詩の現場

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植物のなまえ

2014-07-27 | Photo-ry (写真)


ヘクソカズラという名の植物。
    (別名 ヤイトバナ(灸花))

路傍や、他の草の群れに混ざり
いつのまにか葉を大きくし、
気がつくと、綺麗な花をつけている。
触ると、独特の匂いを放ちます。

植物は、人の生活に根ざして名づけられている、
としみじみと実感するのです。

形あるもの、ないものも、一度名づけられると
その瞬間から、今までの時間とは別の時間が
流れだすように思います。

夏を代表する雑草、ヤブガラシ(藪枯らし)も
そうですが、人間の都合にとって
少し手を焼く植生を持つ植物の名前は、
それ以前のイメージを、忘れさせます。

本当は、もっと美しい名前を持って
生れ出てきているのに、と思いながら。
名前のまだつかない花を見るように、
時々、心のなかで
その可憐な姿に、ありがとうといってみるのです。
さわやかな涼風が吹いてきて、この花に
フと、美しい名を置いていってくれるようにと。

植物の名前を知る時、その背景に思いを巡らすと、
目の前の花が、さらに愛おしくなったりするのです。


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