自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
汗をかきながら
ターミナルに着くと
バスはまさに発車したところ。
スピードを出せないエリアを
のろのろやってくるところに手を挙げた。
どんずまりの道ゆえ
後ろからも車は来ない。
止まってくれるものだと思っていた。
ところがバスは止まらなかった。
「あーあ」と思って見送っていたら
「冷たいね、行っちゃったね」と声がして
我に返る。
たまたま近くで見ていたおじさんだった。
ふ~と息が抜けた気がした。
息が抜けて
随分息が溜まっていたことに気がついた。
パンジー〈スミレ科〉
copyright Maoko Nakamura
ふらりと入った食堂で
「限定20食」というランチを頼むと
思いがけないほどの品数の料理が並ぶ。
にわかに
「ひとり忘年会」気分になってくる。
カウンターの席は
年配の女性や若い男性や
みんなひとりのお客さん。
隣の女性とご馳走を前に話が弾み
見知らぬ人と
「ふたり忘年会」気分になってくる。
アリッサム〈アブラナ科〉
copyright Maoko Nakamura