みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

お受験ドラマ「Sweet Home」

2006-11-10 | television
楽しみに観ていた「Sweet Home」の再放送が終わってしまった。
1994年に放映されていたドラマで、子供の小学校受験をめぐる家族の騒動を
描いたコメディである。
再放送の第一回目を偶然観て、そのときちょうど友達(の子供)が
幼稚園受験真っ最中だったので興味深かった。
リアルタイムでは観てなかったんだけど、このドラマ、めちゃくちゃおもしろいの。
キャラクターひとりひとり申し分なく、12年前の古くささは全然感じなかった。
(ファッションがスゴイとか、瀬戸朝香が若い!とか、そういうのはちょっとあったけど)
久しぶりにハマってしまい、この2週間、ビデオ録画して観るのが
私の生きがいだったと言ってもいい。

最終回は20分ぐらいを過ぎたところで涙が止まらず。
ラストまで何度か大泣きした。ドラマでこんなに泣いたのってどれくらいぶりだろう。
ばりばりのコメディなのに! なんでこんなに泣けるんだ~!

いや、コメディだからこそ、シリアスな場面がすごく心を打ったのだ。
「お受験ドラマ」と謳いつつ、本当のテーマは「子供を通した、それぞれの夫婦のありかた」
だったんじゃないかと思う。
タイトルも「スイートホーム」だしね。

主人公夫婦は山口智子と布施博。
5つくらい受験していたのだが全滅で、残りは本命の難関小学校しかないという
状況にもかかわらず、夫がどうしても出なくてはならない会議と親子面接の日が
重なってしまった。
父親がいない親子面接なんて合格するはずがない、会社にウソをついてでも面接に
出て欲しいと訴える妻。
「俺のサラリーマン人生をかけた大切な会議なんだ。わかってくれ」と仕事を選ぶことを
決める夫。
「いい夫婦っていうのは、どちらかがいなくても片方だけ見ればわかるもんじゃないのか」
という妻の父親の言葉がすごく印象的でした。

会議はうまくいき、同僚の機転もあってぎりぎりで夫も面接に間に合うのだが、
そこでの対話がクライマックス。
今まで受けた学校の親子面接ではマニュアルどおりに受けのいいことを
言っていた夫が、そこで変わる。
「面接の10分で息子の将来が決まってしまうなら、私自身、この学校が息子に
ふさわしいかどうか、見極めるために来ました。でも、正直わかりません」。
ずっとマニュアル重視だった妻もそれに同意する。
それまでギスギスしていた夫婦が、顔を見合わせて微笑む。
まあ、このあたりはドラマ。ホントにこんなのマネしたら大変です。
でも、そのあとの子供の言葉がよかった。
面接官に「君はこの学校をどう思う?」と聞かれて、迷わずこう答えるのだ。
「お父さんもお母さんもにこにこしてるから、いい学校だと思います!」

号泣~~~

で、受かっちゃうわけですよ。よかったねえ。
あー、おもしろかった。楽しみがひとつ減ってしまってさびしい。
今、ああいうホントにおもしろいドラマってなかなかないよなぁ……。