見慣れた部屋が
エトランゼのように佇む朝。
旅人であることを思い出す。
昔、リュックを背負って
旅していた時の朝のように。
ここは私の家ではなく・・・。
見慣れた自分が
エトランゼのように佇む朝。
旅人であることを思い出す。
昔、町から町へ
旅していた時の日々のように。
ここは私の故郷ではなく・・・。
なにもかもが
エトランゼのように佇む朝。
旅人であることを思い出す。
いつの時代も
誰もがそうであったように。
ここは私の家でなく・・・
ここは私の故郷ではなく・・・。
いずこも私の家であり・・・
いずこも私の故郷であり・・・。
*エトランゼ=見知らぬ人、外国人(フランス語)
カサブランカ〈ユリ科〉
copyright Maoko Nakamura