みちくさ茶屋

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読書記録2006-29

2006-11-20 | book
67「おっぱいバレー」水野宗徳 充実度★★★★☆
舞台は静岡県。浜名湖の北西に位置する小さな街。
弱小バレー部の中学生男子たちのところに、
若い女性教師が新しい顧問として現れる。
その先生と「試合に勝ったらおっぱいを見せてくれる」という約束を交わすことに
成功した彼らは、それはもう、がむしゃらにがんばるのだ。

といってもぜんぜんエッチな感じはなくて、明るくてユーモラスな青春小説。
実話をもとにした話というが、これが昔話じゃなくて現代の設定なのがいい。
今の中学生君たちが、先生のおっぱいを見るためだけにここまで
がんばれる熱いものを持っているというのが感動的だったし、
「おっぱい」が神聖なものとして扱われているのがうれしかった。
この子たち、おっぱい見せてもらえるのかなぁと思いながら楽しく読めた一冊。

最初はちょっとだらだらしていて、期待はずれだったかなという気がしたのだが、
100ページあたりを過ぎてからおもしろさが加速する。
クスっと笑えたり、ほろっと泣けたり、読後感もよかった。
そう、この小説、こんなタイトルのくせに何度も泣かせてくれるんです!

作者が「矢口ひとり」(深夜番組)の構成作家さんということもあってか、
すごくビジュアルを意識したつくりになっていたように思う。
このまんま映画化できる感じ。「ウォーターボーイズ」のノリで。
ぜひやってほしいんだけど、マネする先生もいるだろうから
教育委員会やPTAからクレームが来るかなあ。

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