Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

日本女優別10傑(48)鈴木京香

2023-03-31 00:10:00 | コラム
~鈴木京香のキャリア10傑~

京香さん54歳、
自分がバイトしていた多摩カリヨンシアターに、ひとりで『アポロ13』(95)を観にきたのは、約30年前というわけか。

好きでも嫌いでもないし、演技巧いとも巧くないとも思わない、自分のなかでは「割と宙ぶらりん」な評価しかしていないひと。

デビュー時とイメージがぜんぜんちがうし、


でも有吉ちゃんが毎年Twitterで「京香さん、誕生日おめでとう」と祝っていたら(じつは両者の誕生日は一緒)、最初はスルーしていたものの「最近は」反応するようになった、、、ということは、意外とユーモアを解すひとなのかもしれない。とかね。


(1)『血と骨』(2004)

キャリアベストは文句なくコレかなと。
相乗効果というのか、ビートたけしの迫力に振り落とされぬよう…にしていたら、いつもの演技の「向こう側」に行けた、、、そんな感じがする。



(2)『39 刑法第三十九条』(99)

天才モリタ、後期キャリアの傑作。
未だ話題になることが多い、加害者が「心神喪失者」だったケースの問題点を突く。



(3)『BULLET BALLET バレット・バレエ』(2000)

塚本晋也によるインディーズにも参加。
主人公が銃の魅力に取り憑つかれる「きっかけ」になるひとを演じた。


(4)『ゼブラーマン』(2004)

2004年はアタリ年。
本人もイメージを覆したかったのかもしれない、ゼブラナースをじつに楽しそうに演じている。


(5)『沈まぬ太陽』(2009)

恩地元(渡辺謙)の妻を好演。
苦難の人生を歩む夫を献身的に支えるが、彼女だっていつ爆発するか分からない。



(6)『重力ピエロ』(2009)

伊坂幸太郎の人気小説を映画化、兄弟(加瀬亮×岡田将生)の母親を演じる。
旦那役は小日向文世で、ふたりの演技は息がぴったりだった。


(7)『ラヂオの時間』(97)

何遍もいっているが、基本的に「三谷幸喜の映画」は大の苦手。
いちばんマシなのがこの監督デビュー作であり、それは三谷の演出がどうこうというより、俳優陣の好演に助けられているという感じかと。



(8)『食べる女』(2018)

映画における最近作。
「食と女」を主題とし、キョンキョン・前田あっちゃん・沢尻エリカ・広瀬アリスらと共演した。


(9)『ぼくとママの黄色い自転車』(2009)

小豆島周辺を舞台とした観光+家族の映画。
小品だが、後味がよくて好き。


(10)『サイドウェイズ』(2009)

ワインをめぐる男女4人の物語―米産映画を和風リメイクした佳作。好きです。


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out of the hospital

2023-03-30 00:10:00 | コラム
ハニー、退院。

がんばって笑顔を見せているが、なんとなく辛そうにも見える。

そうだろう、そりゃそうだろう。

いっぱい労わってあげなければ。。。

まだ「軽いシャワー」しか許されていないからか、いちばんしたいことを問うとソッコーで「お風呂に浸かりたい」。

完全回復したら、温泉に連れて行ってあげようと思いました^^




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テノヒラガエシ、ぜんぜんあり。だとは思うけれど。。。

2023-03-29 00:10:00 | コラム
WBC、面白かった。
すべての試合ではないけれど要所要所はおさえて観戦、あらためて野球って面白いなぁと。

視聴率もえげつなかったらしいですね、格闘技ファンとしては羨ましいかぎり。
このくらいの結果残せるなら、ペナントシーズンも「もうちょっと」放送してもいいんじゃね?
そうすれば「親切過ぎる」と話題になった、画面左上に表示される「用語解説」も必要なくなるでしょ。
驚いたよ、ツーシームやチェンジアップは「要解説」なのは理解出来るものの「ピッチャーゴロ」まで出てきたからね(^^;)

優勝はすばらしい、
けれど野球の醍醐味が詰まっていたのは準決勝だったかな。

打つべきひとが「やっと」打った、村上ちゃんのサヨナラ劇。


ここに至るまでの、村上ちゃん(あえて様はつけんよ!)のスランプと焦燥と葛藤。
みながいうが、「あのときのイチロー」みたい。

しかしいまはSNS時代、「試合に出るな」「チームの雰囲気も暗くしている」とボロクソからの、気持ちよいくらいの手のひら返し。

今回はネタになったからOKかもしれんが、受け手は残酷で気楽なもんですよ(自分も含めてね。


してもいいと思うよ、それは。
テノヒラガエシが多ければ多いほど、プロのすごみが伝わることもあるだろうし。

でもさ、やっぱりきちんと責任は取ろうよと。

「前言撤回」なり「クサしてごめん」なり、ヒトコト付けくわえるべきなんだ。
「やった!」と歓喜したあとに。

そう思いませんか??

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『out of the hospital』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(452)

2023-03-28 00:10:00 | コラム
とーくれでぃ「お」→「お」くやまかずよし

映画監督としての顔も持つ映画プロデューサー、奥山和由68歳。

このひとで想起するコト・モノは、6つ。

①北野武との衝突、
②『RAMPO』騒動、
③シネマジャパネスク、
④松竹クーデター、
⑤チームオクヤマ設立、
⑥チームオクヤマへの持ち込み、、、くらいかな。

って、充分多いよ!

日本の映画プロデューサーで、
こんな風にいくつも思い浮かぶものがあるひとって、奥山さん以外は鈴木「ジブリ」Pと角川さんくらいじゃないかな。

では、そんな6項目を大雑把に解説していきますか。


①様々な偶然が重なった結果とはいえ、北野武に映画を監督させたのは奥山さん。


『その男、凶暴につき』(89)を観ただけで「それはムリな話なんじゃないか…」と思えるのは現在の視点でしょう、
当時は様々な可能性に溢れていたからこそ「日本で『ダイハード』のような映画を」で意気投合したのかもしれない、

しかし出来上がった作品が『ソナチネ』(93)だったことから「もう武とは映画を創らない」と激怒、文藝春秋に手記を載せたこともありました。

傑作にちがいはなかったけれど、プロデューサーとしては映画の出来云々ではなかったのだろうね。

※でも、その後も「俳優としてのビートたけし」は信用して起用しつづけるのがよかった^^


②そんな大物とも「きっちり揉める」ひとであるからして、『RAMPO』(94)の出来に失望・激怒して「じゃあ自分で監督を!」と決断したのも頷ける。



まぁどっちにしても『RAMPO』は凡作でしたが(^^;)(^^;)

③低予算映画を専用映画館でのみ上映するシネマジャパネスクという試みは、主にインディーズ作家に好評を得るものの・・・

④98年1月19日、取締役会で「なんと2分間の決議」により松竹取締役を解任され、シネマジャパネスクの運営も白紙状態に。
これがいわゆる、松竹クーデター。

面白いことを起こすひとは、敵も多かったということか。
しかしこのひとが凄いのは、転んでもただでは起きない精神力。

同年のうちに、
⑤「チームオクヤマ」を設立し、行動を起こす。

自分は、チームオクヤマが募集していた
⑥映画の長編シナリオを持ち込む。

評価は芳しくなかったものの、幹部さんから直接電話があって「ここがダメ、ここはよかった」といってくれたのには感激したものです。


結論。
角川春樹と同様、「おさわがせプロデューサー」であることは否定しないが、
日本映画界を憂い、常に新たな一手を打とうとする姿勢は尊敬に値すると思う。

昔ほど勢いはなくなったものの、いまだって戦っている。

上記した作品以外で、おさえておくべき映画は・・・

『丑三つの村』(83)、『V.マドンナ大戦争』(85)、

『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(94)、


『ほとりの朔子』(2014)、


『この国の空』(2015)、『火 Hee』(2016)、『エリカ38』(2019)、『海辺の映画館―キネマの玉手箱』(2020)あたりですかね^^


次回のしりとりは・・・
おくやまかずよ「し」→「し」んしあぎぶ。

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シネマしりとり「薀蓄篇」(451)

2023-03-27 00:10:00 | コラム
すかー「と」→「と」ーくれでぃお

印象的なラジオDJ/パーソナリティが登場する映画は意外と多い。

『アメリカン・グラフィティ』(73)のウルフマン・ジャックや『ドゥ・ザ・ライト・シング』(89)のミスター・セニョール・ラブ・ダディ、
「声のみ」であれば、『レザボア・ドッグス』(92)のK・ビリーとか。

テリー・ギリアムの『フィッシャー・キング』(91)に登場する、ジャック(ジェフ・ブリッジス)も忘れ難い。

ジャックはリスナーへの過激な煽りを売りにしていたが、そのことが遠因となって事件が起こってしまい、、、という物語。

この映画を挙げるひとはとても多い、
しかし、ジャックと同じようなキャラクターが「やはり」暴走する『トーク・レディオ』(88)を挙げるひとは滅多に居ない。

観て損はない、埋もれた名作です。


監督は、嫌われることの多い・笑 オリバー・ストーン。

嫌いじゃないですよ自分は。
むしろ、かなり好きなほうです。


ストーンが代表作『プラトーン』(86)と『7月4日に生まれて』(89)のあいだに「こっそり?」撮った小品で、
主演エリック・ボゴシアンが著した舞台劇を原作としており、
この原作は、84年に実際に発生した「アラン・バーグ殺害事件」がヒントになっている。

自分も有吉ちゃんと爆笑問題のラジオ番組を繰り返し聴くヘビーリスナーだけれど、
テレビや、いまでいうと動画サイトとかと比べてラジオって発信者との距離感が「だいぶ」近いのよね、
だから、勘違いや軋轢も生じ易いのかもしれない。

こういう題材で現代アメリカの病理を突くところは、いかにもストーンらしい。

さて、そんなストーンも76歳。

スコセッシ80歳、そして同年にはスピルバーグが居て、このふたりが異様に元気なのがおかしいのであって、ふつうは衰えが見えるでしょう。
実際ストーンも以前の説教臭さ(これが嫌われる最大の理由だった)が薄まり、割とフツー?の映画を撮るようになってきた。

その変化ゆえ最近の新規映画ファンには嫌われなくなってきたが苦笑、
ともあれ、このひとも再評価の時期に来ているような気がする。

監督として頭角を現す前に、脚本家として『ミッドナイト・エクスプレス』(78)や『スカーフェイス』(83)を手がけているんだよ?
監督としてはベトナム物以外でも『JFK』(91)は傑作だし、なにより編集のセンスが抜群でこのあたりはスコセッシに通ずるところがあるのではないか。

いっぽうで、『Uターン』(97)のような小規模なブラックコメディも器用にこなす。
けれども小規模ゆえ、『プラトーン』は観ていても『トーク・レディオ』や『Uターン』はタイトルさえ知らない映画ファンのほうが多いと思う。

・・・うん、やっぱり再評価の時期ですよ、
町山さんとりあえず来期の「午前十時の映画祭」で、大作じゃないほうのストーン映画をセレクトしてくださいな!!




あすのしりとりは・・・
とーくれでぃ「お」→「お」くやまかずよし。

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