Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

血が出ても好き。

2017-05-31 00:10:00 | コラム
某日―。
ギャラが出たので、いつものようにケンタッキーフライドチキン(以下、ケンタさん)で5000円ほどの買い物をする。

いつも接客してくれるマネージャーさんは、自分のことをきっと「子沢山のパパ」だと勘違いしているにちがいない。

ふふふ、騙されてる。


最低でも月にいちどはケンタさんをテイクアウトするが、10ピース以上のチキンを一気喰いするわけではない。

大抵は2~3度に分ける。
5年前まではレンジで温め直して喰っていたが、オーブンのほうが出来たて感を再現出来るというので、最近はそうしている。

しかし・・・。

いちどに喰う量ではなく、おそらく継続して同じものを喰うことから発生した問題のような気がするのだが、2~3日のあいだ、血便に苦労することになる。

ひりひりして、痛痒い。

だから排便したあとは、しばらく座ることが出来ないのだった。


ケンタさん以外の食事で、こんな風になったことはない。

それでも、ケンタさんに行くのをやめられない。

やめられないが、つらいことはつらい。

というわけで、薬局へ。

肛門系の薬? を、初めて買った。

『オシリア軟膏』というやつだ。




効き目は・・・うん、まちがいなく効いている。

ありがとう小林製薬!

おかげで、これからも暴飲暴食が出来る。


基本的な考えかたがまちがっているような気もするが、まぁいいでしょう、もう少し歳を取るまでは笑





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明日のコラムは・・・

『もう焼けてきました + 5月コラムの目次』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(208)

2017-05-30 00:10:00 | コラム
とりせ「つ」→「つ」き(月)

作品そのものにきっちり触れたことはないが、漫画『美少女戦士セーラームーン』の、

「月にかわって、お仕置きよ!」

というのは、素晴らしいフレーズだと思う。

「じっちゃんの名にかけて!」より、好きだなぁ。


あ、実写版は小松彩夏が目当てで観たことはあったっけ。




太陽を見つめつづけるのはけっこう難儀だが、不思議なことに、月はずっと見つめつづけることが出来そう。

明るさという点で、ちょうどいいからだろうか。

宇宙との距離感なんて実感することは不可能なので、見上げているだけだと、なんとなく簡単に月に行けそうな気がする。

しかし。
当然のことだが、ほとんどのひとは「自らの足で」月面を踏むことはない。
ないけれども、地球に最もちかい天体であるし、あれだけはっきりと見えるものだから、いろんなことを想像し易い。


スピルバーグが関わるふたつのプロダクション、アンブリンとドリームワークスのデザイン・ロゴには、どちらにも月が登場している。

前者は満月、後者は三日月というちがいはあるが。






映画史のなかで最も有名な月は、おそらく『月世界旅行』(1902)だろう。

鬼才メリエスによる、映像トリックが満載の楽しいSF映画。

※著作権切れなので、安心して最後までご覧ください(11分48秒)





個人的に印象に残る「月の映画」は・・・

『TOKYO FIST』(95)

竹中直人「―今夜の月が、あんまりすごいんで」

『皆月』(99)

吉本多香美「―みんな月でした。がまんの限界です」

『月はどっちに出ている』(93)

タイトルが印象的なだけで、じつは本編では、月はそれほど・・・いや、ぜんぜん重要ではないのだが。


そして、アンケートにも上位に入りそうな『月の輝く夜に』(87)。



シェールがあまりにも魅力的で、少しオーバーにいえば、月でさえ「その引き立て役」に過ぎないのだが。


ときにロマンチックに、ときに不気味に―月は、抜群の雰囲気を作ってくれる小道具、、、ともいえそう。


で。
ロマンチックな月という、自分に似つかわしくない視点で捉えると・・・

ケビン・クラインとシガーニー・ウィーバーの『デーヴ』(93)になるだろうか。

この映画の月に触れると、自分のようなヤツだって、きゅんきゅんきちゃうわけですよ。

ん?

気持ち悪い?

放っておけって。


次回のしりとりは・・・
つ「き」→「き」ちがい。

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明日のコラムは・・・

『血が出ても好き。』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(207)

2017-05-29 00:10:00 | コラム
るー「と」→「と」りせつ

帰省した際、父親とテレビを観ていたら、菅官房長官の会見が。

「Win-Win(ウィンウィン)の関係」と発言したことに、父親が「こういうひとまで使うことばかねぇ」とヒトコト。

まぁ、気持ちは分からないでもない。

20年くらい前だろうか、やはり一緒にテレビを観ていて、あるスポーツ選手が「リベンジしたい」と発言したときも、やっぱりよい顔をしなかった。

曰く「軽い感じがして…」

これまた、分からなくはないけれど。

だからたぶん、父親にとっては「トリセツ」という造語というか略語も顔をしかめるんじゃないだろうか。

「取り扱い説明書」のこと。

2010年代の頭には使っていたひとが居た「ような気がする」が、一気に浸透したのは西野カナが同名曲を歌ってからだろう。



顔は好きだけどね。
歌も上手だが、さすがに歌詞の内容に共感することはないよ。

自分が「分かる~!」といっても、気持ち悪いだけだろうし。。。


さて、映画におけるトリセツ。

最初に結論をいうと・・・

トリセツを守らない・破る、ことによって映画は動き出す。


(1)光に当ててはいけない

(2)水をかけたり、濡らしてはいけない

(3)真夜中に食べ物を与えてはいけない


『グレムリン』(84)における「モグワイのトリセツ」だが、映画が俄然面白くなるのは、これらを守らずにモグワイが「グレムリン化」して以降である。





映画にかぎった話ではないよね。

見てはいけないのに見てしまった『鶴の恩返し』、玉手箱を開けてしまった『浦島太郎』もそうだから。


トリセツを充分理解していたはずなのに、対象とする「モノ」が、それ以上の能力を有していた―のは、『2001年宇宙の旅』(68)のHAL。

まさか読唇術まで備えていたなんて、人間たちは想像もしていなかっただろう。





で、自分は果たして「一般的なトリセツ」に目を通しているのかって話。

最近は、ぜんぜんだね。

スマホの1台目を購入した際は「トリセツほしい!」とも思ったが、最近の家電やAV機器などは、ボタンさえ押しつづければ「最終的には、やりたいことが出来る」構造になっているから。


面白い流れだったので「許す」が、あんなところにトリセツが記されているのかな・・・と思ったのは、『ビバリーヒルズ・コップ2』(87)のクライマックス。

ビリーがトリセツを読みながらロケットランチャーをぶっ放すシーン。


※1分過ぎに登場





銃器に詳しくないので分からんのだけれど、どうなんでしょう?


とりせ「つ」→「つ」き。

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空と君とのあいだに

2017-05-28 00:10:00 | コラム
黒澤と小津を比較する際、よく指摘されるところは・・・

(1)感情が爆発する(=黒澤)、逆に抑制される(=小津)台詞回し

(2)キャラクター心理が投影されるかのような(=黒澤)、常に穏やかな(=小津)天候


それは、たしかにそう。

どっちが上等というのではなく、まぁ好みの話かな。

歳を取るごとに小津さんの凄みというものに気づいて戦慄はするものの、自分はやっぱり黒澤信者。

唾飛ばしながら絶叫する三船に、土砂降りのなか戦う侍に映画的興奮を覚えるっていうね。


そろそろ梅雨の時期なのでチャリダーにとっては憂鬱だが、きょうは、雨にかぎらず、天候の描写が印象的な映画の10傑を展開してみよう。


(1)『羅生門』(50…トップ画像)

回想時の、ぎらぎら太陽。
そして現在進行では、羅生門が崩れるのではないかというほどの雨。

それにしてもトップ画像の、陽気な感じといったらない笑

(2)『夜がまた来る』(94)

夜と雨とネオン。

この三点において、石井隆は黒澤以上に巧いと確信している。



(3)『ファーゴ』(96)

背景の白と、惨たらしい血の赤。




(4)『六月の蛇』(2002)

セピアブルーの雨は、梅雨にぴったり。

(5)『沈黙』(2016)

原作小説で印象的なのは、「干した魚の味、喉の渇き」。

そこに太陽の映像を挿しこみ、渇きを強調しているところがうれしかった。

(6)『七人の侍』(54)

アンケートでは、これが1位にくるかもしれない。

(7)『セブン』(95)

ジョン・ドゥが名乗り出てくるまでは、ずっと雨。



(8)『マッドマックス』(2015)

水とガソリンが希少となっている世界で、この気候は酷だろうな。



(9)『マグノリア』(99)

そう、こんなことだってあるのだ。




(10)『十九歳の地図』(79)

チラシ入れをしながら、『あめふり』を合唱する登場人物たち。

♪ ぴっちぴっち、ちゃっぷちゃっぷ、らんらんらんらん ♪

このヤケクソ感、すげー分かる!!

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『シネマしりとり「薀蓄篇」(207)』
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下半期マスト映画10

2017-05-27 00:10:00 | コラム
上半期はあと1ヶ月残っているけれど、先走り野郎なので、下半期のマスト映画10本を挙げてみよう。

インディー好きの傾向にある自分だが、割とポピュラーなセレクトになったかも・・・?


(1)『ブレードランナー2049』(10月公開)

偉大過ぎる名作ゆえ、続編と聞いただけで不安も大きいが、監督ドゥニ・ヴィルヌーヴの近作『メッセージ』に触れると、お、このひとなら大丈夫かも、、、と思える。




(2)『エル ELLE』(8月公開)

レイプの被害に遭ったヒロインの「その後」を描く・・・ということだが、
ポール・ヴァーホーヴェンとイザベル・ユペールのコンビなので、ふつうのサスペンスになりようがない。



(3)『スターウォーズ/最後のジェダイ』(12月公開)

新キャラクター、ローラ・ダーンの美麗フォトだけで期待値アップ。



(4)『アウトレイジ 最終章』(10月公開)

娯楽に徹することを自らに課したような、最近の北野映画。

これはこれで、嫌いじゃない。

(5)『散歩する侵略者』(9月公開)

旬の女優を使って、彼女のべつの魅力を引き出すのが上手な黒沢清監督。

さて、長澤まさみをどう魅せてくれるか。

(6)『エイリアン:コヴェナント』(9月公開)

ここ数年のリドリー・スコット御大は、亡くなった弟のためにも、すげー頑張っている(ような気がする)。



(7)『南瓜とマヨネーズ』(11月公開)

魚喃キリコの原作を、冨永昌敬が映画化。

こういうのがランクインすると、我ながら「らしいな」と思えるのだった。



(8)『ターミネーター2 3D』(8月公開)

シリーズ新作より、3D版の公開のほうがワクワクするという不思議。




(9)『エルネスト』(10月公開)

日本とキューバの合作。

監督は阪本順治、オダギリジョーがチェ・ゲバラと共闘した日系人を演じる。

(10)『ダンケルク』(9月公開)

クリストファー・ノーランの新作というだけで、映画ファンは無視するわけにはいかない。

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『空と君とのあいだに』
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