田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

あなたはだれかのために、何ができますか?

2017-11-03 21:20:30 | 講演・講義・フォーラム等
 このスローガンが気に入っている。このスローガンをキーコンセプトとして、このほど二つの実践発表を聴くことができた。北海道内おいて、誰かのために頑張っておられる方の発表を伺い、心強く思えたし、刺激もいただいた。 

                  

 11月日(水)午後、ホテルライフォートにおいて「北海道教育の日」道民運動推進協議会が主催する「北海道教育の日 第10回制定記念イベント」が開催された。
 スローガンが気に入っているはずである。自分が昨年この会の事務局長を務めていた時に考え付いたものだから当然のことである。そのあたりの経緯、思いについては昨年の投稿を参照いただきたい。⇒ 

 昨年、私はこの会の事務局長としてこのイベントも取り仕切ってきたが、今年は後進に道を譲り、一参加者としてお話を聴いた。
 今年の実践発表は、次のお二人が発表した。
 ◆「地域で子どもを支えていること~釧路鳥取てらこやの可能性~」
       釧路鳥取てらこや 代表 大越 拓也 氏

 ◆「日常的に医療ケアが必要な子どもたちと家族へ 夢のキャンププレゼント
                   ~日本初入用ケア付自然体験施設の取組~」

       公益財団法人 そらぷちキッズキャンプ 事務局長 佐々木健一郎 氏

 二つの実践発表ともに私は感動をおぼえながらお聴きした。

               

 まず最初は「釧路鳥取てらこや」の発表だった。
 「釧路鳥取てらこや」についてはCANPANというNPOを支援する広報において次のように団体の概要を説明している。「北海道の学力は全国最下位レベル、そして、釧路市内の町内会加入率は50%以下で学校・家庭・地域の連携も年々希薄化。そこで、「地育」(地域全体で子どもを育む)にあふれる社会づくりを目指し、市内の児童を対象に2012年、有志で「釧路鳥取てらこや」を立ち上げ、土曜日の学習のサポートや遊びを通して、多世代交流、子どもたちの居場所づくり、地域の活性化等に取り組んでいます。」と…。
 
                

 大越氏の素晴らしいのは、単に土曜日の学習サポートだけにとどまらず、学校や他組織との連携も図りながら、その動きを全市的に広げていこうとする視点をもっていることである。そしてその仕掛けも着々と行っているようである。
 具体例の一つとして、大越氏はPTA会長という立場も活用して、PTA主催で「算数検定」を実施したということである。これも単に鳥取地区にとどめることなく、全市的に広げようとしているし、その財政的支援もローターリークラブから得る働きをしたという。
 このように大越氏の動きはエネルギッシュに満ちているように見えた。まだまだ思い描いている形の道半ばというところなのだろうが、その行方が期待される。
 大越氏の言葉の中で、ボランティアのメリットは「感動」である、と発せられたことが印象的であり、私もまったく同感だった。

 
                    

 続いて発表された「そらぷちキッズキャンプ」の佐々木氏の発表も私たちに感動を与えた。
「そらぷちキッズキャンプ」ついては、団体のHPで次のように説明している『そらぷちキッズキャンプとは?“そらぷち”とはアイヌ語で“滝下る川”という意味でキャンプ地のある北海道滝川市の由来となっています。日本国内に約20万人といわれている小児がんや心臓病などの難病とたたかう子どもたち。「そらぷちキッズキャンプ」は医療施設を完備し、特別に配慮されたキャンプ施設や自然体験プログラムを設けた、子どもたちの夢のキャンプを創っています。病気の子どもたちやその家族が、自然の中で病気のことを忘れ、笑顔で楽しいひと時を過ごし、「楽しい思い出」「すばらしい仲間」「生きる力」「希望」を得ることができる場所を提供したいと考えています。』とある。

               

 そらぷちキッズキャンプでは年間を通じて計11回のキャンプを実施しているという。昨年度実績では、全体参加者264名。うち病児は105名だったそうだ。
 発表の中で、テレビ取材を受けた時の映像が流されたが、ある小児がんの子どもが、キャンプに参加する中でみるみる元気になり、笑顔を絶やさず、友だちを作った。キャンプを終え仲間と離れるときに流していた涙が印象的だった。

 キャンプに参加する費用については、保護者を含めてすべての参加費用をキッズキャンプの側が提供しているとのことだった。その費用は全国の心ある方々の寄付によって賄われているという。
 佐々木氏は、多くの人たちに「そらぶちキッズキャンプ」の存在を知っていただき、キャンプを支援していただくボランティア、さらにはキャンプを財政的に支えてくれる方など一人でも多くの理解者が増えることを望まれた。

 二つの発表ともに「あなたはだれかのために、何ができますか?」という問いに明確に答えてくれた実践であり、私もおおいに刺激を受けた発表だった。

 


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