自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
台風が去って庭に出てみる。
大風に叩かれた
庭の花々はみな疲れ
残った力を振り絞って
やっとの思いで自らを保っていた。
かわいそうだったのは
風の通り道にいた朝顔だった。
葉は無残にもチリチリになり
無邪気に遊ぶ子どものように
楽しげに戯れていたネットは
今やベッドのごとく
瀕死の体をそこに横たえていた。
やがて夜になり
降り出したこぬか雨が
労るようにチリチリの
朝顔の葉を包む。
願わくば
今日、傷ついたものたちが
すべて癒されますように・・・。
アパガンサス〈ユリ科〉
copyright Maoko Nakamura