Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

メシどきCINEMA

2016-01-31 00:10:00 | コラム
メシを喰うときには、きまってテレビをつけている。

なにを観ている? というのが、きょうのテーマ。
サッカー日本代表の試合とかボクシングが放送されていないかぎり、オンエア中の地上波・CS番組を観ることは「ほぼ」ない。

まだ観ていないバラエティ番組「の録画」が残っていれば、それを優先的に流している。
それが「ゼロ」の場合、「気に入りの」映画、PV集、ドラマ・シリーズ、格闘技を「飽きずに」観返すと。

いまのことばでいえば、ヘビーローテーションである。

ただ映画の場合、ヘビーローテーションとはいっても「オールタイムの10傑」とは「少し」ちがう内容になっている。

いちおうメシ「どき」だからね、バイオレンスやエロスが「充満」している作品は、とりあえず避けておこうかと。
よって、スコセッシやリンチ、デ・パルマ、塚本の作品が大量ランクインすることはない。


以下が、自分にとっての「メシどきCINEMA」10傑である。

あんまり、いつもと変わらないんじゃ? という声も聞こえてきそうだが、微妙な差異を感じてもらえれば「ちょっと」うれしい。

トラビスくんも、権藤さんも登場しないわけだし!!


(1)『酔いどれ天使』(48…トップ画像)

黒澤と三船が初めて組んだ作品だが、それよか久我美子の存在が大きい。

掃き溜めに鶴の存在で、ホッとさせてくれるのだ。

(2)『ロッキー2』(76)

何度観ても、心地よい涙を流せるので。

(3)『ミラクル/奇蹟』(89)

成龍の映画でいちばん好き。



このひとの監督としての才能は、本作に触れれば分かる。

(4)『グッドフェローズ』(90)

すでに50回は観ているのに・・・

箸を持つ手が止まるほど、集中してしまうのだった。

(5)『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(88)

史上最高のコメディだと思う。

イタリア語を聞くと興奮するジャイミー・リー・カーティス、素敵。

(6)『モダン・タイムス』(36)

波乱万丈の(たぶん)数年間を、たった90分で描くチャップリンの豪腕。

いろいろ感心しまくりで、酒が進む進む。

(7)『グーニーズ』(85)

少年時代に戻れるから。

こんなに素敵な思い出なんか、ないけれども。。。

(8)『マグノリア』(99)

メシどきに触れるものとしては「やや」キツめだけど、じつは、ハイボールに「よく」あう物語なんだ。



(9)『魔女の宅急便』(89)

上京前日に観たものだから、自分にとっては宝物のような映画。

これ観ると、(自分のようなクソヤロウでも)初心にかえることが出来るのだった。

(10)『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』(81)

ただ主題歌を聴きたいがために、これを流すことが「よく」ある。




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『白い髭 + 1月コラムの目次』
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2,000円の差

2016-01-30 00:10:00 | コラム
少し前に書いたが、ウチのトイレに不具合が生じていた。

ちょっとした水漏れ。
といっても床を濡らす類のものではなく、タンク内の部品が壊れたのか、ずっと「ちょろちょろ水」が出ている状態で、使用すること自体に問題はなかった。

自分で直せるものであればとっくに直していたが、タンクを開けていろいろいじくってみても改善されない。
まぁいいや・・・とあきらめたのは、去年の9月ごろのことだった。

そうして、10月の請求書を見て「軽く」驚いた。

8,000円

あれ。
いつもより、2,000円くらい高い。

ハニーとシャワーエッチやり過ぎたかな、、、くらいに思っていた。
だからその月から、シャワーエッチを控えたんだ。

しかし12月も8,000円であることを知り、こりゃおかしいぞと。

あまりにも鈍感のような気もするが、あの水漏れが原因だろうと思い当たった。

さぁどうしたものか。
・・・って、クラシアンでも呼べばいいのだろうが、5分の修理でも出張費が高くついて10,000円くらい取られるんだよな。

トイレの水漏れによる無駄な水道料が、年間12,000円。
クラシアンへの支払いが、10,000円。

どっちもどっちだな・・・と考えたのだが、そのとき、ふと気づいた。
自分の住む団地は公社である。
公社とは公共企業体のことであり、モノスゴ大雑把にいえば都営とかと同じ意味。

公社の規定では、「部屋で不具合が生じた場合、業者を呼ばずに公社に連絡を」とあった。

(1)消耗品の交換
(2)高額ではない修理

の場合、基本的には公社が費用を持ってくれるのである。

これに該当するかどうかは分からないが、ためしに公社に連絡してみた。

担当者は「おそらく、お客様のお支払いにはならないと思います」というので、修理を依頼した。


翌日、業者さんが来て20分くらいで水漏れを直してくれた。

「部品が消耗していまして、そこを交換しました」
「ここに10年くらい住んでいるのですけど、寿命はそのくらい?」
「・・・いや、7年くらいが交換サイクルですので、もったほうかと」

「―これ、素人でも出来ますか」
「う~~ん、ホームセンターに部品などは揃ってますけど、単純な作業ともいえませんので」
「呼んだほうが早い?」
「ですねぇ」


ともかく、よかった。

これで次回の水道料金が6,000円に戻っていたら、すべての問題が解決する。


ここは8畳×2の2K。
家賃は38,000円だし、修理費は向こう持ちだし、こんなに長く住むつもりはなかったのだが、同じ条件のところなんて「そうそう」ないだろうから、あと10年は住みつづける、、、かもねぇ。


※トップ画像は本文とは無関係です。
水漏れにかけて(あんまり、かかってないが)びしょ濡れの美女を載せてみました、、、ということ。

※※「水」に「濡れる」といえば、興行的には不振であったが、個人的にはこの映画を想起する。




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『メシどきCINEMA』
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珍しい空間

2016-01-29 00:10:00 | コラム
先日―とある取材先にお邪魔して、とっても驚いたことがあった。

20畳くらいのスペースに、15人の男女。
自分を含めれば、16人。

20年くらい前なら「ごくあたりまえ」の光景だったかもしれないが・・・

16人全員が、喫煙者だったのである。

わお!
自分もヘビースモーカーの部類に入るので、きょうの仕事はやり易いぞ!! とは思わなかった。
いや、最終的には思ったのだが、その前に、部屋にたちこめる無数の煙に圧倒されてしまったのだ。

冗談ではなく、その空間の端のほうに居るひとの顔が見えない。
換気悪めの居酒屋だって、こんな状態にはならないよ。

こいつはすげぇな。
嫌煙ムードが支配する昨今において、こんなことがあるのか。


ここにひとつの、「現代的な」データがある。

所得の低いブルーカラー系ほど、煙草をよく吸う傾向にある―のだそうだ。

工場などで働いてきた経験から、それはあながち間違っていないと思う。
そして前述した取材先もまた、どちらかといえばブルーカラーな分野なのだった。

自分?

芥川賞作家とちがって、1000文字○円で小銭を稼ぐ労働者階級ライターですよ、やっぱり。


なぜ「現代的な」と表現するのかというと、その昔、煙草は「おとなのたしなみ」だったはず。
所得の高い低いに関係なく、誤解を恐れずにいえば「みんな、こぞって」煙草に火をつけていたのでしょう。

その流れが変わったのは90年代真ん中あたり・・・のような気がするのだけれども、きっちり調査したわけではないので分からない。

ともかく。
久し振りに、なんの気兼ねもなく煙草が吸えて、これでギャラもらっていいのかな、、、などと思ってしまう仕事だった。


さて。
先日、メビウス系の煙草の値上げが発表された。



自分はセブンスター一筋なので、ホッと胸を撫で下ろす・・・わけにもいかない。
消費税が10%になる日、確実に値上げされるだろうから。


ほとんど税金じゃないか―と、喫煙者の誰もがいう。
でもまぁ、いくらになっても吸いますよ自分は。
ガンにでもならないかぎりね。

だからこの際、喫煙者にも同意され難いであろう本音を書いておこうか。

ちまちま上げやがってよ~。
どうせなら一気に700円くらいにして、「その代わり、これから10年は値上げしません」とか、勇気出していってみろってんだ。

・・・と、自分は本気で思っているのだが、ほかの喫煙者の皆さんはどうよ??


※ウォン・カーワァイの映画は、気持ちいいくらいに喫煙シーンが多い




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『2000円の差』
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にっぽん男優列伝(312)松重豊

2016-01-28 00:10:00 | コラム
63年1月19日生まれ・53歳。
福岡出身。

公式ブログ

地味ながらきちんとした仕事をこなし続ける、陽が当たらないタイプの俳優さんを愛でるのが好きです。

しかしときどき、なにかのきっかけによって「唐突に」目立ち始め、急に売れっ子になるケースがあります。
その代表格は大杉漣だと思いますが、映画小僧であればあるほど「このひとのよさ、今ごろ気づいたの? 自分、前から評価していたよ」などと「いいがち」です。

それが映画小僧の持つプライドだからしょうがないのですけれど、売れたのだから、そんな屈折した優越感などを誇示せず、ふつうに喜べばいいじゃないか、、、とも思ったり。

そんな「唐突に」目立ち始めた俳優のひとり、松重豊(まつしげ・ゆたか)さん。

目立つきっかけとなったのは、テレビ東京のドラマ『孤独のグルメ』(2012~、トップ画像)ですが・・・
どれだけ頑張っても報われない状況に腐り、俳優を休業していた時期もあるひとなのですよね。

建築現場で働き始めた松重さんを励まし、再び演じる機会を与えたのは「籍だけ置いていた」芸能事務所のザズウ社長。

話の分かるボスに恵まれて、ほんとうによかったですよね!!




<経歴>

明治大学文学部卒。(専攻は、演劇学)
入学当初は「創り手」を目指していたものの、数々の舞台を観劇するうちに「演じ手」に魅力を感じるようになっていったそうです。

このころ下北沢の中華料理屋でアルバイトを始め厨房に立ちましたが、同じように働き始めたのが、上京したての甲本ヒロトでした。(すごいドラマ!!)

83年、三谷幸喜が率いる東京サンシャインボーイズに所属。
86年、蜷川スタジオに入団。

大学で専攻したとおり、基本は演劇のひとなんですね。

映画俳優デビュー作は、92年の黒沢清監督作『地獄の警備員』。

『病院で死ぬということ』(93)、『青空に一番近い場所』(94)、『午後の遺言状』(95)、『新 居酒屋ゆうれい』(96)、『東京夜曲』(97)、『リング』(98)、『らせん』(98)、『カリスマ』(99)、『アドレナリンドライブ』(99)と、出演作は多岐にわたりますが、このころ松重さんに注目していた映画小僧は、さすがに少なかったと思います。

自分も、キャリアを振り返ったときに「あぁ、出ていたなぁ!」と思うくらいですもの。

しかし「使い勝手のよさ?」から、テレビドラマや映画からのオファーは絶えませんでした。
自分が「出番は少ないけど、いいツラをした俳優さんだな」と思ったのは、2001年の『EUREKA』。

主人公・役所広司の再生に「理解を示さない」刑事で、観客に不快感とリアリティを与える重要なキャラクターでしたね。

この2000年代のキャリアは膨大な数になるので、代表作をザザザッと記しておきます。


2000年…『MONDAY』『どら平太』『ざわざわ下北沢』『新・仁義なき戦い』『三文役者』

2001年…『EUREKA』『えんがわの犬』『みんなのいえ』『けものがれ、俺らの猿と』『修羅雪姫』

2002年…『FILAMENT』『DRIVE』『ロックンロールミシン』『刑務所の中』

2003年…『T.R.Y.』『ドラゴンヘッド』『ロッカーズ ROCKERS』

2004年…『着信アリ』『地球で最後のふたり』『血と骨』『レディ・ジョーカー』

2005年…『交渉人真下正義』『いらっしゃいませ、患者さま。』『亀は意外と速く泳ぐ』

2006年…『シムソンズ』『ラフ ROUGH』

2007年…『愛の流刑地』『龍が如く 劇場版』『しゃべれども しゃべれども』『図鑑に載ってない虫』『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』『転々』『クローズ ZERO』『スマイル 聖夜の奇跡』

2008年…『石内尋常高等小学校 花は散れども』『K-20 怪人二十面相・伝』

2009年…『ディア・ドクター』『曲がれ!スプーン』『インスタント沼』

2010年…『孤高のメス』『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』『ハナミズキ』

2011年…『探偵はBARにいる』『DOG×POLICE 純白の絆』

2012年…『麒麟の翼 劇場版・新参者』『アウトレイジ ビヨンド』

2013年…『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』『俺俺』

2014年…『野のなななのか』『MONSTERZ モンスターズ』

2015年…『さよなら歌舞伎町』『マエストロ!』『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』『HERO』

とくに2007年あたりの活躍は目を見張るものがありますね。

最新作は、本年公開の『星ガ丘ワンダーランド』と『グッドモーニングショー』。

最近まで『孤独のグルメ』のシーズン5が放送されていましたし、これも好評でしたので、きっとシーズン6も放送されることでしょう。

しばらく、、、というか、このままずっと好調がつづきそうです。


次回のにっぽん男優列伝は、松田翔太さんから。

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『珍しい空間』
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にっぽん男優列伝(311)松坂桃李

2016-01-27 00:10:00 | コラム
88年10月17日生まれ・27歳。
神奈川出身。

公式ブログ…更新そのものは終了

ウチのハニーが松坂桃李(まつざか・とおり)くんのファンで、だから『an・an』のこのショットも拝みました。



羨ましいな~。

というか、桃李くんが理想の彼氏なら、なんで自分なん? みたいなことは聞いたことがあります。

「それとこれとは、別なんじゃ?」
「別なん? 自分は、理想と現実が一緒だけど」
「一緒?」
「ロリコン黒髪ロング色白脚美人」
「…それは、どうも(笑う)」

・・・まぁ、自分の話はどうだっていいですね。


「戦隊」モノ出身で、芸名でなく本名が「桃李」っていうのは、イケメン「戦隊」俳優にメロメロの主婦層だけでなく、「歴史好き」あたりからも興味を持たれそうで、これは親御さんの功績も大きいのではないでしょうか。
(中国の故事、『桜梅桃李』から名づけたとか)

自分も演技云々ではなく、顔からでもなく、まずは名前でこの俳優さんの存在を知りましたもの。




<経歴>

2008年、雑誌『FINEBOYS』の専属モデルとして業界デビューを果たす。
俳優デビューは、翌年の「戦隊」モノ・シリーズ『侍戦隊シンケンジャー』(テレビ朝日)から。

休学したのちに大学を退学、本格的に俳優の道に進み始める。

映画俳優デビュー作は、2009年の『侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦』。

自分が桃李くんの存在に気づいたのは、『僕たちは世界を変えることができない。』(2011)からです。

カンボジアに屋根つきの小学校を建てるために奔走する、イマドキの大学生―原作小説の持つリアリズムを大事にした深作健太監督の演出は、ひじょうに好感の持てるものでした・・・が、あまり話題にならなかったのですよね。

『アントキノイノチ』(2011)、『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』(2012)を経て、『ツナグ』(2012)で初主演を飾る。
このあとのキャリアもそうなのですが、カタカナ・タイトルの映画に強いのでしょうかね笑

『今日、恋をはじめます』(2012)、
『ガッチャマン』(2013)、もうちょっと面白くなる可能性が「散見」された『風俗行ったら人生変わったwww』(2013)、
『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』(2014)。

そして2015年、出来不出来は置いておいて、現時点におけるキャリアのなかで最も映画に貢献した年となります。

ヴァイオリニストに扮した『マエストロ!』、
脚本が欠陥だらけだった『エイプリルフールズ』、
畑中健二を力演した『日本のいちばん長い日』、
田口トモロヲが演出した割には不発だった『ピース オブ ケイク』、
人気作の続編『図書館戦争 THE LAST MISSION』、
個人的にノレなかった『劇場版 MOZU』・・・

これ、ぜんぶ去年度の作品です。
飛ばしていますねぇ。
(繰り返しちゃいますが、出来不出来は置いておきます)

最新作は、現在公開中の『人生の約束』。

公開予定の作品に、『秘密 THE TOP SECRET』(2016、8月)と『真田十勇士』(2016、9月)。


ハニーがファンということもあって、すべて劇場で観ている―つまり、このふたつの作品も劇場に行く予定。

だから? エラソーにいいますが、デビュー時よりも、演技に「手馴れた感」が出てきたように思います。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(312)松重豊』
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