天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『ローマ帝国の滅亡』ローマ皇帝の娘を演じたソフィア・ローレンは史実と違いハッピーエンドの愛を成就

2010-12-25 19:10:16 | 日記
今日の続編日記は、映画『ローマ帝国の滅亡』(1964年製作 アンソニー・マン監督 ソフィア・ローレン スティーブン・ボイド主演)でソフィア・ローレンが演じたローマ皇帝マルクス・アウレリウスの娘ルチッラのことです。添付した写真は、皇帝の娘を気品高く演じたソフィア・ローレンです。
この映画では、皇帝の娘ルチッラ(ソフィア・ローレン)は将軍リヴィウス(スティーブン・ボイド)を愛しながら、父の方針である政略結婚の犠牲で、アルメニア王ソハムス(オマー・シャリフ)の妃になるため、ローマを離れ遠方のアルメニアまで嫁ぎます。でも、歴史上の事実では、彼女はこの映画とまったく違った人生を歩んでいます。
西暦164年、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスは、14歳になった娘ルチッラを、父の共同統治者であった34歳ルキウス・ヴェルスに嫁がせています。そして、アウレリウス皇帝は、ルチッラに「アウグスタ:皇后」の尊称を与えています。しかし、西暦169年その夫のルキウス・ヴェルスが39歳の若さで死んでしまいます。
アウレリウス皇帝は、19歳でもう未亡人になってしまった娘ルチッラの次の嫁ぎ先を、属州総督で腹心の軍団長ティベリウス・クラウディウス・ポンペイアヌス(年齢は不明だが父親と同年40歳代と推定される)に決めます。
ポンペイアヌスとルチッラの結婚は、政治的には成功しましたが、人間な関係では不幸をもたらしました。夫と妻の年齢差が問題ではなく、夫の生まれの低さが現皇帝の娘であり前皇帝の皇后であったルチッラの気に入らなかったのです。でも、子供が生まれているのだから、彼とベッドを供にすることまでは、彼女は拒絶しなかったみたいです。
西暦180年に父のローマ皇帝マルクス・アウレリウスが死ぬと、実弟コモドゥスがローマ皇帝に就きます。姉弟の確執?があったのかその2年後、182年にルチッラは、実弟のコモドゥス皇帝暗殺を企てます。でも、その計画は未遂に終わり、彼女はカプリ島に流されてしまいます。そして、その地で殺されてしまう悲劇の女性です。
映画で、その史実にそのまま忠実に再現していたら、観客に訴える力がまったく無くなってしまいます。だから、映画化する際の改作演出はいかしたくないことと私は思っています。でも、映画『ローマ帝国の滅亡』でソフィア・ローレンが愛を成就したハッピーエンドのラストを観て、モデルになった薄幸の女性・ルチッラに、私は申し訳ない思いを抱きました。
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