ロシア国内の音楽教育機関としては最高の権威を持つと言われる「チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院」で学んだ卒業生や教授陣で構成するロシアの音楽家たちによるコンサートを聴く機会があり、レベルの高い音楽を楽しんだ。
9月18日(火)夜、国際音楽交流会が主催する「日露交歓コンサート2018」がかでるホール(道立道民活動センター)で開催され、友人がチケット(入場整理券)を手配してくれたこともあった聴く機会を得た。
ロシアから来日した音楽家たちは7人だった。
その内訳は、チェロ、ヴァイオリン、ピアノ(二人)、バラライカ、テノール、ソプラノという陣容、さらに札幌会場のゲストとして札幌大谷大学の谷本聡子(ピアノ)、河野泰幸(クラリネット)という講師陣が加わり、数々の楽曲を披露してくれた。
確かな技量から奏でられる音はどの曲も素晴らしいものだった。ただ、音楽にそれほど詳しくない私にはふだん札幌で聴く音楽家たちとの違いを明確には聞き分けることはできなかった。演奏してくれた音楽家たちには申し訳ないが、それだけ日本の音楽家の技量が向上しているということなのかもしれない、と考えたのは素人ゆえの思い違いか?
反対に明らかに素晴らしいと思えたのは二人の声楽家たちの歌声である。テノールのレオニード・ボムステイン氏も、ソプラノのナターリャ・スクリャービナ氏も、どちらも日本の声楽家たちと比べると一日の長があると思えたがどうなのだろうか?
※ ソプラノのナターリャ・スクリャービナさんと、ピアノ伴奏は札幌大谷大の谷本聡子さんです。
また、モスクワ音楽院で教鞭をとるキリル・ロディン氏が奏でるチェロの超絶技巧には目を(耳を?)見張らされた。
さらにはふだん聴くことのできないニキータ・ゴヴォロフ氏のバラライカの演奏も興味深いものだった。
友人に紹介されるまでコンサートの存在を知らなかった私だが、心豊かなひと時を過ごすことができたコンサートだった。
※ この種のコンサートでは珍しく写真撮影についてNGが出なかった。それでもカメラを取り出せなかった私だが、コンサートの最終盤になって日露合同の演奏があったときに2枚だけ写真を撮らせてもらったのが掲載した2枚である。