白鷺だより

50年近く過ごした演劇界の思い出話をお聞かせします
     吉村正人

白鷺だより(447) 聞書「あっちこっち丁稚」

2023-07-30 14:11:48 | テレビ

聞書「あっちこっち丁稚」

  トップホットシアターでコマ新喜劇を担当していた癖に実際ライバルである吉本新喜劇を観に梅田、なんば花月に行くこともなく テレビでチラッと観る程度だった これは今の松竹新喜劇をみても勉強にはならない、いわんや吉本新喜劇なんぞは何の勉強にもならないという香川登志緒先生の教えを頑なに守ったからである さてここに快楽亭ブラック✕前田五郎✕竹内義和というけったいな組み合わせの対談のユーチューブを見つけた 吉本新喜劇の裏話の面白いエピソードがあるので紹介する

「あっちこっち丁稚」は1975年から1983 年まで毎週日曜日の昼朝日放送から放送されたバラエティ番組で壇上茂が作者であった 老舗のカステラ店「木金堂」が舞台で毎回ダンさん役の前田五郎が御寮さん役の山田スミ子にビンタされるのが定番であった このような場面では普通叩いたフリをしてついている舞台監督が通称「ビンタ」という板で作った道具で音を出すのが普通だ

ちなみにトップホットで舞台監督時代僕はこのビンタが得意だった

前田五郎によるとこのビンタはいつも本気で叩かれて1週間後次の撮りまで痛みが残った よくやる手はリハーサルは軽く叩いて本番イッパツは本気で叩くというのが我慢の限界で しかし彼女はそれをゆるさずリハーサルから本気であった 普通多少の加減をするものだが ひどい時は吉本新喜劇の伴大悟なんぞは鬼歯が皮膚を突き抜け血まみれとなり放送事故でストップしたこともあった

(伴大悟は後にサラ金苦で吉本新喜劇を退団、若くして死亡)

そんな彼女に誰も何も言えなかったのは前田五郎によると山田スミ子はいわゆる「おさせ」で劇団員はもちろん 花月出演者、作家、吉本社員、出入りの靴屋のオヤジまで手を付けたという 要するに男という男はみんなお世話になっていたわけだ 後に市会議員になる船場太郎なんかは何年がご無沙汰のあと そうなったらやっと一回りしてきたなと言ったという 山田スミ子は生涯独身を通した

 前田五郎はその他首筋に大きな肉色のサロンパスを貼っていた「アンタ!」と首筋を掴まれるとき爪で引っ掻かれるのを防ぐためである

「かいてる時(彼女とやってる時) は引っ掻かれなかったですか」とのブラック師の問に「へい、そらもう背中一面に、チャイ、何言わせますねん」とお笑いで逃げる五郎師匠でありました


白鷺だより(297)MRバイプレーヤー、大杉漣のこと

2018-02-23 08:20:27 | テレビ
MR ばいぷれいやー、大杉漣のこと

 46歳になった彼がその年の各最優秀助演男優賞を総なめ受賞した時 記者から
「これでやっと下積みから解放されますね?」
と聞かれ 言わずにいられなくなって
「僕自身今までやってきたことを下積みと思ったことは一度もありません 僕はその時にしたかったことをやってきただけです 
だから僕は一生下積みです!」

この気持ちは60になった今でも変わりません 何が上で 何が下という感覚が僕にはないんです 
脚本が面白いと思えば どんな現場にも駆け付けたい 
60歳を過ぎてもいい意味でのフットワークというか 彷徨える精神というものを常に心の中に持っていたい

この21日早朝亡くなった大杉漣が「女性自身」の記者に三年前 語った言葉だ

70年代 僕ら演劇青年と同じように蜷川、寺山、唐に夢中になり結局明治大学を中退して太田省吾率いる「転形劇場」に入った
劇団時代の彼の姿をNHKBS「ミッドナイトステージ館、80年代演劇大全集」の中継録画「水の駅」の中で見ることが出来る
(YouTubeあり)
1986年東京氷川台T2スタジオで公開された舞台の中継で太田省吾構成・演出の有名な無言劇である 
太田省吾の芝居は当時から評判で注目していたが僕は結局未見だった このたびじっくりと見た 
動きをゆっくりとさせ もちろんセリフは無し 
水にかかわる主演者の動きだけでストリーを想像させる
無駄なセリフを切って、斬っていった結果がこの無言劇だという なるほど海外で受けるわけだ
ガリガリで長髪の大杉(当時の演劇青年はみんなそうだった)はここで佐藤和代と一緒に水を被る男女の「男」を演じている
ちなみにこの劇団を旗揚げした先輩の品川徹は元気で今でもTVで活躍している
この転形劇場は1988年解散した

それまで1980年代は劇団活動だけでは食えず数多くのピンク映画 日活ロマンポルノ、Vシネなどに出演 
ブルーリボン賞とピンクリボン賞の両方を受賞したのは彼だけだ
 
ロマンポルノ時代の監督が一般映画に進出するタイミングと彼が所属する劇団が解散するタイミングが一致して 滝田洋二郎、高橋伴明、周防正行 井筒和幸、黒沢清 中村幻児などの監督作品に出演 
脇役として名前を売り出して来た 役の幅の広さが売り物になり「300の顔を持つ男」「カメレオン俳優」との異名を貰った 
満を持して北野たけじの「ソナチネ」のオーディションを受け見事合格 これが転機となり有名監督がこぞって大杉を指名するようになった 
1998年その脇役ぶりは北野との4作目「HANABI」で結実 
その年の日本アカデミー賞やブルーリボン賞などの最優秀助演男優賞を総なめにして一躍大杉漣の名前を上げる 
この時が冒頭の彼が46最の時だ みんなもまだまだ諦める歳ではない

今彼の出演作品の一覧表を見ているが「へえー この作品にも出ていたのか」と驚くばかりだ

その彼はじめ名うてのバイプレイヤー達(大杉、遠藤憲一、田口トモロア、松重豊、寺島進、光石研)が揃って自分役を演じて作り上げたテレ東の「バイプレーヤーズ~もしも6人の名脇役がシェァハウスで暮らしたら~」(まさか俺たちが主役のドラマができるなんて)は深夜の放送ながら人気を呼び 今年はなんと「相棒」が終わったらチャンネルをひねるとすぐ放送の9時54分開始となって放送 (寺島が抜けて5人)
「バイプレーヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」
テレ東の思惑通り 僕と同じように「相棒」即「バイプレーヤーズ」の人が多くなって快調にスタートしたばかりであった 
昨日の放送が3話目

 その撮影後みんなで飲んでホテルに戻ったらライン仲間の松重に腹痛を訴え一緒に病院に行きすぐ手当が始まったが家族、スタッフ、共演者に見送られて息を引き取ったという
その夜放送された第三話の終了ごに追悼のテロップが流れた

撮影した分はかなりの編集が必要だと思うが遺族の要望もあり全五話にまとめるそうだ
今回は大杉は企画段階から参加しており役者たちのリーダー格の「大杉役」をコミカルに演じていた
「死ぬまで現役」の言葉とおり死ぬまで現役を通した 
その最後の作品は「まさかの主演」作 
そしてその死の瞬間までバイプレーヤーの共演者たち4人は見守ったのだ 

彼らのコメント

余りにも突然のことでメンバー一同 まだ現実を受け入れないでいます
「バイプレーヤーズ」という実名を曝した上でのドラマ、そのリーダーであり精神的にも支柱でもあった大杉さんが突然いなくなるという喪失感は計り知れません しかし最後の日まで役者として現場に立ち みんなを笑わせ続けていました 永遠に我々の目標であり憧れでもある漣さんを一同、心から誇りに思います お疲れさまでした どうか安らかにお休みください 漣さん ありがとうございました

22日「徹子の部屋」は予定を変更して過去の録画を流した
さらにおそらくバラエティー番組の最後の出演と思われる「ぐるナイ、ゴチになります」に登場
皆の願いも叶わず最下位となり皆の食事代16万ほど一人で支払った 嗚呼

 (2月23日 記)

白鷺だより(289)三島由紀夫「命売ります」

2018-01-18 17:16:39 | テレビ
三島由紀夫「命売ります」

13日よりBSジャパンで始まったドラマ(土曜9時)三島由紀夫原作の「命売ります」がなかなか面白い
原作「命売ります」は1968年「週刊プレイボーイ」に21回連載され、同年集英社より単行本として出版されたもので その年三島はのちの「盾の会」の原型である学生たちと自衛隊体験入隊を行っており丁度 祖国防衛隊の制服が出来上がった時期であった
連載中僕はその存在を知ってはいたが雑誌をパラパラと読む程度であった 文壇の方も大方は「通俗小説」と見られ全く注目もされなかった 二年後 三島が1970年11月25日 自衛隊市谷駐屯所で割腹自殺してから俄然注目されるようになった

連載に当たっての「作者のことば」は次の通り
小説の主人公といふものは ものすごい意志の強烈な人間のはうがいいのか 万事スイスイ 成り行き任せの人間のはうがいいのか、については昔から議論があります
前者にこだはると物語の流れが限定され 校舎に失すると骨なし小説になります
しかし今度私が書かうと思っているのは後者のはうです
今風の言葉だとサイケデリック冒険小説とでもいふのでせうか?


さてその第一話は
売れっ子コピーライター山田羽仁男(中村蒼)は変わらぬ社会、延々と続く日常に見切りをつけて睡眠薬自殺を図るが失敗に終わる 羽仁男は助かった自分の命を売り物にして商売することを思いつく 「LIFE  FOR SALE」の看板を掲げて
そんな羽仁男の所には毎回様々な癖のある依頼人が訪れ奇妙な要求をする
最初の客岸(田中冺)の依頼は 自分の若い妻るり子(橋本まゆみ)と関係を持ち そのヤクザの愛人(大杉連)に見つかり殺されて貰いたいという奇妙なものだった
関係中男に見つかったが男は絶頂を迎える妻の表情を写真に撮るだけで羽仁男は殺されずに帰される 翌日るり子の死体が隅田川に浮かぶ 羽仁男は失敗したと思い岸に金を返そうとするが岸はるり子が殺されたので成功だと大金を置いて帰る
「また今回も死ねなかった」

ナレーションは三島の盟友 美輪明宏
主人公が行きつけの喫茶店(ママはYOU)には必ず美輪の曲が掛かっている

毎回事件に巻き込まれるが主人公は必ず生き残ると思われる
そしておそらく捨てたはずの命を惜しむようになるのであろう

中村蒼は色気があり この役に合っている
依頼人はこれからもケッタイなゲストがでてくるのであろう

第二回以降も期待する
 



白鷺だより(228)「バイプレイヤーズ」

2017-04-05 10:27:34 | テレビ
「バイプレイヤーズ」終了

テレビ東京系列(関西ではテレビ大阪)のドラマ24枠(毎週金曜日0・12~0・52)で放送された「バイプレイヤーズ」が終わった(2017・1/14~4/1の12回)
業界では注目されていたが(「業界視聴率30%」なる記事が出たこともある)
一般的には放送時間も時間だから静かに騒がれず終わっていった(視聴率は1.8~2.4%)
 
出演は(アイウエオ順)に遠藤憲一 大杉蓮 田口トモロヲ 寺島進 松崎重 光石研 
この六人が「もしも6人の名わき役がシェアハウスで暮らしたら」という副題をもつこの作品に各自本人役で出演した 各回の終わりにその回のエピソードについてのフリートーク「バイプレトーク」がつく(これが結構面白い) 
そして竹原ピストルがエンディングテーマ曲「フォーエバー・ヤング」を歌って終わる
ゲストも豪華で役所広司 池松壮亮 山口紗弥加 清水富美加 平田満 野村周平 竹中直人 椎名桔平 松村邦洋 志田未来 安田顕 岩松了 夏川結衣 佐々木希 岡田将生
大森南朋 天海祐希と凄い 
噂では逆出演オファーが殺到したらしい 小日向文世などは呼ばれなかったことに大変悔しがったという

 中国人監督による新しい映画「七人の侍」のリメイク版のオファーがこの六人に来る
主演は役所広司 そして「クランクインするまで絆を深めるために三か月シェアハウスで共同生活を送ること」がその条件だ 映画のアシスタントプロデューサーを名乗るジャスミン(北香那)がその連絡係としてやってくる 慣れない家事の分担や各々の仕事を楽しむ穏やかな雰囲気の中にも時折遠慮や躊躇が見え隠れする 実はこの六人10年前に「バイプレイヤーズ」という映画で共演をしていた 今まで優秀な助監督で共に苦労した鬼瓦(岩松了)の監督昇進第一作となるはずだったこの映画は意見のぶつかり合いやケガで途中で中止になった過去があったのだ そんな中役所広司にはこの話が伝わっていないことが発覚
ジャスミンに問い詰めるが「よくあること」と丸め込まれ釈然としないまま共同生活は続いて行く

出演者のプロフィールを挙げておく
「心配症な男」遠藤憲一(1961生まれ)眼力鋭いコワモテな風貌で脇役として頭角を現し数々の映画・テレビに出演
男っぽくコワモテだが繊細で細やかな感性の持ち主で心配性である 日常生活でも仕事でも実は意外と右往左往する

「思い込みと気遣いが激しく やや頼りないリーダー」大杉蓮(1954生まれ)
幅広い役柄を演じ「300の顔を持つ男」と呼ばれるバイプレイヤーの代表的存在
メンバーの中で最年長 人からリーダーと思われている 性格は特別優しい 思い込みが激しいが責められるとすぐへこむ

「自由な宇宙人のような男」田口トモロヲ(1957生まれ)
俳優として活躍する一方ナレーター・映画監督などマルチな活躍をする才人
一言で言えばエキセントリック 口数は少なく他人には理解できない行動をよくとる
どんな性格かも誰も把握できていない フィギュアが好き

「人情に厚い下町漢だが超がつくほどの小心者」寺島進(1963生まれ)
北野映画の常連として注目を浴び 下町育ちの気さくな性格で独特の存在感を放つ
下町生まれの陽気な男 男っぽくガサツなようで細かく強気なようで寂しがり屋
せっかちだがすぐにカッとなるが実は誰よりも小心者

「何事にも文句を言わない 和を尊ぶ我慢と謙虚の人」松重豊(1963生まれ)高身長と朴訥な雰囲気を持ち味に悪役から善良な市民まで演じる快優
六人の中で一番物腰の柔らかい謙虚で優しい男 周囲が望むような芝居を自分なりにコツコツ積み上げていく ストレスがたまると突然餃子を焼き始める

「人懐っこく皆に愛され良い人過ぎて罪作りな男」光石研(1961生まれ)
16歳で初出演・初主演デビュー(博多っ子純情)苦労時代を経て獲得した渋さと優しさが魅力 人懐っこい性格でとにかく皆から愛される 老若男女拘らず誰とでも仲良くなれる稀有な存在 六人の中で一番オシャレ 恋愛ネタでよくイジられる

惹句は以下の通り
一つ屋根の下六人のおじさんたちが協同生活を送る!
リアルなようでしっかりドラマ!
ドラマの割にはかなりユルい!
おじさんたちの微笑ましい共同生活を通して
役者としての生きざまがキュートに浮かび上がる!
渋くてカッコイイのに面白い!
ユルしぶコメデイ誕生!


一人大杉だけが年上(65)で他の五人は同じような年齢だ 
遠藤(55)田口(59)寺島(53)松重(54)光石(55)
それゆえ大杉がリーダーっぽく扱われている この「合宿」の家も大杉の別荘だ
実は10年前の「バイプレイヤー」のフィルムが何者かに盗まれ その犯人がかって共演した5人の中にいるかもしれないと映画出演をデッチあげ5人を集めたのだ
皆の協力のもとフィルムを取り戻し 鬼瓦監督のもとで完成させるまでを描く

よくみる脇役たちが他のドラマでは見せない素の姿を垣間見られて面白かった 


白鷺だより(168)「黒い十人の女」

2016-12-02 10:44:55 | テレビ
「黒い十人の女」



不倫です 皆さんが大好物の。(10股!)

日本TV系の木曜深夜枠にやっているドラマはなかなか面白い 
前には「遺産相続弁護士柿崎真一」も好きだったが今回最終回を迎えた「黒い十人の女」もなかなかいい
市川崑の名作映画の焼き直しではなくバカリズムが元の設定だけを借りて現代風に作り直した点が面白い所以である 
主役のテレビプロデューサー風松吉を映画の船越英二に代わって息子の船越英一郎がやっているのがミソだ
平均視聴率3パーセントちょっとと深夜枠にしては好戦している

このシャレたフランス映画みたいな映画は中学生の頃 リアルタイムで見ている
中学生が理解するには難しい内容だった 故にあんまりヒットしなかった 主役の船越英二演じる風は次々と女優と浮名を流していた市川崑さんがモデルだと当時は言われていた その脚本を本妻の和田夏十が書いているのが面白い その映画版は新劇舞台女優の市子に岸恵子 本妻の双葉に山本富士子 台本印刷屋(こんな商売が当時はあった)三輪子に宮城まり子(風殺しを責任を取って自殺・後半は幽霊で出る)生CMをやる新人女優四村に中村玉緒 制作の五夜子に岸田今日子ら1~5までの数字の名前が続き あと虫子 七重 八代 櫛子 十糸子と6~10までの数字の十人  9人の女たちの共謀で殺されることを知った風と夫を取り返したい本妻が組んで 妻が全員の前でピストルで殺して見せる(空砲)ところから始まって 宮城まり子が後追い自殺してしまう(後半は幽霊で出る) 風は最終回と同じように実は生きているのをバレて 妻と離婚して面倒は女優が引き受ける 女は女優を辞め風も会社を辞め牢獄の中で生活していく 他の女たちはワリカンで金を払い末永く共用物として扱う みんな人間離れして唯一人間らしいのは幽霊の鳴った宮城まり子だという皮肉 誰も不倫のことは忘れられず 誰も幸せにはなれない結末だった ラストは女優が交通事故とすれ違って何かの暗示と見るか
しかしながら1時間40分ほどの尺では10人タップリ描き切るのは難しい

その点 今回のテレビ版は50分の10回連続ドラマだからタップリ描ける
東西テレビドラマ班プロデューサー風松吉に船越英一郎(父親英二の当たり役だ)
テレビ局の受付久美に成海瑠子(好演) 新人女優の志乃にトリンドル玲奈 ドラマのAP弥上に佐藤仁美(好演)劇団「絞り汁」の舞台女優の加代(水野美紀、大好演・彼女は実際小劇団を続けており自らのパロになっている)風の本妻でレストラン「カチューシャ」のオーナーの若林麻由美 風のいきつけのアロママッサージ店勤務彩乃に佐野ひなこ 脚本家の皐山夏希にMEGUMI ヘアメイクの水川夢に平山あや アロママッサージ店の経営者卯野真衣に白羽ゆり 志乃のマネージャー長谷川冴英にちすんの十人だ
後は風と同じ東西テレビバラエティ班のプロデューサーの浦上に水上剣星 

さて最終回の展開は第九話で十人で丁度致死量となる薬を飲ませて殺した筈の風が生きていたことを知り本妻の家に9人が押し寄せると
ふざけんな! そもそも人のものに手え出したんはどっちなんだ!
とごもっともな恫喝され全員土下座させられ 「私も新しい若い男が出来たから風と別れる」とまで言われスゴスゴ帰る途中またまた若い女を口説いている風に出会い 彼を殺そうとするが一人ひとりが幸せになることが風への復讐となることに気付き 殺さずに帰る 
風は視聴率不振と無断欠勤のために閑職に左遷されるがそこでも相変わらず また女を口説きまくっている
本妻の睦は若い恋人(実は夫の後輩の浦上)から新人女優志乃を含む9人の恋人がいることを打ち明けられあっけに取られる 長ったらしくて相も変わらず訳が判らない新劇の公演を続けている加代の楽屋にかっての仲間たちが見舞いにやってくる
「どう 面白かった?お芝居」
誰も返事が出来ない

まあ映画みたいに暗くならないところがいいのかも・・・・