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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

セント・パトリックス・デー 朗読とハープの会

2022-03-18 15:38:55 | ステージ & エンターテイメント

 セント・パトリックス・デーとは何であるか?などということには何の関心も持たず、ただアイリッシュハープの音色が聴きたくて会場に足を運んだ。アイリッシュハープの音色は期待どおり、哀愁を秘めた繊細な音が魅力的だった。

   

 昨夜(3月17日)、札幌大学熊谷ユリヤ研究室が主催する「セント・パトリックス・デー 朗読とハープ」の会が札幌市時計台ホールで開催されたので参加した。

 会には札幌在住のアイルランド人であるブレンダン・アッシュ氏が出演されていて、彼から「セント・パトリックス・デー」についての説明があった。「セント・パトリックス・デー」とは、アイルランドに初めてキリスト教を広めた司教(聖パトリック)が3月17日亡くなったことを記念する日だという。その日をアイルランドでは祝日として国全体で祝う日となっている、と説明があった。そしてアイルランド人にとって「セント・パトリックス・デー」には必ず緑色のものを身に付けるそうだ。何故 “緑” かというとアイルランドは緑豊かな大地が広がっていることから国を代表する色として緑色が国民から尊ばれているということだった。この日は私たちにも「緑色の何かを持参する」ことが義務付け(?)られていた。私はというと、先日のプロバスケット観戦の際に緑色のシャツが入場者に配布されたものを下着代わりに身に付けて参加した。

 さてこの日の会はアイルランドにちなんだ詩や民謡などがハープの調べと共に披露された。そのプログラムを列挙すると…

◆春の日の花と輝く(T.Moore詩、堀内敬三訳詞)

◆ダニーボーイ(F.Weatherly詩、近藤玲二訳詞)

◆庭の千草(T.Moore詩、里見義訳詞)

◆サリーガーデンズ(W. B.Yeats詩、熊谷ユリヤ訳詞)

   ~~~ 休 憩 ~~~

◆かつてタラの広間に堅琴が(T.Moore詩、熊谷ユリヤ訳詞)

◆モリー・マルロ-(Traditional、熊谷ユリヤ訳詞)

◆John Ryan’s Polka(アイリッシュハープのソロ演奏)

◆若き吟遊詩人(T.Moore詩、熊谷ユリヤ訳詞)

◆アマランタイン(Enya、熊谷ユリヤ訳詞)

◆「時」だけが(Enya、熊谷ユリヤ訳詞)

    

 出演したのは主催した熊谷ユリヤ氏の朗読と時にはハープの弾き語り、そしてハープ奏者である松浦朋美氏、前述したアイルランド人のブレンダン・アッシュ氏の3人だった。熊谷氏は曲名の訳詞のところに何度も登場しているように、翻訳家、通訳者、ハープの弾き語りをする吟遊詩人のような活動もされ、かつ札幌大学で教鞭もとっているというように多彩な顔を持つ方である。

 ブレンダン氏は言う。「アイルランド人は暗い」と…。だから「愛の歌は深く、内面の美を尊ぶ」と…。確かに多くの曲は哀愁を帯び、どこか物悲しく私には聴こえてきた。熊谷ユリヤ氏の朗読や唄も良かったが、東京芸大でハープを専攻されたという松浦朋美氏の ハープの音色がとても心地よく耳に届いた。またブレンダン氏の朗読も彼の美声が会場内に響き、アイリッシュハープの音色とも非常にシンクロしていたように聴こえてきた。

 歴史を辿ると、アイルランドは母国(?)イギリスに虐げられた時代があり、そこから独立した経緯があるようだ。そうした経緯が詩の中、歌の中に滲み出ているように思えた。最後の2曲は、今や世界的な人気を誇るEnyaの曲だったが、彼女の曲もまたどこか哀愁を漂わせた曲だった…。



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