学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

授業料未納と卒業

2009-02-27 | 教育
授業料未納「卒業証書渡さない」=県立高8校、家庭に通知-島根(時事通信) - goo ニュース

このニュースを見て思ったのだが,
卒業単位の修得だけでなく,
授業料完納が卒業の条件であるというのは,
高校や大学ではごく普通のことある。

高校以上の学校は,
義務教育ではないのだから,
当然授業料を支払わなければならない。

もし卒業までに完納できない場合は,
除籍というのも普通に見られる規程である。

いくつかの救済のための
留保条件をつけている学校もあるだろうが,
いずれにしても,
学校が保護者からの正式な授業料支払不能の申し出を受けて,
支払計画を確約させてということになるであろう。

それにしても,通常は,学校というところは
卒業してしまえば縁が切れてしまうのであるから
授業料未納のまま卒業させた場合,
授業料を回収できる確率が低いのが現実である。

もしも,今回,学校が行った通知が,
その学校の学則を逸脱するものであれば問題だが,
学則を逸脱していないのであれば,
何ら問題ではないのではないだろうか。

高校生本人の責任ではないのだから
という議論もあるだろうが,
高校生ともなれば,子どもではないのだから,
家の経済状況をきちんと認識させるべきであるとも
考えられるのである。

私が小学生のころは,貧しい時代であった。
家計を助けるために毎朝新聞配達をしてから
学校に来る友人もいたことを思い出す。




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6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
当然なのに (のびぃ太)
2009-02-28 23:34:18
授業料を税金でまかなえなだと・・・教育委員が自腹切れよ。
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Unknown (madographos)
2009-03-01 11:34:36
>のびぃ太様。コメントありがとうございます。義務教育以外は,受益者負担でよいのではないでしょうか。
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責められるべきは… (taketyann)
2009-03-01 15:22:46
不況の昨今、学費が払えずに高校卒業もままならない生徒が多数いることは気の毒に思います。そもそも他の先進国と比べても日本の高等教育にかかる費用が高すぎることが遠因でしょう。選挙の票にならないからと、高速道路などに税金をつぎ込んできた結果かもしれません。

それはともかく、この件の報道を見ると「学費を払わない生徒に卒業証書を渡さないなんて、学校は何と残酷なことを…」というニュアンスを感じるのは私だけでしょうか。
代金を払わなければサービスが受けられないのは社会では当然のことであるのに、こんな時だけはビジネスを超えた、人情的な対応を迫られる。今の学校全般に対する都合のいい要求を象徴づける出来事ですね。

払う能力があるのに給食費を滞納する親が多数存在する問題にも相通ずる点があるように思いました。

あれこれ言いながら、やはり日本は牧歌的な社会です。
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Unknown (madographos)
2009-03-01 20:36:44
>taketyann様。コメントありがとうございます。今回の報道の件は,報道の姿勢も含めて,何だかおかしいですね。授業料などというものは,公立学校の場合,都道府県などで一律に決めているわけですから,学校に徴収を任せるのではなく,行政サイドで一律徴収すればよさそうなものだと思っています。学校という末端組織の対応をあれこれ非難されるのでは浮かばれません。給食費の問題も同じだと思います。
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事務官に苦労をまわせと? (kurazoh)
2009-03-02 02:07:34
学校事務もただでさえ人員削減で大変そうですが・・・。
教師(担任)による対応をやめ、2~3人の事務官に対応を任せるという話になるのでしょうか?
それとも、教育委員会にいる職員に全校の対応を任せると?
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Unknown (madographos)
2009-03-02 02:19:49
>kurazoh様。問題の根本を理解されていないようですね。公立学校は,独立採算制ではないですね。授業料を徴収する主体はどこですか? その主体となっている役所の部署に徴収義務があるのは当然でしょう。そもそも「事務官」などというものは,国立にしかいないのでは? いるのは,「事務長」と「事務職員」ですよ。
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