海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ドイツの列車爆破テロ未遂事件」についての『フランクフルター・アルゲマイネ』紙の記事。

2006年08月21日 | テロリズム
連邦検事のモニカ・ハルムスは、土曜日に、問題の男は、レバノン出身で、キール大学の学生であり、学生寮に住んでいたと述べた。彼はイスラム主義のネットワークのメンバーであるそうだ。この21才の男は、二人の容疑者の内の一人であるとハルムスは述べた。爆発物を乗せたトロリーから採取されたDNAと指紋が逮捕された容疑者のものと一致するだろう。彼は日曜日に捜査判事によって尋問を受ける予定である。
その男は、キール駅で列車から降りようとした際に、逮捕された。逮捕に導いた詳細については捜査当局は何も述べなかった。当局の推定では、ドルトムントとコブレンツの犯行容疑者においては、個人的な犯行ではなくて、テロリストの背景をもった集団が問題となっている。「持続的な構造を示す犯行集団が問題である」とハルムスは述べた。第二の容疑者については追跡が行われているが、彼の身元を特定する証拠はまだない。
連邦刑事局(BKA)局長イェルク・ツィールケの言葉によると、イスラム主義的な背景があるという認識はない。「それは捜査される」とツィールケはキールで述べた。第二の容疑者はキールから来たのではない。ツィールケは、監視を怠ってはならないと警告した。「第二の容疑者はまだ歩き回っている。」この男が何をたくらんでいるかは分からない。逮捕された男性は、監視ビデオカメラに写っていたドイツ・ナショナル・チームのトリコットのシャツを着ていた。
二つの列車に爆弾を仕掛た犯人を追跡するために、警察は、土曜日朝、キール中央駅を約5時間封鎖した。目撃者によると、彼はプラットホームで手錠をかけられた男を見た。朝9時に最初の列車が再び発車した。「キールでは、警官の投入処置は連邦刑事局の捜査と連携して行われた」と警察の報道官は述べた。
捜査官は、逮捕後キールにある容疑者の住居とある学生寮の建物を捜索した。この捜索は、土曜日午後まで続いた。キール中央駅で逮捕された際、レバノン人学生は、トランクを携帯していたが、その中には爆発物は発見されなかったと、連邦刑事局は述べた。この若者は供述によると、レバノン出身で、2004年にドイツに入国した。彼は滞在許可証を持ち、キール大学でメカトロニクスを学んでいる。
投入されている間、捜査官は疑わしい対象を探した。発見物および逮捕についての公式の
発表はない。ハンブルク行きの列車に乗ろうとした目撃者は、乗客が4時少し過ぎてからローカル列車から降りるように要求されたと述べている。彼は警官達がプラットホームでトランクと屑篭を調べているのを見た。
キール中央駅では、9時以後次第に旅客が増えた。ただ、3番線と4番線は、赤白のまだらの帯で封鎖されたままであった。多くの旅客は、捜査官達が白い上っ張りを着て、手荷物を調べているのを見た。駅が封鎖されている間、ハンブルクとリューベック行きの列車は、フリントベックとキールの間、及びライスドルフとキール間はバスを運行した。
アンゲラ・メルケル連邦首相は、キールでの逮捕にほっとした反応を見せた。メルケルは、逮捕をテロリズムに対する戦いにおける大きな成功だと評価した。ドイツの治安当局は、素晴らしく職業的に協力し注意深く行為したと評価した。
シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州の内務相ラルフ・シュテーガーは、100人以上の警官が投入されたと述べた。彼の意見によれば、「ビデオによる監視は、正しく且つ重要である」ことが明らかになった。社会民主党のディーター・ヴィーフェルスピュッツは、公共の場所でのビデオ監視を強化するのに賛成した。
爆弾の脅威の後で、ハンブルク中央駅は、土曜日には完全に閉鎖された。「われわれは匿名の電話を受けた」と警察の報道官アンドレアス・シェップフリンは報じた。建物全体でその後立ち退きを実行された。この時点に駅構内にあった6っつの列車のうち、4っつは発車が許された。「目下二つの列車が駅構内に停車している。だが、人間は中にはいない」とシェップフリンは述べた。
近距離と遠距離の列車とも中央駅には到着していない。「Sバーンは、運行しています」と駅の広報係は言う。駅の周囲も厳重に警備された。専門家が建物の捜査を始めた。
[訳者の感想]ドイツでも列車テロが計画されたようです。未遂に終わって何よりだと思いました。爆弾はトランク内に仕掛けられていたようです。ビデオカメラによる監視がテロを未然に防ぐのに役立つということが立証されたようです。
コメント
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