白鷺だより

50年近く過ごした演劇界の思い出話をお聞かせします
     吉村正人

白鷺だより(201)流行歌になった歌舞伎(補遺)

2017-02-07 10:55:50 | うた物語
流行歌になった「歌舞伎」(補遺)
白鷺だより(83)(84)に書いた「流行歌になった歌舞伎」(1)(2)以外にもこんなのが見つかったので記録しておく

青砥縞花虹彩画 稲瀬川勢揃いの場
「白波五人男」 正岡容 作詞 古賀政男 作曲
      唄    楠木繁夫 美ち奴 藤山一郎 木村肇 杵渕一郎

(問われて名乗るもおこがましいが)
生まれ遠州 浜松在で 
義賊との噂 高札や
六十余州に 隠れなき
日本駄右衛門 伊達男

(さてその次に控えしは)
平生 着慣れた 振袖姿
髪も島田に 由比ヶ浜
鎌倉無宿 肩書も
弁天小僧 菊之助

(また その次に連なるは)
お小姓姿の あの月の眉
花水橋の 斬り取りに
今牛若と 名も高き
おいら赤星 十三郎

(続いてあとに控えしは)
月の武蔵を 股旅草鞋
碁打ちと名乗る 三度笠
抜け詣りから グレ出した
忠信利平 江戸育ち

(さて どんじりに控えしは)
どうせ仁義も 白河夜船
波間に踊る 稲妻は
白刃で脅す 人殺し
南郷力丸 舟盗人




実際の口上は例えば弁天小僧に例をとると

「さてその次は江の島の 岩本院の稚児上がり 
平生着慣れし振袖から 髷も島田に由比ヶ浜 
打ち込む波も しっぽりと 女に化けた美人局
油断のならぬ小娘も 小袋坂に身の破れ
悪い浮名も竜の口 土の牢にも二度三度
だんだん超える 鳥居数
八幡様の氏子にて 鎌倉無宿と肩書も
島に育って その名さえ 弁天小僧菊之助」




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