今冬の最後で、3度目となる「旭山記念公園自然観察会」に参加した。この日はこれまで目にすることのなかったヤマガラ、コゲラなどの野鳥やエゾリスなどに出会うことができた。
※ 説明役の皆川氏の説明を聞く参加者たちです。
1月、2月に続いて3月12日(土)に今冬3回目となる「旭山記念公園自然観察会」があった。この日はやや風が強かったものの、1・2回目と同様に20数名の参加者があった。観察したフィールドは1月のときと被るところがあったが、私にとってはやはり新鮮なフィールドだった。
今回も旭山記念公園の「山の家」に勤務し、公園全体の管理業務を担当されている皆川さんという方が案内役だった。今回も樹木に詳しい皆川さんから様々な樹種を紹介された。その中からカメラに収めることができて、印象的だったものを掲載することにする。
◆アオダモ
ご存じ野球のバット材として貴重な樹種である。木の直径が28 cm程度になるとバット材として適する材が採れるそうである。
※ 樹皮に付いている斑点はアオダモだけの特徴ではないそうだ。
◆ツルアジサイ
他の樹種の幹に巻き付いて成長する寄生種である。よく雪上に枯れた花柄が転がっている。それは命が絶えたのではなく、種を付けて枯葉のような形をして風によって運ばれ、春にその地で芽生えるのだという。
※ 他の木に寄生するツルアジサイです。寄生した木から栄養分を吸収してはいないそうです。
※ 雪上を歩くと、こうしたツルアジサイの種によく出会います。
◆イタヤカエデ
樹の幹から甘い樹液が採れる樹種だという。鳥たちも好んで樹液を吸いに来るようだ。
◆ハリギリ
樹皮に棘状のものが付いている樹である。若い木の場合には枝先に付ける芽が、タランボの芽のように食用になるという。
※ 樹皮に写真のような針状のものが出ているのが特徴です。
◆シラカバ(シラカンバ)
旭山記念公園ではけっこう目立つ樹種である。というのも、シラカバは先駆種と呼ばれ山火事などの跡地や樹木が伐採された後にいち早く芽生える樹種である。旭山記念公園は1970年に整備された公園なのだが、当時植樹などがされなかったこところにシラカバが自生し、ちょうどそれらが発芽してから50年が経ち、大きく成長しているということだった。
シラカバの種は「果穂」という形で種が集まり筒状になって枝から垂れ下がっている。その熟したものを野鳥が啄むという。啄んだ後の種が雪上に散らばっていた。
※ 果穂状のシラカバの種(実)です。
※ その果穂を野鳥が啄み、食い散らかした種が雪上に散乱していました。
◆キタコブシ
春先に大きな白い花を付ける樹である。コブシの変種で北方にしか育たないという。写真には撮れなかったが、枝先には蕾が膨らんでいて春間近しを感じさせた。
◆エゾリス
この日、ある箇所へ行くとエゾリスが次から次へと現われた。観察する側が多人数だったのであまり近くへ寄ることができず、望遠の利かないコンデジでは満足な写真を撮ることはできなかったが、その生態はけっこう眺めることができた。
※ 思いっきりトリミングしたエゾリスの姿です。(下の写真も)
※ 樹上で二匹が戯れて(?)いました。
◆動物の足跡
雪上には公園内に生息する動物たちの足跡をいくつか見ることができた。
◇キツネ
◇タヌキ
◇エゾリス ※ 爪の跡まで確認できました。
というように、今回も公園内に植わっているいろいろな樹を紹介いただいた。さらにこの日の収穫は、エゾリスの他に数種の野鳥を目にすることができたことだ。目にすることができたのはヤマガラ、シジュウカラ、コゲラなどである。残念ながらいずれの野鳥も小型の上、動きが激しいので写真に収めることはまったくできなかった。
※ 雪上をクモが歩き回っていました。(種については分かりませんでした)
観察会は単に雪上を動き回るのが目的ではないが、観察の対象を探して移動することで自然に適度な運動にもなっている。これからも機会を見つけて積極的に参加したいと思っている。