Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

壮大な喧嘩こそ見たかったのだが。。。

2024-01-31 00:10:00 | コラム
古くは大島渚監督と批評家の田山力哉とか、
北野武とプロデューサーの奥山和由とか、
ベネチア取った武に噛みついた津川雅彦だとか、

自分が師事していたこともある脚本家の荒井晴彦なんて、「年がら年中」監督あるいは原作者と揉めていたし。

MCU擁護派と批判派の諍いについてもいえるのだけれど、こういう喧嘩や議論を好まないひとも「ある一定数」は居るでしょう、
その逆に、自分のように「もっとやれ!やれ!!」っていう向きも居て。

格闘家同士の「リング・ケージ以外の喧嘩」は、いいかげんにやめてほしいと思っている。

なぜなら、そこからは「なにも生まれないから」。

しかし表現者同士は、なにか生まれるのかもしれない。だって、なにかを生み出すことを生業としているわけでしょ―という希望的観測を持っているのよね、
壮大な喧嘩、大歓迎。

でも、まちがっても死者が出ない方向で・・・。


漫画『セクシー田中さん』は連載開始当初から評判がよく、毎話とはいかなかったが可能なかぎり目を通していた。

地味なOLはしかし、夜になると魅惑のベリーダンサーとなる…うん面白い。
ドラマ化への流れも納得、ただ誰が演じるのかが問題だなぁと思っていたら木南晴夏さんだっていうじゃない。完璧なキャスティングだ!


というわけで。
『量産型リコ』ほど熱心とはいえなかったが、初回から最終回まで視聴したのだった。


29日、原作者の芦原妃名子さんが自死―コトの経過は、Yahoo!などで確認してもらうとして。


小学館と原作者 VS 日テレと制作陣という対立構図のはずが、
原作者 VS 脚本家という個人の対立と捉えられ、「原作レイプ」などという過激な文言とともに脚本家への風当たりが強くなっている、、、のが現状か。

見つかった遺書には記してあるのかもしれないが、なぜ自死を選んでしまったのかは分からない。
圧力を勘繰る向き、無言の抗議と解釈するものも居るが、脚本家へのバッシングに責任を感じて…みたいなところがあるんじゃないか。とは思っている。

このあたりは推測の域を出ないので、これ以上は突っ込まない。

ただ連載中であったことから「原作に忠実に」「別の物語にはしないように」という要求を出し、それが悉く守られなかったことから最終前話と最終話を自ら脚本化する―という経緯があったことは事実。

あぁ、やりきれないなぁ。。。

自分の子どものようなもの。
だから原作者が改変を好まない傾向にあるのはたしかなところで。

しかし脚本家としてみれば、脚色にこそ「わが能力」を示すことが出来るやりがいが宿っているのであって、ただ原作をなぞらえるだけでは自分自身を表現することが出来ない。

そのせめぎ合いは、原作があるものを映像化するようになってから、ずっとずっと繰り広げられてきたこと。
完成品が発表されたあとも、延々と延々と揉めているケースもあるにはあるが、みんなどこかで折り合いをつけたりするもので、それっていうのはたぶん「充分な話し合い、あるいは喧嘩」によるものなのだろう。

コトの経過を追っていくと、この話し合い・喧嘩がきっちりなされていなかったことが分かる。
(最終話が経過したのちの)当人同士が交わらぬSNS投稿では、ガチンコの喧嘩なんか出来やしないんだ!!


ひとが死ぬくらいだったら。
たとえみっともなくとも、おとなの喧嘩のほうを見たかった。

ただただ、残念です。




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明日のコラムは・・・

『かーちゃん超えを果たします。。。 + 2024年01月コラムの目次』
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日本女優別10傑(96)南果歩

2024-01-30 00:10:00 | コラム
~南果歩のキャリア10傑~

乳がんや前夫とのアレヤコレヤ、本業以外のことで騒がれることの多い果歩さんも還暦。


可憐なヒロインを演じることが多かったのに、いまでは生きることに執着する強い女性を演じるように―自分が映画好きになったころにデビューを飾ったひとなので、個人的に思い入れが強いです。


(1)『葛城事件』(2016)

子どもが事件を起こしただけで辛いのに、夫にも苦しめられ…。
みなさん大熱演、もっと多くのひとに観てほしい傑作。



(2)『TOMORROW 明日』(88)

黒木和雄による、戦争レクイエム三部作の第1作目。

「あの日」の前日を丹念に描き、胸に迫るものがあります。
果歩さんは、花嫁を演じる。


(3)『さよなら歌舞伎町』(2015)

ラブホテルの日常を切り取る群像劇。
清掃員を演じる果歩さんは、自分が働いていたラブホに研修を受けに来ましたよ^^



(4)『せんせい』(89)

山城新伍の初監督作。
さすがに巧い創りだが、観たいと思ったきっかけは果歩さんでしたね。


(5)『伽耶子のために』(84)

小栗康平の監督デビュー作であり、果歩さんの俳優デビュー作でもあって。

とにかく、とにかく可憐だった。



(6)『エンジェル・ダスト』(94)

石井聰亙、10年ぶりの長編。
ちょっと空回りしている感もあるが、果歩さん新境地を目指すべく頑張ってます。


(7)『海炭市叙景』(2010)

じつは映画との相性がよい作家・佐藤泰志を原作とする群像劇。
竹原ピストルを起用するあたり、キャスティングの妙が光った。



(8)『いちばんきれいな水』(2006)

古屋兎丸の漫画を加藤ローサの主演で映画化。
ローサちゃんってスクリーン映えする子だと思うんだけどね、なんかいろいろもったいない。


(9)『夢見通りの人々』(89)

松竹伝統の喜劇だが、どうよ、このキャスティングの渋さは!笑



(10)『漂流教室』(87)

楳図かずおによる傑作漫画の映画化だが、大林宣彦らしさはあまり感じられず、監督本人も「請負だったから職人に徹した」と発言。

正直、おもしろくない。
でも同時上映の成龍映画を繰り返し観たいがために、日に3度も鑑賞。
おもしろくないのに、よく覚えているのであった(^^;)(^^;)(^^;)

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zippo

2024-01-29 02:08:21 | コラム
先日の呑み会は50代ふたり、来週50代に突入する自分の3人のおじさんがメンバー。

みなが喫煙者だが、ものの見事に紙たばこ派。
もちろん新しいものに抵抗がないおじさんも居るが、成人以降に途切れなく煙草を吸っているこの世代は「いまさら電子系なんて…」と思っちゃっているものが大半で、自分なんかは死ぬまで紙派なのでしょう。

当然、ジッポーライターを愛用する若いひとも減ってきた。


だけでなく、紙たばこ世代の我々でも「欠かさずジッポー」なひとは減少傾向にある。

実際、この呑み会でもジッポーで火をつけるのは自分のみ。
自分以外のふたりは、コンビニライター。(昔は100円ライターという通称であったが、いま100円じゃないしね)

ちなみに自分は、女子が居る呑み会ではキイロイトリ/男子のみの場合は黒澤ジッポーという、イヤらしい使い分けをしている(^^;)


10年…いや20年前であれば、ジッポーを持つことは喫煙者のステイタスみたいな側面があったはずだけれど。

変わるものですなぁ、時代って。。。




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ドーム、行きま~~~す!!

2024-01-28 00:10:00 | コラム
正式発表はなされていないものの、井上尚弥の次戦が決定。

5月6日の祝日月曜日、場所は東京ドーム!
相手は先日のコラムでも予想していたとおり悪童のルイス・ネリ。

海外が先に報じた―にも関わらず日本が未だ正式発表出来ないのは、(体重超過により)永久追放とされていたネリへの契約調整?のためと思われ。

ネリはたしかに悪童だけれど、実力はたしかなもの。
最終的には尚弥くんが勝つとは思うが、苦戦はするのではないかな。

ともあれ。
ボクシング興行が東京ドームで開催されるのは、なんとマイク・タイソンVSジェームズ・ダグラス以来となる。

平成2年のころだぜ!


・・・まぁつまり、格闘技には適してない会場なのだが、これは行かないわけにはいかんでしょう。

今年上半期の、生きる希望が出来ました。

ようし、働くぞ貯金するぞ^^

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日本女優別10傑(95)満島ひかり

2024-01-27 03:23:16 | コラム
~満島ひかりのキャリア10傑~

アイドルから出発したひかりさんですが、天性の俳優さんだと思います。


本人がそのことに気づくのに、それほどの時間は要さなかったですね、えがったえがった。
童顔「より」のため、そんな風に見えないですがもう38歳、いろんなキャラクターを演じて映画ファンを驚かせてほしいですね^^


(1)『愛のむきだし』(2009)

本人の人間性と作品は別のもの―という前提で、やはりこの作品を。
こんな前置きを書かねばならぬのが残念だよ、園さん。
このファックは、あなたに向けてだったのか??



(2)『川の底からこんにちは』(2010)

コメディエンヌとしての資質を全面に引き出した、石井裕也の傑作。

あの社歌、最高よね!!



(3)『悪人』(2010)

殺人の被害者として「とっとと消える」キャラクターだが、インパクト強し。

あの衝動殺人に正当性(みたいなもの?)を持たせたのは、彼女のイヤな感じだったわけで。。。


(4)『愚行録』(2017)

ちょっと褒め過ぎなのかもしれないが・・・
杉村春子になるかもしれない、そう思ったよ、この演技を見たら。



(5)『夏の終り』(2013)

瀬戸内寂聴による「よろめき小説」を熊切和嘉が映画化、少し背伸びしたキャラクターだったとは思うが、そこは演技力でカバーですよ。


(6)『クヒオ大佐』(2009)

結婚詐欺師の正体を多角的に検証する、吉田大八の佳作。
ひかりさんは、大佐に騙される女性のひとり・浅岡春役。


(7)『川っぺりムコリッタ』(2022)

共演に松山ケンイチやムロツヨシなど。
出所したての主人公の日常を、やさしく見つめる物語。



(8)『一命』(2011)

大傑作『切腹』(62)のリメイク、、、というよりは原作小説『異聞浪人記』の映画化。

三池崇史の映画としては真面目に撮り過ぎたきらいがあるものの、海老蔵の眼力はすばらしかった。


(9)『ラビット・ホラー3D』(2011)

はっきりいって物語そのものはたいしたことないホラーなのだが、
世界初の一体型二眼式3Dカメラ(パナソニック)を初めて採用した映画として知られ、しかもその使い手にクリストファー・ドイルを指名したっていうところが恐れ多く?て。



(10)『カケラ』(2010)

安藤モモ子(安藤サクラの妹、つまり奥田瑛二の娘)初監督作品。

粗削りな作風を、ひかりさんはじめ光石研や津川雅彦、かたせ梨乃らが全面サポート。

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