白鷺だより

50年近く過ごした演劇界の思い出話をお聞かせします
     吉村正人

白鷺だより(406) 横山ホットさんの思い出

2022-04-27 09:57:40 | トップホットシアター

  横山ホットさんの思い出

(写真は僕がトップホットに入った頃のホットブラザース)

ホットブラザースの次男マコトさんが亡くなったらしい これでメンバーはセツオさんだけになった 僕がトップホットに入った少し前に加入したセツオさんはまだ芸能界に染ってはいず 我々と共に業界の手垢(競馬、ポーカー、パチンコ、女、酒)に染っていった仲間である

〽明るく笑ってリズムショウ、楽しく歌ってリズムショウ、陽気に愉快に奏でるホットブラザース のオープニングテーマがあってすぐマコトさんの「北酒場」、それにアキラさんが「ソラマタドシタ」と合いの手をいれそれが段々エスカレートして無茶苦茶になり マコトさんの「やかましいワイ!」で中断 それがキマリの導入部であった まだお父さんの東六師匠がお元気な頃(1975年引退)は自称ストラディバリウスを一瞬でバラバラにしたのには本当に驚いた 鉄板ネタのノコギリでの「お〜ま〜え〜は〜ア〜ホ〜か〜」はなんと東六師匠の師匠轟一蝶がアメリカ巡業の時の土産という ジミな芸だがアキラ師匠のハーモニカの両端に棒をさせるようになっていて そこで皿を廻しながら演奏する芸はお見事としか言いようがない お釜とフライパンでの長唄「勧進帳」も懐かしい 木琴の周りに色んなガラクタ(うちわ太鼓、チリトリ、柄杓、フライパンなど)をつけてアキラが四つん這いの台となりアキラが演奏するバカバカしさ

 決してエロっぽい話はせずに上品な笑いに終始し上方漫才大賞や文化庁芸術祭大賞に相応しい芸風は上方漫才の宝である

亡くなったマコト師匠は賑やかなアキラ師匠とは違い楽屋ではひとり本を読んでいるタイプで我々はあまり話をした記憶がない 

セツオさんひとりではこれらの芸は再現しようがなくお父さんを含めてこれらの芸を生で見られた僕は幸運としか云えない 

なおテーマソングは後半は〽とかくこの世は朗らかに笑う門には福来たる 歌う門にもまた 福来たる 歌って笑ってホットブラザース に変わった

 


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1 コメント

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Unknown (shiburou2000)
2022-04-27 11:42:27
〽明るく笑ってリズムショウ、楽しく歌ってリズムショウ、陽気に愉快に奏でるホットブラザース

失礼乍ら、早口で何を言ってるのか全く分からず(而も複数人なので)、子供の頃からずっと謎でした。お陰で初めて分かりました。ありがとうございますm(_ _)m
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