海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ヒズボラ、イスラエル北部に対してこれまでで最も激しい攻撃を行う」と題する『シュピーゲル』紙の記事

2006年08月07日 | 国際政治
テル・アビブ発:ロケット一発がキルヤト・シュモナの北にあるクファール・ギラディにいた予備兵の一群に命中した、とイスラエルのメディアは伝えている。兵士10人が死に、9人が負傷した。これは7月12日の戦闘開始以来一つの攻撃ででた犠牲者の数が最大であるこれまでに、ヒズボラの攻撃でイスラエル兵56人と民間人33人が死んだ。
ヒズボラは、8月6日、ガリラヤ湖北部に数ダースのロケット弾を撃ちこんだといわれている。あるラジオ放送によると、一発のロケット弾は、クファール・ギラディのユダヤ教会に命中した。
レバノン南部の地上戦闘では、昨夜ヒズボラ民兵12人とレバノン軍兵士1名が殺された。
戦闘機は、8月6日早朝、新たにレバノン南部と東部のベッカー渓谷の数目標を攻撃した。一晩で80機が攻撃に加わった。
イスラエルは今日、フランスが国連安全保障委員会に提出したレバノン決議に対して肯定的に反応した。イスラエルのメディアは、政府筋を引き合いにだして、草案は、イスラエルでは満足をもって受け入れられていると述べた。一日中米国との交渉で承認された草案は、イスラエルとヒズボラが戦闘を停止することを要求している。
ヒズボラは、イスラエルが完全にレバノンから撤退しない限り、決議を受諾しないと言明した。イスラエル兵は一人たりともレバノン領土に残留してはならない、とヒズボラの閣僚であるモハメッド・フネイシは述べた。
安全保障委員会は、6日晩に最初の協議で決議案を作成した。外交官は来週始めに、通過するものと予想している。だが、彼らはイスラエルとヒズボラの双方に決議受諾を説得することは非常に困難だということを認めた。
草案は、イスラエルとヒズボラとの間の「暴力行為の完全な停止」を呼びかけているが、イスラエルは、シーア派民兵の攻撃に対しては反撃で答える権利を留保している。これは、即時停戦に賛成したフランスや他の国に対する米国とイスラエルの勝利である。
草案は、イスラエルとヒズボラに長期的平和のための諸原則に基づく了解を要求している。その際、中心的な点は、政府を除くレバノンにおけるどの単位に対しても武器の輸送を禁じている。これによってヒズボラがイランとシリアからの武器供給を受け取ることを妨げている。
ヒズボラの武将解除もイスラエル北部からリタニ川河畔までの緩衝地帯の作成が予定されている。既に1978年以来レバノン南部に駐屯している国連監視団(Unifil)は、暫定的に計画された停戦の維持を監視するだろう。
メルケル・連邦首相は、決議草案は、戦闘行為の終結への重要な一歩であると歓迎した。
(以下省略)
[訳者の感想]やっと国連の停戦決議案ができたようですが、これをイスラエルとヒズボラが受け入れるかどうかが今後の問題でしょう。
コメント
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