Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

「魔」のキャスティング

2013-06-30 00:15:04 | コラム
あれは満月の日だったか、
あるいは地球がほんの少しだけ間違った方向に捩れたのだろうか、
どういうわけか、こんな自分に自主映画の主役をやってくれないか―と依頼してくる、世にもキトクな友人が居た。

「なんで自分?」
「役にぴったりだから」
「俺が書き手であり続けたいのは分かっているよね?」
「リチャード・アッテンボローは素晴らしい監督であると同時に、素晴らしい俳優でもある。シドニー・ポラックもそうだった。君の神様であるスコセッシだって、ゴッホや、不快極まりないタクシーの乗客を怪演している」

そりゃあ、そうかもしれないが。
宮崎爺の新作『風立ちぬ』の主人公の声は、「あの」庵野さんであるし。

しかし、だねぇ・・・。

「どんな役?」
「ホン持参してきているから、読んでもらえれば分かるけど、簡単にいえば怪しい宗教の教祖」
「へ?」
「『エンゼル・ハート』でいうところの、デ・ニーロみたいなキャラだね」
「また、うまいこといって」

アクション映画の敵役をオファーされたこともあったし、
じつをいうと大きな声ではいえないが、AV男優にならないかとマジな誘いを受けたこともある。ちゃんとした? プロデューサーに。

「いえいえ、ガタイはそこそこかもしれませんが、モノがね、モノが」
「そんなのボカシがあるんだから、気にすることはないよ」
「いやぁ・・・」


きのう―『新・午前十時の映画祭』で、大傑作『カッコーの巣の上で』(75…トップ画像)を観た。

物語もだが、俳優全員が名演で感動した。
力強い。
ワンシーンしか登場していない端役までも、力強い。

実際、この映画はオスカーにおいて作品・監督・主演男優・主演女優・脚色(原作は、ジョン・ケージ)の主要5部門賞をかっさらっている。

この5部門制覇は快挙中の快挙で、オスカー史上、この映画と『或る夜の出来事』(34)、『羊たちの沈黙』(91)だけしか成し遂げていない。

しかし、それだけの栄誉でも足りない気がする。
クリストファー・ロイドも素晴らしい。ダニー・デヴィートも素晴らしい。ウィル・サンプソンも素晴らしいから。

ロバート・アルトマンの群像劇『ショート・カッツ』(93)だったと思う、ベネチア国際映画祭が粋な計らいをして、この映画に「出演者全員賞」を授与した。

いいねぇ!
深い映画愛と、表現に対する敬意が感じられる。

というわけで。
今宵は、演技力は「どう考えてもゼロ」、ただ映画愛だけは誰にも負けないヘンクツ野郎が選ぶ「出演者全員が素晴らしい」絶妙なアンサンブル映画を挙げてみたい。


(1)『酔いどれ天使』(48)

久我美子、木暮実千代、千石規子…とくに女優陣が素晴らしい。

これ、黒澤映画では珍しいこと。

(2)『ユージュアル・サスペクツ』(95)

のちに監督ブライアン・シンガーがゲイであることを公表、すべての男たちがなぜ魅力的なのか、不思議と合点がいった。

(3)『仁義なき戦い』(73)

全員がホンモノのヤクザに見える。

とくに、梅宮辰夫。

(4)『マグノリア』(99)

アルトマンから認められただけあって、監督PTAは、ほんとうに群像劇が得意だなと。

(5)『ディア・ハンター』(78)

クリストファー・ウォーケンばかり注目されるが、ジョン・カザールもメリル・ストリープも素晴らしい。

(6)『グーニーズ』(85)

少年少女、みんな魅力的。

(7)『幕末太陽伝』(57)

軽妙なフランキー堺、無邪気な裕次郎、ひたすら美しい南田洋子…演者全員が楽しそうに演じているのが、じつにいい。

(8)『トラフィック』(2000)

群像劇のお手本のような創り。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズをホンモノだと思えたのも、この映画が最初。

(9)『エリン・ブロコビッチ』(2000)

2本連続で、ソダーバーグの映画を。
オスカーを取ったジュリア・ロバーツだけでなく、アルバート・フィニーもアーロン・エッカートも、そしてインテリな敵役も完璧。

(10)『エイジ・オブ・イノセンス』(93)

スコセッシ映画から一本。
アルトマンの『ザ・プレイヤー』(92)にも出ていたリチャード・E・グラント、好きなのだが、最近パッとしないね。


※『エリン・ブロコビッチ』より、最も好きなシーン。

「どうやったら、これだけの署名を集められるのか」という質問に対し、エリンが「町民全員にフェラチオしてあげたの」と答える。

面白いっ!!





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『「ビ女」って、いろいろ「スレスレ」だ。 + 6月コラムの目次』

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多妻に憧れはないが、多才にはなりたい

2013-06-29 02:23:14 | コラム
映画監督タナダユキ(トップ画像)による長編小説『復讐』を読む。

えがった。
というか、多才なひとだなぁと感心した。

映画と小説のちがいを明確にさせながらも、根っこのところでつながっている―自分はそう捉え、なんだかうれしかった。

カメレオンのようなアーティストも面白いが、どんな表現スタイルであれ「同一性、というもの」を感じさせてくれるほうが信頼出来る気がするから。

本業は作家ではないひとの、小説あるいは詩集やコラム・エッセイなどなど。

今宵はタナダユキのように、多才なひとだなぁと感心した10人の作品をセレクトしてみたい。


※発表当時「作家を本業としていなかった」だけで、現在は「それメインのひと」も含まれる


(1)『芸人失格』(元芸人、松野大介)

中山秀征と「ABブラザーズ」を結成、80年代に人気を博す。
しかし中山のような「小」器用な振る舞いが出来ず、徐々に業界で浮く存在に。

そこで抱いた違和感や劣等感を繊細に描き、胸に迫るものがある。

(2)『プラトニック・セックス』(元AV女優、飯島愛)

AV嬢の告白本は多いが、頭ひとつ抜きん出ているかと。

ゴーストが書いたんだろうとか、いろいろいわれたが、あなたの最も汚いとされるところに舌を入れたい―と結ぶ最後の文章は、少なくとも愛ちゃん自身のものだろう。

(3)『架空OL日記』(芸人、バカリズム)

人気ブログをまとめたもの。

タイトルそのまんまなので解説不要だが、多才というか、えれー頭いいなぁと思った。

(4)『キャッチャー・イン・ザ・オクタゴン』(元格闘家、須藤元気)

格闘技の最高峰UFCで活躍した格闘家による、いわゆるスポ根モノ。
しかし愛と希望を独自のセンスで語るひとだから、王道からは自然とずれていく。そこがいい。

10年ほど前、代々木第一体育館で声援を送った格闘家が、まさかアーティストとして歌って踊ることになるとは・・・世の中、分からないねぇ。(文末動画参照)

(5)『陰日向に咲く』(芸人、劇団ひとり)

構成の巧さに唸った。
完成度という点では、このリストのなかでベストかもしれない。

新作、書いてくれないかな。

(6)『nude』(元AV女優、みひろ)

愛ちゃんはAVを全肯定していたが、彼女の場合は、どちらかというと否定の感情のほうが強い。
それでも仕事を続けていく―そのあたりの葛藤がきちんと表現されていて、グッときた。

(7)『二つの月の記憶』(女優、岸田今日子)

7つの短編からなるミステリ。
一筋縄ではいかない物語は、このひとのイメージにぴったり。

とくに1本目の『オートバイ』は秀逸。

(8)『ダディ』(歌手、郷ひろみ)

抱腹絶倒。
何度読んでも笑えるし、笑い過ぎてページを繰れないほどなのだった。

本人に笑わせるつもりはないのだろうが、稚拙な表現も含め、自分は「あり」だと強く支持する。
つまり、「裏」名著。

(9)『女優の夜』(女優、荻野目慶子)

告白本と暴露本と、その両面を併せ持っている。

深作欣二とのエピソードは、たいへんパンチがあった。

(10)『その日東京駅五時二十五分発』(映画監督、西川美和)

堂々と文学している。

格好いいと思った。


※須藤元気率いるWORLD ORDER




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エナジーより、エレジー

2013-06-28 00:15:00 | コラム
♪ ときの流れと空の色に、なにも望みはしないように
素顔で泣いて笑う君に、エナジーを燃やすだけなんです ♪

~椎名林檎、『幸福論』~

エナジードリンクが大人気である。

簡単にいえば、洗練された『オロナミンC』や『リポビタンD』だとは思うのだが、スターバックスも参入してきて、おやおや、これはどうしたことかと。

コンビニで確認してみると、なかなかのスペースを占拠している。

自分?

基本、酒か水か家で淹れるコーヒーくらいしか飲まないので、エナジードリンクの類もサプリメント系飲料も、ほとんど飲まない。


【エナジー(energy)】…エネルギーに同じ。

へぇぇ!

それに近い意味とは「なんとなく」思っていたけれど、まったく同じなのだね。


エナジードリンクをよく飲む友人に質問してみた。

「美味いの?」
「・・・まぁ、不味くはない」
「どういうとき、飲むの?」
「そりゃあまぁ、元気出したいときとか、頑張らなければいけないときとか」
「効果、ある?」
「分からんけど、気持ち的には上がる」
「“景気づけに、一杯”みたいな感じ?」
「同じだと思う。まっき~みたいに、なにしなくても元気というのだったら、必要ないけど」
「(笑う)いってくれるね」
「(笑う)褒めことばだよ。実際、彼女とエッチするときなんか、俺はエナジー飲まないとキツいかもしれない」
「マジで?」

というわけで、とりあえず飲んでみた。

・・・うん、まぁ、確かに不味くはない。
ないが、自分には酒やコーヒーのほうが効き目がありそう。


少年のころ? は、飲むだけで筋肉がつくと信じていたプロテイン飲料『PF21』を飲んだり、
繊維が必要だからと『ファイブミニ』を飲んだり、骨も大事だからと『鉄骨飲料』なんかを飲んだりしていたが、いつごろからか、CMに煽られることがなくなった。

それはたぶん、効果というものが目に見えるものでなかったからだろう。

効いている気がする、、、みたいな。

ただ、それでいいのだと思うし、実際そういうものかもしれない。
友人がいうとおり、気持ち的には上がっているのだから。

1000円くらいする栄養ドリンクや、それこそバイアグラだったら効き目なきゃ怒るかもしれんけれど。
数百円しか出していないのに効くだの効かないだのというのは、ちょっと都合がいい気がするし。


さて語感としては似ているが、まったく意味の異なることばに、エレジーというのがある。

エナジーとエレジー、一文字違いだ。

【エレジー(elegy)】…悲歌。哀歌。挽歌。

いいねぇ、グッとくるねぇ。
そういう雰囲気を漂わせるオトナになりたい。

つまりあれだ、無駄に元気なヤツだから、エレジーな感じ? になる飲料はないのかと。

あるわけないが、ひとによっては酒をちびちびやっているだけで、エレジー節を発揮する中年だって居る。
どうすれば「そういうもの」を表現出来るのかと思うが、だからそれが、そのひとの歩んできた人生というわけなのだろう。

なにかに頼っている時点で、エレジー臭? など出せるわけがないということか。

いっぽうで。
そういうこと考えているということが、すでに充分エレジーなんじゃないかとも思う。

・・・って、なんの話だ?


※幸福論




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ひどいネーミングの王者を決めよう

2013-06-27 00:15:00 | コラム
にっかつの後輩から「自作シナリオのタイトルをつけてほしい」と頼まれる。

「んなもの、自分で考えなよ」
「センスないんですよ、俺」
「自分だって、ないよ」
「あるじゃないですか、ブログのタイトルとか素敵ですよ」
「あれは、パクリっていうんだ」
「そのパクリにも、センスがあるんですよ」
「なに? 自分褒めて得すること、あんの?」
「だから俺のシナリオの―」
「―はっきりいうけど、自分で書いたシナリオに名前つけてもうらうっていう時点で、負けている気がするんだけれど」
「・・・そうですかね?」
「そうだよ、まだ『無題』なわけ?」
「はい」
「なにかしらの名前をつけて、そいでもって自分がそれを読んで、この展開と、それからタイトルがねぇ・・・って感想をいう流れなら分かるけど」
「とりあえず、つけてみろと?」
「そう、それに対してだったら、このタイトルのほうがいいんじゃね? という意見はいえる」
「分かりました」

・・・・・ふぅ。

筋には自信があるのに、「その顔」には自信がない―ということ、よく分かるんだけれどね。

タイトルだけで「この映画、観る!」と決めることは「ほぼ」ないけれど、目にした瞬間に「これ、いいかも」「傑作の予感、大」と思うことはある。

本ブログでも度々取り上げている、おかしな、あるいは秀逸な外国映画の邦題。
今宵は原題からかけ離れ過ぎている邦題をいくつかノミネートし、そのなかから王者を決めようじゃないか。

秀逸な邦題は、自分のなかでは『俺たちに明日はない』(67)で決まり。

キャラクターふたりの名前を冠しただけの『Bonnie and Clyde』を、うまく調理したと思う。作品の空気さえも、なんとなく表現しちゃっているところが素晴らしい。
監督アーサー・ペンも、きっと満足してくれるのではないだろうか。

問題は、おかしな邦題のほうである。
おかし過ぎて一周し、逆に感心してしまうことも「ときどき」あるけれど。

でも大抵は、頭を抱えてしまうものばかりだ。
このタイトルゆえ、動員数減らしてんじゃね? という。

そうなった場合の責任問題はどうなんってんだ? と突っ込みたくなる邦題、まずはノミネーション作を。


(1)『おつむて・ん・て・ん・クリニック』(90)

原題は『What About Bob?』で、ビル・マーレイやリチャード・ドレイファスといった名優たちが好演する良質のコメディである。

なんか、・・・涙が出てこない?

(2)『バス男』(2004)

原題は『Napoleon Dynamite』だが、明らかに「電車男」を意識して冠せられている。
だって主人公はバス通学をする学生というだけで、本筋とバスは無関係なのだもの。

眩暈が・・・。

(3)『原始のマン』(92)

原題は『Encino Man』で、じつは直訳だったりするのだが、どう考えてもずれている。

これだけで若い女子は「観たい!」とは思わないし、彼氏に誘われても「・・・いいや」と答えてしまうことだろう。

(4)『幸せへのキセキ』(2011)

原題は『We Bought a Zoo』で、「うちらは、動物園を買った」みたいな意味。

これは地味にひどい邦題で、「幸せ」とか「キセキ」とかつければ若いヤツ喰いつくっしょ? という感じに、受け手をなめているのだ。
一時期量産された「愛と○○~」みたいなものだろう。

(5)『26世紀青年』(2006)

原題は『Idiocracy』。

人気コミックにあやかった、安易に過ぎる邦題。

(6)『ヒューゴの不思議な発明』(2011…トップ画像)

原題は端的に『Hugo』。

「汚れなき情事」もそうだったが、スコセッシ映画の邦題や副題は、基本的にペケなものが多い。

この映画のなかでヒューゴは「不思議な発明」などしない。

(7)『コマンドー者』(88)

原題は『GET THE TERRORISTS』。

ちょっと面白いけど。

いや面白いのは『ランボー者』のほうだろう。


以上、7作品。

混戦が予想されたが・・・

満場一致? で、『原始のマン』に決定!!

だって公開当時も、「これじゃあ、ねぇ、、、」と、否定的だった意見が多かったのだもの。


※じゃあ、撃ちまくっている『コマンドー』のシーンを




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シネマしりとり「薀蓄篇」(44)

2013-06-26 00:15:00 | コラム
まりーごーる「ど」→「ど」るふらんぐれん(ドルフ・ラングレン)

スタローン(以下、彼の愛称であるスライと表記)って意固地だな、そこがいいんだけれどな・・・と、彼の最新作『バレット』(2013)を観て思った。

ひたすらアクション。
飽きられてもアクション。

肉体派、ここにあり。

確かにちょっとだけ浮気をして、コメディやシリアス劇にも挑戦した。
けれどもコメディは誰も笑ってはくれなかったし、批評面では悪くなかった『コップランド』(97)はしかし、興行面では惨敗だった。

『バレット』は、哀しくて脱糞してしまうほど客が入っていなかった。
同じ内容の映画が80年代に公開されたとしたら、おそらく「そこそこ」の動員を記録していたはずで、時代って怖いな、、、なんて。

CGが一般映画にも使用され始めた10年くらい前―肉体派俳優も彼らを支持するファンも、ちょっとだけ焦りを感じていた。

「仕事、なくなるんじゃね?」と。

実際そうなりかけたが、持ち堪えた。
すごいことだと思う。

スライやシュワ氏でさえ安泰とはいえないキャリア作りが続く。
二番手とされるジャン=クロード・ヴァン・ダムやスティーブン・セガール、そしてドルフ・ラングレンの不安や葛藤はいかばかりか。

スライが監督を手がけた『エクスペンダブルズ』のシリーズ(2010~)は、だから「俺たち、やれるだけやってやるぜ!」という闘争宣言なのだと思う。

さて、ラングレンについて。

スウェーデン出身の、現在55歳。
肉体に目が行き過ぎて、ぜんぜんそんな風には思えないが、とっても頭がいい。
母国語のほかに英語やドイツ語、空手をやっていたこともあり日本語も話す。

空手の腕前は大山倍達が注目するほどで、うまいこと時代がリンクしていれば、ひょっとしたら『K-1』の世界でも活躍していたかもしれない。

そうしたキャリアがスライの目に留まり、『ロッキー4』(85)のイワン・ドラゴ役に大抜擢。
この映画の真の見どころは「そっくりに過ぎるゴルバチョフ」だと思っているのだが、ラングレンも不器用ながら頑張っていた。

以降、アクション映画だけに特化したキャリアを目指し・・・
『レッド・スコルピオン』(88)、『パニッシャー』(89)、『ユニバーサル・ソルジャー』(92)、『JМ』(95)などに出演。
どれも同じ演技・・・といったらそれまでだが、身体のキレはさすがだと思った。

2004年、『ディフェンダー』で監督業に進出。
荒削りというのが「褒めことば」になるほど荒い創り(笑)ではあったものの、これ以降も監督をやめなかったところをみると、ラングレンは本気なのである。

『エクスペンダブルズ』で再びスライと共演、
ジェイソン・ステイサムのような新世代のスター、格闘技界の英雄ランディ・クートゥア、ミッキー・ロークやブルース・ウィリスといった面子のなかで「ぜんぜん霞んでいない」ということは、彼の野心がスクリーンを燃やしているってことなんだと思う。

・・・と、いろいろ書いたが、好きか嫌いかでいうと、じつはあんまり好きな俳優さんではない。
ではないが、努力や野心は買いたいし、そういうものを評価する世の中であってほしいなと。


なんか最近、ちょっとでも気に入らないことがあると叩かれる世の中じゃない?

たいしたことないことでもさ。

そういうギスギス感で充満した世界には、大味だがダイナミックな肉体派のアクション映画は効果があると思うんだ。


※古いが、たいへん味のある予告編




次回のしりとりは・・・
どるふらんぐ「れん」→「れん」たるびでお。

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