ひな祭りに寄せて女性だけが高座に上がるという「ひな祭り寄席」が過日開催されたので興味半分で覗いてみた。(お一人だけゲストという形で男性芸人が登場したが…)札幌で活動するアマチュアの方々である。それぞれが修練の話芸を披露してくれた。
3月6日(日)午後、「札幌落語倶楽部」が主催する「ひな祭り寄席」がUHB(北海道文化放送)の食堂(N1厨房)で開催された。
※ 会場入り口には「札幌落語倶楽部」の幟も立てられて…。
※ 開演前の会場内の様子です。演台(高座)が見えませんが手作りでした。
食堂で落語とは面白い企画であるが、30数名の観客が入るにはちょうど良い広さの会場で、高座も即席づくりで素人寄席という感じが好ましかった。渡された番組は次のようになっていた。
落 語 オプ亭 みすと
落 語 舞 亭 鹿 花
講 談 一芸斎 てれ花
~ 中入り ~
三味線漫談 宝玉斎 こん太 ☜ スペシャルゲスト
落 語 鳳 家 茉莉花
落 語 無茶志亭 肉丸
前半お三方の落語、講談を聴いた。三人の皆さんは練習の成果を発揮され、それなりの高座を務められた。三人の噺題はオプ亭みすとさんが「たらちね」、舞亭鹿花さんが「かんにん袋」、講談の一芸斎てれ花さんが「赤穂義士伝」を披露した。それぞれについての感想は素人の私がいちいち言及すべきではないと考え遠慮することにする。ただ一言申し添えれば、お三方共に「まくら」がやや短いかな?と思われた。「まくら」でもっと笑わせてほしいと思ったのだが、ご本人たちにとっては「本題」を滞りなく披露することに必死で、「まくら」で笑わせる余裕はなかったのかもしれない。その「本題」の方だが、お三方はそれぞれが一生懸命に練習に取り組まれた成果が良く出ていたと思われた。
※ トップバッターを務めたオプ亭ミストさんです。
※ 二席目を務めた舞亭鹿花さんです。
※ 三席目は講談の一芸斎てれ花さんです。
中入りを挟んで、この日の「スペシャルゲスト」として唯一の男性である宝玉斎こん太さんが「三味線漫談」を披露してくれた。こん太さんは芸者風に女装をして現れた。聴いているとこん太さんはプロ的に活動されている方のようだった。三味線もそれなりの腕前で、噺の方もツボを得た話で、時折りお客さんをいじることにも長け、笑わせてくれた。「漫談」ということもあり本人もリラックスして務められたように見受けた。最後には日本舞踊風の踊りも披露し、品(しな)をつくりながら高座を下りた。プロの面目躍如?
※ スペシャルゲストとして登場した唯一の男性、三味線漫談の宝玉斎こん太さんです。
私はこの後、知人と会う約束があり後段のお二人の高座を失礼してしまい、大変申し訳ないことをしてしまった。3月には男性の方々の高座も予定されているようだ。はて?どうしょうか、と思案中である。