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Silence 2

2012-01-13 | おすすめPoem 記事
黒い色には、いろいろな色が隠れているように、
しずけさにも、いろいろな音が混ざっていると思う。

季節はずれの引用で、気が引けるが、
「閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声」
松尾芭蕉のこの有名な句が、何といっても
しずけさの真髄をついている。

時にしずけさというのは、耳が痛くなる位、深淵且つ、
饒舌だと思う。
大きな蝉の声を全身に浴びている時に、急にしずけさが
現れてきたり、逆に、静かな場所に佇む中では、
いろいろな音の気配が押し寄せたり。
しずけさの中は、色とりどりだ。

現代人には、なかなかそんな環境は許されないが、
地球上の生物として、森閑とした空気を感じ、地上の
あらゆる生き物の鼓動と、一体になれそうな瞬間を
感じる時間がほしいと思う。

おののきという、遠い昔からの人間の感覚を呼び覚ます
ように。
しずけさの中の、命が潤うさまざまな音、滝のような
シンフォニーに包まれたくなる。




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