詩の現場

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雨になって

2012-06-10 | フリー Poem
涙に 色をつけなかったのは
なぜだろう

雨に 色をつけなかったのは
なぜだろう

夜を 暗くしたのは 誰

きっと
探している答えは 見つかるはず

光のなかで 繰り返し
生まれてくるものに
きいてみる

全身雨にぬれて
甲高い声をあげて飛ぶ鳥の輪郭が 
空気を切りとり 浮かびあがる

強風に吹かれ ひょうに打たれた花びらが 
深い色を輝かせる

雨になって 涙になって
光の触手はやってくるという

いつか残骸となり ここを立ち去るときまで
わたしにも その雨は何度も降りかかり
涙も数え切れないほど訪れる

疲れた地上の生きものが
起きあがる朝に
光は たくさんの手を伸ばして
やってくる 


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