天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『猿の惑星 創世記』は”なぜ人類の文明がもろくも崩壊し人間は猿に支配されたのか”を映画では語らず

2012-01-08 17:41:27 | 日記
今日の日記は、イギルス・ロンドン行き日本航空の機内サービスで鑑賞した映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(2011年10月7日公開 ルパート・ワイアット監督 ジェームズ・フランコ主演)のことです。
添付した写真は、日本での劇場公開の際の宣伝パンフレット(注:ユナイテッド・シネマ札幌で収集)です。
この映画は、SF映画不朽の名作である1968年製作のフランクリン・J・シャフナー監督、チャールトン・ヘストン主演『猿の惑星』の前日談を描いたものです。私が劇場で収集したパンフレットにも<なぜ人類の文明はもろくも崩壊し、人間は”猿に支配”されたのか?>と観客に訴えています。
さらに、<映画史上に輝く神話的名作の、”想像を絶する起源”に迫る超大作>と大いに宣伝していました。映画評論家の評価も概ね好評で、多少私は出来栄えを期待してのですが、私は見事に裏切られました。
前作では俳優がメイクで猿に扮してしたものを、本作ではすべてCG合成処理に置き換えられています。でも、映像技術は飛躍的に進歩しても、大切な人間臭さを失い、前作の持つチンパンジー猿(特殊メイクのキム・ハンターとロディ・マクドウォールが好演)チャールトン・ヘストンとの深い交流が、本作では完全に希薄になった印象を持ちました。そして、知能を持った猿がリーダーとなり、サンフランシスコ市内で暴動を起こすラストシーンにも、私は何ら共感を覚えませんでした。
さらに、この映画の最も重大なミスは、パンフレットでも書かれている<なぜ人類の文明はもろくも崩壊し、人間は”猿に支配”されたのか?>を、この映画では詳細に語っていないことです。
一匹の猿の”驚異的な進化”はよく判るように映画では描かれいますが、この猿が”人類最大の脅威へと発展していく過程”を、パンフレットでは”映像化”と書かれていますが、私にはまったくよく判りません。
猿の投与された新薬の副作用で人類が滅亡するらしき予兆は、一部シーンで描かれていますが、詳しく触れておらずまったく説得力がないです。前作の衝撃のラストシーンには、観客に有無を言わせぬ強大な説得力がありました。
この映画の製作者は続編(人類滅亡編?)を企画しているそうですが、映画はその製作された作品1本を見て評価されるのです。だから、私には、この映画を高く評価した映画評論家の心情や意図がよく理解できません。
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