「おやじ 涅槃で待っている」～沖雅也～
昭和５８年６月２６日新宿は京王プラザホテルに「つかこうへい」の名前でチェックインした沖雅也はその夜ホテトルの女子大生二人を呼んだ そして二日間セックスに没頭した しかもその一人に「男として物凄い」と言わせるほどのセックスだった
なぜ「つかこうへい」だったかと言えば少し前に彼の演出でテレビ版「鎌田行進曲」を撮り終えたばかりだったからである
鎌田行進曲 テレビドラマＴＢＳ 昭和５８年６月２２日 ２９日放送
制作 大山勝美 小夏 大原麗子 ヤス 柄本明 銀ちゃん 沖雅也
死亡翌日の放送で話題を呼んだ 今なら無理だろうな
そして6月２８日の早朝当ホテルの本館４７階バルコニー（地上１７８メートル）で一服吸ってから見つけたガードマンの制止も聞かず飛び降りた 部屋に残された遺書（部屋の備え付の便せんにしたためてあった）は「つかこうへい宛一通」名前を勝手に使ったお詫びとマネージャー日景忠男宛一通 そこには
「人は病む いつかは老いる 死を逃れることは出来ない 若さも健康も生きていることもどんな意味があるというのか おやじ 涅槃で待ってる 沖雅也」
とあった
警備員によると飛び降ちる瞬間わざわざ後ろ向きになり背中から落ちて行ったという
背面から飛び降りたため顔だけは無傷だったが それ以外は・・・」上半身と下半身は完全に分離されていた・・・という
京王プラザホテルは僕が新宿に泊まったらいつも使うホテルだがその頃は高層のビルがここしかなかった
遺書にあった「おやじ」とは当時彼が所属していたプロダクション「ＪＫプランニング」（沖の本名が楠城児のイ二シャル）の日景忠男社長のことで彼は社長というだけじゃなくて沖を８年前に養子として入籍したれっきとした養父であった 沖の死後の彼の取り乱しようは異常なほどで「新宿署」で行われた遺体確認でも 自宅に帰ってからの記者会見でも あたり憚らず号泣し 時に動物的な嗚咽の声を発し・・・と当時の文春が報じている（Ｓ５８・７・１４号）
沖は両親の離婚などあって中学三年の時に大分から家出上京してきた
池袋の「げれえ」というホモバーで働くようになり その店で日景氏と出会った
その後浅草のホモバーに移り そこのママと愛人関係になり小遣い代わりに店を手伝い８万円の月給を貰っていたという ママに新しい男の子が出来別れたがそのころから日景との関係が深まり 同棲 パトロン そして「親子」と複雑になっていく（同じく文春より）
その間沖は客として訪れたオスカープロ設立前の古賀誠一にスカウトされ日活で銀幕デビューする そして当時の日活社長堀雅彦から一字貰うという芸名で相当な期待を受けていたが 役に恵まれず やっと掴んだ「八月の濡れた砂」の主役を自らの事故で降板してしまう
一方 日景の方は台湾の病院の息子で台湾の大学を卒業後 東大大学院に進学
（そのころ彼をホモの道にすすませたのは俳優の久保進一だという・また漫画家の楳図かずおとも同棲していたらしい）
就職もせずに親の金でゲイバーを開くなど「放蕩息子のような」生活を送っていたがひょんなことで役者志望の青年と出会い（沖のこと）彼の夢を叶えるべくＪＫプランニングなる事務所を設立 １９７５年沖の父親死亡に伴い養子縁組（この時日景３８歳沖２３歳） 養父となって裏方に徹した その甲斐あって沖は「必殺シリーズ」「太陽にほえろ」「俺たちは天使だ！」などの人気作に出演 一躍人気者になった
日景は沖の死後 保険金を受け取り（３億とも？）その金で新宿２丁目に「シンドバッド」なる店を開き 一方でマスコミを逆手にとって「ホモタレント」として活躍していたがバブルがはじけて倒産 いつしかテレビにもでなくなり ２００５年に覚せい剤取締法違反で２００８年恐喝容疑で逮捕されているのが判った そして２０１５年２月亡くなっていたとたった一人の身内妹さんより発表された
沖は涅槃で３２年間待っていた・・・
昭和５８年６月２６日新宿は京王プラザホテルに「つかこうへい」の名前でチェックインした沖雅也はその夜ホテトルの女子大生二人を呼んだ そして二日間セックスに没頭した しかもその一人に「男として物凄い」と言わせるほどのセックスだった
なぜ「つかこうへい」だったかと言えば少し前に彼の演出でテレビ版「鎌田行進曲」を撮り終えたばかりだったからである
鎌田行進曲 テレビドラマＴＢＳ 昭和５８年６月２２日 ２９日放送
制作 大山勝美 小夏 大原麗子 ヤス 柄本明 銀ちゃん 沖雅也
死亡翌日の放送で話題を呼んだ 今なら無理だろうな
そして6月２８日の早朝当ホテルの本館４７階バルコニー（地上１７８メートル）で一服吸ってから見つけたガードマンの制止も聞かず飛び降りた 部屋に残された遺書（部屋の備え付の便せんにしたためてあった）は「つかこうへい宛一通」名前を勝手に使ったお詫びとマネージャー日景忠男宛一通 そこには
「人は病む いつかは老いる 死を逃れることは出来ない 若さも健康も生きていることもどんな意味があるというのか おやじ 涅槃で待ってる 沖雅也」
とあった
警備員によると飛び降ちる瞬間わざわざ後ろ向きになり背中から落ちて行ったという
背面から飛び降りたため顔だけは無傷だったが それ以外は・・・」上半身と下半身は完全に分離されていた・・・という
京王プラザホテルは僕が新宿に泊まったらいつも使うホテルだがその頃は高層のビルがここしかなかった
遺書にあった「おやじ」とは当時彼が所属していたプロダクション「ＪＫプランニング」（沖の本名が楠城児のイ二シャル）の日景忠男社長のことで彼は社長というだけじゃなくて沖を８年前に養子として入籍したれっきとした養父であった 沖の死後の彼の取り乱しようは異常なほどで「新宿署」で行われた遺体確認でも 自宅に帰ってからの記者会見でも あたり憚らず号泣し 時に動物的な嗚咽の声を発し・・・と当時の文春が報じている（Ｓ５８・７・１４号）
沖は両親の離婚などあって中学三年の時に大分から家出上京してきた
池袋の「げれえ」というホモバーで働くようになり その店で日景氏と出会った
その後浅草のホモバーに移り そこのママと愛人関係になり小遣い代わりに店を手伝い８万円の月給を貰っていたという ママに新しい男の子が出来別れたがそのころから日景との関係が深まり 同棲 パトロン そして「親子」と複雑になっていく（同じく文春より）
その間沖は客として訪れたオスカープロ設立前の古賀誠一にスカウトされ日活で銀幕デビューする そして当時の日活社長堀雅彦から一字貰うという芸名で相当な期待を受けていたが 役に恵まれず やっと掴んだ「八月の濡れた砂」の主役を自らの事故で降板してしまう
一方 日景の方は台湾の病院の息子で台湾の大学を卒業後 東大大学院に進学
（そのころ彼をホモの道にすすませたのは俳優の久保進一だという・また漫画家の楳図かずおとも同棲していたらしい）
就職もせずに親の金でゲイバーを開くなど「放蕩息子のような」生活を送っていたがひょんなことで役者志望の青年と出会い（沖のこと）彼の夢を叶えるべくＪＫプランニングなる事務所を設立 １９７５年沖の父親死亡に伴い養子縁組（この時日景３８歳沖２３歳） 養父となって裏方に徹した その甲斐あって沖は「必殺シリーズ」「太陽にほえろ」「俺たちは天使だ！」などの人気作に出演 一躍人気者になった
日景は沖の死後 保険金を受け取り（３億とも？）その金で新宿２丁目に「シンドバッド」なる店を開き 一方でマスコミを逆手にとって「ホモタレント」として活躍していたがバブルがはじけて倒産 いつしかテレビにもでなくなり ２００５年に覚せい剤取締法違反で２００８年恐喝容疑で逮捕されているのが判った そして２０１５年２月亡くなっていたとたった一人の身内妹さんより発表された
沖は涅槃で３２年間待っていた・・・
