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宝物…雑感

2016-06-28 | トークタイム
少年の日は、
本当はずっと繋がっている…。

子供の日の優しい直感で、
人は、ずっと生きて行かれたら
いいと思う。
どんな場所にも
光るものを見つけられたり、
すぐに友達になれたり…。

とても大切なことを、
大人は、時々わからなくなってしまい。

宝物というのは、心に刻まれるもの。
物ではないのだなと思う。
実体ではないし、
流れている時間に、感じた風、陽だまり。
心の中に蘇生する生きもののように。

心に刻まれる宝物、というのは、
例えば木の幹に、ナイフで印を
刻みつけるようなことと似ている。
それは、記憶される甘美な、
いつまでも残る傷であると思う。

だから、時には深い傷を負いながら…。
宝物は心に増えていく。
とすれば、誰かの宝物になるものって、
凄いことであるなと思う。…

人は、人が好きだ。憧れを持ち、
信じているものだ。
どの人も、刹那の美しさを、
誰かの記憶に
深く刻んでいるのかもしれない。

人が作り出す絵や音楽は、
その人の美しい時間を知るきっかけとなり、
さらに多くの、その美しさに
触れさせてもらえるもの。
新しい記憶の部屋に入っていく鍵に
なるものであろうか。

…宝物という傷を持った、
たくさんの記憶…。
美しいものの時間に溶けていく傷。
あまりにも心が痛くなるほどの痛みを、
宝物は、光りながら何度でも手渡していく。



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