院の設立はなんと大正時代。(建物は昭和初期らしい)
漢方だけにこだわっているというわけではなく、
西洋医学も否定せず、超音波検診にも定評があるとか。

レトロな(もうボロいとはいわない)木造の建物の中に入ると、
患者さんの年齢層がぐぐっと高い。待合室も狭い。
受付窓はいまどき手元しか見えず、パチンコの換金所みたいになっている。
問診表もない。皮膚科もあるというのにスリッパの消毒もない。
患者が高齢なため、名前を呼んでも一回では気がついてもらえず、
何度も大きな声を出さなくてはならない看護士さん。
それでちょっとイライラしているのか、ちょっと無愛想である。
壁を見ると「杖が必要な方はおっしゃってください」という張り紙がある。
診察室も雑然としている。書類や薬の箱が積み上げてあって、
なにもかもが、清潔で気持ちいいとは言いがたい。

な、なのに。なんか落ち着く。なんか好きだ。なんでだろう?
徹底した統一感があるからだろうか。なんだかくつろげる。

先生もひと味ちがっていた。
「おじいさん」と呼びたくなる一歩手前くらいだが、
お顔をよく拝見すると、肌がつやつやで髪の毛も黒々している。
なんといっても、聴診器の当て方が従来とは違う。
乳の下を、四角パスみたいにパパパパっと手早くあてるのだ。

私は、漢方を希望していることを伝え、いい機会なので冷え性を
治していきたいと申し出た。私は、風邪を治すのと同時に、冷え性の
薬も処方してほしかったのだが、
「まず風邪を治してからにしましょうね」と諭されてしまった。

思い切ってここに書いてしまうけれど、私は、風邪が長引くとちょっとやばい状態になる。
誰だって体調が悪ければ気持ちも落ち込んだりイライラしたりするだろうけど、
私の場合はちょっと尋常じゃないというか……。実はこれでけっこう悩んでいたのだ。
これまでいろんな病院で「ストレスがあるから体調が悪くなるのだ」と言われ続け、
「いいえ、私にとって体調の悪い状態がストレスなのです!」という主張は
なかなか聞き入れてもらえなかった。
この病院で「風邪をひいていることで気持ちがすごく落ち込んでしまう」と話したら、
何のためらいもなく安定剤を処方してくれた。
「体が弱ってるとよくあることだから。安全な薬だから安心して」とな。
うーん、やっぱり今までとは違う!
漢方にも抗不安剤があるのを知っていたのでちょっと期待していたけど
こんなにスムーズだとは。私の気持ちをやっと汲んでもらえたみたいでうれしい。

初診だったし血液検査もしたので会計は覚悟していたのだが、
あれっと思うくらい安かった。ますます印象がいい。

まずは風邪を治そうっと。そして、冷え性体質を改善するのだ~~!
またあのレトロな空間に身をおきたくて、そして漢方によって自分の体が
どんなふうに良くなっていくのか知りたくて、なんだかちょっと楽しみな私です。

ギター講習

2006-09-12 | guitar
日曜日、義姉K子の友人、ギタリストのDちゃんに講習に来てもらった。
もう弦が劣化していたので、いい機会だから張り替えを教わる。
私は自分の持っているギターしか知らないので、
これがギター的にどんな感じなのかをおうかがいした。
で、わかったのは、

・ネックが少し短めで太いこと
・小振りなので女性には向いているということ
・ピンホールが小さいこと
・1975年製にしては状態がいいこと
・ビンテージものだということ

なるほど~。ギターといってもそれぞれに個性があるので、
自分にぴったりのものを見つけるのは一発ではなかなか難しいんだなと実感。
このギターは、初回にしてはすごく相性が良かったと思う。
これも、選ぶ時に多大な協力をしてくれたシンタロウ君のおかげ。ありがとう!

なんとか弦の張り替えをすませ、チューニング方法も教えてもらう。
テキストに書いてあってもイマイチ意味がわからなかったことが、
口で説明してもらったらすんなり理解できた。
Dちゃんは、私が持っていた童謡の楽譜を見ながら、何曲か弾き語りしてくれた。
いや~、いいね、いいね。ライブだよ。
童謡なのにお歌のお兄さんチックにならず、
アコースティックバージョンですっごくしぶい。
泉谷しげるみたいですてきだった。(←超ほめてる)
中でも「線路は続くよ」なんか、元気のいい歌なのに、Dちゃんの手にかかると
しみじみと奥深いバラードになるのだった。
  線路は続くよ どこまでも……
うんうん、人生の線路はどこまでも続くんだよね。野を越え山越え、谷を越えて。
音楽っていいね、ぐすん。

読書記録2006-23

2006-09-08 | book
50「腰痛放浪記 椅子がこわい」夏樹静子 充実度★★★★☆
作家・夏樹静子の身にふりかかった腰痛との壮絶な闘いの記録。
最初の数ページで、私もこんな生活を続けていては将来的に夏樹先生と同じような
おそろしい腰痛に見舞われると予想し、「ひえ~、これからは2時間パソコンに向かったら
一度立ちます! 水泳もします!」と心に誓いながら読んでいたのだが、
どうも事態はそんな単純なものではないということに気付く。
いろんな病院をめぐり、人からよいと勧められたものはすべて試し、
「入水自殺した男の霊がついている」と言われて徐霊してもらい……しかし容態は
いっこうに良くならない。「ストレスです、精神的なものが原因です」と言われて
「そんなはずはない、メンタルなことが原因ではない」と否定する夏樹先生。
夏樹先生のような大御所と自分を一緒にするのはまったくもっておこがましいのだが、
この本は、私が去年一年間どうしてあんなに体調不良で苦しんでいたのか分析するヒントをくれた。
要所要所で現れる「自律」と「潜在意識」という言葉。具合の悪い渦中でこれを読んでも
納得がいかなかったかもしれないけど、今の自分には本当によくわかる。
夏樹先生の腰痛が再発しないことを祈ります。

51「ALWAYS 3丁目の夕日」山本甲士 充実度★★★☆☆
仕事がらみで読みましたが、山本甲士さんという作家にちょっと興味が。
この本はもともと漫画が原作なのでさらっと書いているけど、実はもっと深いことを
書く人なんでは?と思えたので。
オムニバス形式になっており、貧しくて子沢山の母親が、裕福な親戚に頼まれて息子をひとり
養子に出す話では涙。うーん、子供にとってどっちが幸せなんだろう? 
貧乏でも実の親と一緒に身を寄せ合うほうがいいというのは正論だけど、自分が母親の立場だったら、
「ごはんもろくに食べさせてやれないのなら……親戚なら……」と考えてしまうかもなあ。
子供の立場でも、ある程度わかる年齢だったら「それで家族が少しでも楽になるなら……親戚なら……」って
やっぱり思ってしまう気がする。難しいねえ。

52「かび」山本甲士 充実度★★★☆☆
「3丁目の夕日」で気になって、図書館に走りました。
仕事に明け暮れる夫が脳梗塞で倒れ、労災も出さずに夫を切ろうとする会社に腹を立てた主婦が、
大企業を相手にひとりで闘う……というストーリー。
最初はわくわくしながら読んでいたのだが、途中、「本人よりも家族を苦しめたほうが効果がある」と
社長の娘に対していやがらせを始めたあたりからげんなり。そりゃターゲットが違うでしょう。
精神安定剤のような薬を飲みながらどんどんアブない犯罪者になっていく主人公。
一主婦が持っている世間への苛立ちがすごくリアルで、テーマとしては最高におもしろかったのだが、
せっかくならもっと正義サイドに立って、不条理な社会に打ち勝って欲しかった。

53「江原啓之への質問状」丸山あかね、江原啓之 充実度★★★★☆
丸山あかねさんというライターと、江原さんとの対談本。
丸山あかねという人を知らない人が読んだら、「な、なんなの、この人? アホか!」と
思うような幼稚な質問や受け答えをしていて、私も最初はびっくりしながら読んでいたのだが、
もしや丸山さん、確信犯では?という気もしてきた。
私を含めた多くの視聴者、一般読者が、江原さんに対して抱いている稚拙な疑問や感想を
そのまま代弁しているのかも。つまり、丸山さん本人はちゃんと江原さんのことを理解しているんだけど、
わざと「でもこういうこと言うヤツっているよな」というような言葉を選んでいるんじゃないだろうか。
私個人が江原さんにしたかった質問は、「世の中には解決されない事件や見つからない人たちが
たくさんいるのに、どうしてその能力を使って助けようとしないのか?」ということだったんだけど、
この本の中でそれも晴れた。江原さんが個人カウンセリングをやめてどんどんメディアに出ている
理由も納得。現に、そのおかげで救われている人がたくさんいるので、
今後もがんばってほしいです。(ああ、自分がエハラーということを否めなくなってきてしまった……)

夏の終わりのホラー

2006-09-06 | work
昨夜、全身の毛が粟立つようなおそろしい出来事が……。

3月、かつての同僚からの依頼で受けた単行本の仕事があった。
引越し準備であわただしい時期だったのだが、元同僚からの頼みだったし
ギャラもそこそこ良かったので、他の仕事を断ってまで仕上げた原稿。
電話取材もあったし、電話できない相手には往信用の切手と封筒まで用意して
郵送でやりとりするなど、ちょっと手間のかかる作業だった。

フリーランスの場合、ギャランティの振込みは本が発行された後になることが多い。
この仕事自体は3月にやったものだけど、振込みは8月末になると言われていた。
で、昨日の夜、帰宅したらその出版社から封書が来ていたのだ。
ものぐさなもので、私はいちいち振込み当日に通帳記入で入金確認をしない。
なので、てっきり振込み済みのお知らせだと思い、ていねいな会社だな、とさえ思って
封を切った。

そこには……!!

   貴殿より拝受しました請求書分につき、大変申し上げにくいお願いがございます。
  実を申しますと、資金繰り状況が思わしくないことに加え、
  8月末に予定しておりました銀行からの融資が実行されなかったため、
  お約束期日までにお支払いさせていただく原稿料がお支払いできない状態です。
  弊社の勝手な都合によりこのような事態になったこと心よりお詫び申し上げます。


ひょええええええ~~~( ̄□ ̄;)

ね、ね、こわいでしょ? こんな怖い話、ありますか?
ギャラは、こうたろうの保育料に換算するとなんと5ヶ月分。
あの怒涛の3月、動かない体に鞭打ってパソコンに向かった努力はいったい……。
本はちゃんと出版されたので、売り上げ的には会社の利益に貢献しているはずなのに。
しかも、私は経費を立て替えており、原稿料と一緒にそれも払ってもらうことに
なっていたので、経費分がマイナスなのだ!
くそー、詫びはいいからカネを払え!!

今まで、フリーランスで仕事をしている先輩からこの手の話は時々
聞いていたのだが、まさか自分もこんな目にあうとは……。
私に依頼してくれた元同僚は、2ヶ月前に退職してしまっている。
その元同僚に連絡しようかと思ったのだが、彼女が悪いわけではないので、
まずは出版社に直談判しようと思い電話した。が、夜だったので誰も出ず。
「現在使われておりません」というアナウンスが流れなかっただけ安心したが、
もしかしてこのままトンズラされてしまうのか??
明日電話かけたところで、ずっと誰も出ないなんて状況になったらどうしよう。
そう思うと夜もろくに眠れなかった。

で、朝。
あれこれと文句を考えながら電話したら、ワンコールであっさり社長がじきじきに出て、
丁重な謝罪と、来月頭に支払う約束をしてくれた。

それでとりあえず私は納得したわけだけど、ちゃんと振り込まれるまでは
気がぬけない。ああ、こわい。「大手の出版社としか仕事しない」なんて
豪語できないところが一介のライターの弱味でございます……。