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Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(222)

2017-09-20 00:10:00 | コラム
さん「きゅー」→「きゅー」と(キュート)

cuteとpretlyのちがいは、なんだべか。

という質問を、知り合いの米国人にしてみたら、前者は「子どもらしい可愛さ」に対して使用するという答えが返ってきた。

なーるほど。

自分が、どっちのことばを「より」使うのかと考えてみた結果、圧倒的に「cute」のほうだった・・・のは、「社会的に許される範囲内の」ロリコンであるからして、まぁ納得・笑

そこできょうは、映画のなかで「キュートだな」と思ったキャラクターや動物、シーンを10本(人、匹)ほど挙げてみたい。


(1)『ベイブ』(95…トップ画像)

これほど豚をキュートと思えたこともない。

豚だけでない、ほかの動物キャラみんながいい。

(2)『サイダーハウス・ルール』(99)

養子として引き取られる子。



こんな笑顔を向けられたら、そりゃあもう・・・。

(3)『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)

表情がないのに、表情豊かなBB-8。




(4)『どこまでもいこう』(99)

ビスコを置き、くるりと回転、主人公に「あげる♪」といってみせる芳賀優里亜。

(5)『キック・アス』(2010)

ヒットガールの存在自体。

いわゆる、ギャップというやつか。

(6)『グレムリン』(84)

ギズモであれば、たとえ危険な思いをしても「飼いたい」と思わせる。

(7)『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』(2013)

史上最高の猫さん。




(8)『ピアノレッスン』(93)

アンナ・パキンが演じる少女は、残酷性も併せ持つが、あの風貌だと許せてしまう。



(9)『スーパーガール』(84)



ワンダーウーマンだと、格好良すぎるから。

(10)『ツイン・ピークス2017』

映画ではないが、新キャラクターの「ダギー」は、ほとんどレインマンのような存在であり、一挙手一投足が面白く、ハラハラとさせ、しかもキュートなのだった。




次回のしりとりは・・・
きゅー「と」→「と」こや。

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明日のコラムは・・・

『やっぱり「ここ」が好き(1)』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(221)

2017-09-19 00:10:00 | コラム
じい「さん」→「さん」きゅー

あいさつと、感謝のことばが自然に出てこないヤツは、ひととしてどうかと思う。

・・・と、敢えて書かねばならぬほど、あいさつも感謝も出来ないひとって「けっこう」居るんだなと。

「アイツ、ありがとうもいわないんだよ」と誰かから聞くと、きまって「お里が知れるよね」と答えてしまう自分。

でも実際、そうだと思うんだ。

そのとき、機嫌が悪かったのかもしれない。
「大きなお世話」だと感じていたのかもしれない。

だけどさ、人間関係をギスギスさせないためにも、ヒトコトって大事だよ。

ほんとうは、キチガイを自称している自分が、こんな「当たり前のこと」を記したくないのだけれどもね!!


さて、映画のなかで最も多用されている台詞とはなにか。

あいさつとか、「Thank you」「OK」かと思ったら、そうじゃないんだよね。


「ここを出よう」
「ここを出ない?」


なのだった。

90年調べなので、30年くらいが経過している、、、ものの、変化はないと思う。

なぜなら「場面転換を促す」台詞として最適だから。

たしかに、次のシーンに行き易くなるものなぁ。


ところで「Thank you」や「OK」は、ほぼ日本語といっていいほど、わが国に浸透している。

「ありがとう」と「Thank you」は同じくらい、そして「OK」にいたっては、その「堅苦しくなさ」により「了解」よりも使用されていると思う。


ここまで多用されていると、むしろ「くずし」のほうに興味が沸いてくる。

「Thank you」と「Fuck you」は、とてもよく似ている? ので、

「Thank you very much」ではなく、「Fuck you very much」と「くずして」使用した映画が、いくつかあるのだ。


『ブラック・レイン』(89…トップ画像)

偽札を暴くために紙幣を「ちょうだい」したのに、それを盗んだと勘違いされた刑事マイケル・ダグラスが、高倉健に向かって放つヒトコト。

※このシーンじゃないけど




『フォーリング・ダウン』(93)

マイケル・ダグラスつながりで、もうひとつ。

こちらでは、刑事ロバート・デュバルが発している。




どちらもクール。
日本人には無理だろうけれど、いちど使ってみたいものです。(どこで?)


日本を代表して、ひとつだけ。

これはもう、『東京物語』(53)の東山千栄子できまり。




「ありがと」のアクセントが独特で、とってもかわいいのだった。


結論。

「ありがとう」といわれて不快になるひとなど居ないと思うので、みんな、感謝のことばは忘れずに!!


あすのしりとりは・・・
さん「きゅー」→「きゅー」と。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(222)』
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星になった奇人たち

2017-09-18 00:10:00 | コラム
「追悼文の名人」を目指している―と書いたこともあったはずだが、最近はとんと書いていない。

イイワケをいえば、あまりにも「死に過ぎている」から。

きのう大物の訃報があったばかりなのに、きょうはカルトの訃報かよ・・・みたいな。

「書く気」が起こる前に、べつのひとまで死んでしまうと。


そんなわけで。

「まとめて合掌」というのもなんだが、ここ数ヶ月の訃報から、とくに自分が寂しい思いをした5人の映画「奇」人を挙げておこう。


【ジョージ・A・ロメロ】



7.16死去、享年77歳

「ゾンビ映画のフォーマット」を作った、ゾンビ映画の父。

洗練された現代のゾンビ映画も面白いものは多いが、低予算の手作り感と、作品に込められた「念」のようなものは、いま観ても強烈なのだった。




【トビー・フーパー】



8.26死去、享年74歳

ホラー映画の名手。

『悪魔のいけにえ』(74)1本で伝説を作ったが、キャリアでいちばん当たった『ポルターガイスト』(82)は、じつはプロデューサーのスピルバーグの発言権が強く、ほんとうに撮りたかったものを撮ることが出来なかったようで。

以降、スタジオが介入しないインディーズでホラーを撮りつづけた。

【フランク・ヴィンセント】



9.13死去、享年78歳

スコセッシ好きであれば、みんな知っている性格俳優。

『レイジング・ブル』(80)や『グッドフェローズ』(90)ではジョー・ペシにボコボコにされたが、




『カジノ』(95)では逆襲を成功? させる。

声も渋くて、大好きでした。

【ハリー・ディーン・スタントン】…トップ画像

9.15死去、享年91歳

90を過ぎていたこともオドロキの名優。

西部劇からキャリアをスタートさせ、『エイリアン』(79)や『パリ、テキサス』(84)で広く知られる存在に。

デヴィッド・リンチ好きとしては、『ワイルド・アット・ハート』(90)のママの愛人、そして『ツイン・ピークス』映画版(92)と新シリーズが印象に残る。

【土屋嘉男】



2.8死去、享年89歳

2月に亡くなっていたが、報じられたのは9月に入ってから。

中期黒澤映画には欠かせない俳優であり、とくに『七人の侍』(54)の利吉、『用心棒』(61)の小平が印象に残る。

いずれも妻を奪われるキャラクターを演じているところが、なんというか面白い。

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『シネマしりとり「薀蓄篇」(221)』
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初体験 リッジモント・ハイ(238)

2017-09-17 00:10:00 | コラム
映画の舞台あいさつやトークショーの、なにがお得かって、基本的には通常料金と変わらないところだろう。
(そうでないケースも、あるにはある)

映画祭でいうと、通常料金よりも安かったりするし。

スター拝めて、監督の話も聞けて、映画ファンにとっては垂涎モノの企画なのである。


(1)生まれて初めて行った、映画のトークショー

『ROADSHOW』(集英社)主催の、『リーサル・ウェポン2』(89)特別試写&戸田奈津子のトークショー


※パッツィ・ケンジットかわいい、そしてジョージ・ハリソンによる主題歌も印象深かった





日本語字幕の第一人者・戸田奈津子は、長編小説の映画化による誤訳などで批判されることが多いけれど、



字幕が主流だった70~80年代の米映画好きにとっては「恩人」みたいなひとであり、自分はアアダコウダいう気にはなれない。

やっぱり、すげーひとだと思いますよ。


はっきりとは覚えていないが、場所は新宿だったのではないか。

高校生だった自分は父親と行き、帰りに美味いラーメンを食べたことは覚えている。

東京であること、名前だけは知っていた戸田奈津子の話を生で聞けたこと、そして映画そのものも面白かったので、この日は映画少年にとって最高の思い出になった。


(2)生まれて初めて行った、映画の舞台あいさつ

『鉄男 II BODY HAMMER』(92)




塚本晋也を信奉する自分は、このひとが関わった映画の初日舞台あいさつには「ほぼ100%」顔を出す。

※トップ画像は、俳優として出演したスコセッシの『沈黙 サイレンス』(2016)。

これは、『KOTOKO』(2011)のとき。




『鉄男 II』の舞台あいさつは、(きのうも登場した)渋谷シネマライズだった。

ミニシアターブームを引っ張った小さな小屋であり、自分のような映画キチガイが座席を埋め尽くして熱気むんむん、塚本さんのありがたい話に耳を傾けていた。


このときから、最新作の『野火』(2014)まで、欠かさずに塚本映画の初日舞台あいさつに行っているが、アイドルオタクと同じようなこといっていいですかね?


確実に、まちがいなく、塚本さんと目があっているんだよね毎回。


ね、アイドルオタクみたいでしょう?

彼らをバカにしているのではなく、同類だということをいいたいわけ。


でもね。

それは、けっして勘違いではなく、事実だと思うのだよな。


というわけで。

いちどだけ数分のインタビューをさせてもらったことがあり、最後に「関係ないなんですけど…」と前置きをして聞いてみたんだ。


「舞台あいさつ、毎回顔を出しています。ヘンないいかたですけど、塚本さんと目があったと信じているんですけど…自分のこと、記憶にあります?」


塚本さんは、30秒ほど無言になり、そうして、笑顔でいった。


「…なんとなく、、、はね」


あぁ、いいひとだな塚本さんって笑


おわり。

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『星になった奇人たち』
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初体験 リッジモント・ハイ(237)

2017-09-16 00:10:00 | コラム
映画の初日舞台あいさつを取材することが多く、このイベントに対する「ありがたみ」というのは個人的に消えてしまったが、
ライターになる前は、このイベントが楽しくてしょうがなかった。

映画の出来は及第点に届かなくとも、舞台あいさつで主演女優の美脚を拝めたから合格! みたいな。






以下、印象に残っている「映画の舞台あいさつ・上映後のトークショー」5選。

(1)「ときのひと」QTタランティーノが来日、来場した1000人の観客に「○」「×」のプラカードを持たせ、『パルプ・フィクション』(94)上映終了後に、この映画の賛否を問うた企画




(2)沢尻エリカの「べつに…」

エリカ嬢に関しては、そういう子が居ても面白いよな・・・程度だったが、このときに司会をしていた富永美樹には同情した笑

(3)インディーズ・デビューを飾った友人の監督作は、上映終了後に観客からの質問に答えるコーナーが用意されていた

熱心な観客から、「いわゆるピンク映画と、なにがちがうのか。いま、これを撮って、なんの意味があるのか」と詰め寄られていて、ちょっと可哀想だった。

(4)問題作『カノン』(99)の上映終了後、監督の舞台あいさつがおこなわれる

あまりの感動に滝のような涙を流していた自分は、監督ノエがなにを話しているのかも分かっていなかった。

でも、感動したことだけは伝えたい。

たぶん裏口から出てくるだろうと思い、劇場(渋谷シネマライズ)の裏口で待つこと70分・・・通訳とともに出てきたノエに対し、フランス人なのに「エクセレント! マスターピース!!」と英語で激賞したら、照れながら「サンキュ、サンキュ」と答えてくれた。

(5)『リンダ リンダ リンダ』(2005)の舞台あいさつ

若手女優を4人も拝めた―というか、当時は前田亜季が大好きで大好きでたまらんかったので。




舞台あいさつを取材するという立場になると、上に挙げたような衝撃やドキドキと出会えなくなる。

年中スターを拝める立場にあって、贅沢なことをいうんじゃない?

うん、自分でもそう思う。


というわけで今回の初体験シリーズは、「生まれて初めての (1)舞台あいさつ (2)上映後のトークショー」でいってみたい。

(2)は高校生のころ、(1)は18歳のころだった―。


つづく。

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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(238)』
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