天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『戦後歴史学用語辞典』で”従軍慰安婦”を軍が主体で創設運用と完全解明断定した吉見義明氏見識を強く疑う

2012-08-24 21:14:45 | 日記
今日の日記は、今読んでいる木村茂光監修・歴史科学協議会編『戦後歴史学用語辞典』(東京堂出版・2012年7月初版刊)に書かれた「従軍慰安婦(文責:吉見義明)」のことです。添付した写真は、その著書の表紙です。
この著書を、私はネット紹介で見つけ、その解説文”用語の意味・定義が確立するまでには、長い期間にわたる研究の成果や研究者間での論争を経ています。歴史用語についても新たな史料の発見や、研究成果などを踏まえて長い期間をかけて定義づけがされてきています。研究発展のためには単に用語の意味を把握するだけでなく、どのような議論を経てきたのか、といった点を踏まえた上で理解することが必要です。そこで本書では、古代から現代までの全時代を対象として、歴史学研究の重要なテーマ300項目を取り上げ、その概略・提起者・概念・論争の経過や影響、現在の状況を詳細にまとめました。歴史学研究者にとって必携の事典です。”の、巧みに購買意欲を掻き立てる誘導に負けて、この辞典(本体5,200円+税)を購入してしまいました。
この辞典の執筆者は、180人もいて、その分野の専門家が分かりやすく解説しています。しかし、近現代の「従軍慰安婦」を執筆した吉見義明氏(1946年生まれの歴史学者で、中央大学商学部教授<日本史>日本の戦争責任資料センター代表)だけは、偏見のある自説を強く主張しており、まったくこの項目の正しい解説にはなっていませんでした。
私は、この彼が記述した独善的な解説を何故、この監修者たちがそのままま掲載を許した?のか、今とても強い憤りを抱いています。以下に、その問題の記述の一部を引用・掲載します。
『従軍慰安婦とは何か 十五年戦争期に、戦地・占領地で日本軍の監督・統制下に置かれ、軍人・軍属の性の相手をさせられた女性のことである。・・日本政府は当初、民間業者が勝手に作ったものと主張していたが、軍が主体となって創設・運用したことは完全に解明された(吉見95、吉見・林95)。・・最近「植民地責任」論が注目されるようになったが(永原09)、主に植民地や占領地の女性が「従軍慰安婦」にされた問題の研究を深めると、新たな歴史像が構成される可能性がある(宋・金10)。』
彼は、”従軍慰安婦は、軍が主体となって創設・運用したことは完全に解明された”と断定しています。しかし、その根拠となったものは、日本陸軍の資料「陸支密大日記」に閉じ込まれていた「軍慰安所従業婦等募集に関する件」(昭和13年3月4日、陸軍省兵務局兵務課起案、北支那方面軍及び中支那派遣軍参謀長宛)だけです。その内容は、「内地にて、民間業者が誘拐まがいの方法で、慰安婦を募集することの疑いで、官警の取調べを受けたり、みだりに軍の名を使って慰安婦募集をする民間業者がいるので、そういうことのないよう軍と地元官警でしっかり管理するように」という内務省管轄をよく指導するようにとの通達事項です。(引用文献は、ウィキペディアによる)
その内部通達が、何故?軍が強制的に慰安婦を募集し創設・運用したことになるのか、私には甚だ疑問です。私は、彼の学者としての見識を強く疑います。
そして、このような胡散臭い資料を鵜呑みした朝日新聞や吉見義明氏は、亡国奴と言うべき輩です。私は、辞典の正しい意味合いを完全に放棄した『戦後歴史学用語辞典』の編集者に、今完全に失望しています。
コメント
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