fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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物語のつづき

2021年07月17日 | 自作紹介
 小説を読んだあと、その続きを想像する。
 有名な作品だと、二次小説というのがあるし、人気作品なら要望に応えて続きが出る場合もありますね。
 私は、最近『薄紅天女』(荻原規子)を読み返して、主人公達の続きの人生を想像しました。そういえば、以前読んだときもそうだったと思います。でもこの作品はここで完結。このあとの彼らには大きな波はなく、おそらく幸せな人生をまっとうした・・んだろうなというのが、ラストの一行に凝縮されているからです。      
        

 『ぼく森』なんですが、時々ふっと自分の中で成長した彼らの姿が浮かぶんです。彼らは、まだこれからいろいろあります、たぶん。
 最初にこの作品を読んでくださった、あかね書房の編集者さんが、順矢は俳優の柳楽優弥さんを彷彿するといってくださいました。実は私も柳楽さんが頭の中にあったんです。これは、あくまでモデルにすぎません。カンヌ映画祭で史上最年少で主演男優賞を受賞したときの映像。目力。その後でもしばらく表舞台には出てらっしゃいませんでした。
 先日テレビに出てらして、その姿を見て、また順矢と重なって見えました。
 順矢も柳楽さんのように、再び世界を股にかける俳優になってほしい! そのためには、まだいくつもの波を越えなくてはならないでしょう。

 羽野で暮らし始めた順矢。ここで1作品。
 俳優として、ふたたび挑戦をする順矢。ここでまた1作品。
 真は、何かやりたいことをつかむ(なんだろう)。ここでまた1作品。もう二人は別の世界にいますね。あ、これぜーんぜん具体化の予定はありません笑。ただ、こうやって妄想していると、いつかぱっと開ける場合があるんですよね。

 実は10年以上前に、「鞍骨坂」という小説で、北日本文学賞選奨を受賞しました。この作品は大人が主人公の短編なんですが(当時新聞に掲載されたのですが、著作権の問題もあり、他では発表していません)、そこに脇役としてでてきている「よっちゃん」という男性。そしてそのよっちゃんがなんでも屋の仕事で、面倒を見ていた男の子。この二人を描いた作品が形になりそうなんです! (来年か再来年? お知らせできるのは、まだまだまだ先のことですが、ここでちょこっとだけ)30枚の短い作品の外にある世界が具象化する。
 どの物語にも、本となっている以外の部分でも、登場人物は動いているんですよね。
 
 柳楽さんの作品、観たいなあ。北斎、太陽の子。安心して、映画館に行けるようになったら・・。