みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

君は正しい……

2006-11-17 | kid
こうたろうはちょっと几帳面である。
ドアが少しでもあいていると閉めに行くし、
ジャンバーのチャックは上まであがっていないと気がすまないし、
トイレの便座も閉めて出てくる。
うちにこんなちゃんとした人はいない。
私と同じO型なのに、いったい誰の遺伝子なのだろう。

そんなこうたろうなので、ずいぶん小さいときから
床にゴミや髪の毛が落ちていると拾って持ってくることが多かった。
最初は掃除の不行き届きをチェックされたような気がして、
「私のお姑さんはおおらかな人でラッキーだったのに、
なぜ息子に嫁いびりのようなことをされなくてはならんのだ!」と
思ったりもしたのだが、まあそこは使いよう。
「ありがとう。ゴミはゴミ箱に捨ててね」と本人に捨てさせることを教えた。

今朝、電車に乗り遅れそうだったので急いで家を出ようとしたら、
玄関でこうたろうが「足が痛い~」と半べそ。
見るとかかとに靴ずれのようなものができている。
仕方ないのでいったん履いたブーツを脱いでバンソウコを取りに行き、
貼ろうとしたら「こうくん、自分でやるー」と言う。
時間がないので「いいよ、お母さんやるよ」と言ったが、ガンとしてきかない。
もみ合いになるほうが時間のロスか、とやらせたら、案の定テープがよれた。
こうたろうが「なおしてー」と言うので
「これくらいいいじゃん、大丈夫だよ」と靴を履かせようとしたのだがダメ。
几帳面君にはバンソウコのテープのよれなんて絶対許せないのだ。
どうしてバンソウコをひとつしか取ってこなかったのか悔んだが後のまつり。
新しいバンソウコを持ってくるよりもここでなおしたほうが早いと判断し、
よれたテープを爪の先で開き、納得させる。ほっ。
とにかく急いでブーツを履き直し、バンソウコが入っていた個別包装の紙を
「帰ってからかたづければいいや!」と玄関の隅っこにちらかしたまま
ドアを開けようとしたら、こうたろうに言われた。

「ゴミはゴミ箱でしょー!」

どへー!!