Cape Fear、in JAPAN

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映画監督別10傑(4)宮崎駿

2018-01-25 00:10:00 | コラム
~宮崎駿のキャリア10傑~

77歳、引退撤回。

いいじゃないか、ヘンクツのヘビースモーカーらしくって。

次回作は、『君たちはどう生きるか』。

いいじゃないかストレートで、爺ならなんだって許される。


大作主義に傾倒した黒澤の晩年を、「市井の民はどうでもよくなったのか」といった内容で批判したのは松本清張。

同じように宮崎爺も、「変わってしまった」と多くのひとから批判されている。


そうかな。

ヘンクツなままじゃん!

たとえ変わったとしても、なんか問題ある?

本人は、「昔のような作品を観たいなら、昔のやつを観てればいい。同じものを創って何の意味がある?」と発言しているし。


思うんだな、自分は。

爺はもう、好き勝手やっていい。
そういう資格を持っている。

過度な期待は、細田守や新海誠のような、若手アニメーターに抱けばいいんだ、、、と。


(1)『魔女の宅急便』(89)

上京前日という、抜群のタイミングで鑑賞した、自分にとっての宝物のひとつ。

爺は「ひとり暮らしを始める、おんなのこ」に向けて創ったらしいが、18歳のザーメンキチガイにも響く物語だった。

魔女としての能力は備えたが、結局、黒猫ジジが「喋らぬまま」というオチが素晴らしい。



(2)『風立ちぬ』(2013)

70を超えた爺が、初めて自分のために創った映画だったんだと思う。

メロドラマ部分が「メロメロに過ぎる」かもしれないが・・・

♪ 空を見ていたの、今はわからない

ほかの人にはわからない ♪

・・・に、尽きる。

これは、そんな映画です。



(3)『千と千尋の神隠し』(2001)

イマジネーションが爆発した快作。

若いひとより、はるかに柔らかい脳味噌の持ち主だ。

(4)『ルパン三世 カリオストロの城』(79)

ひたすら愉快痛快、観終えたあと、すぐに観返したくなる。

(5)『風の谷のナウシカ』(84)

長大な原作を思えば、おそらく爺の原点になるのではないか。



調子っぱずれな安田成美の主題歌さえ、聖歌のように聞こえてくるんだマジで。

(6)『となりのトトロ』(88)

幼少のころ本作に触れることが出来た・出来る子どもたちは、ほんとうに幸福だと思います。

(7)『天空の城ラピュタ』(86)

現在の爺やジブリを敢えて批判するひとたちは、きっとこういう映画をもういちど創ってほしいのだろう。

分かるよ、その気持ちは。

(8)『紅の豚』(92)

黒澤が『生きる』(52)を「嫌いな作品だ」と告白したように、爺も本作を創って後悔しているという。

そういうところかな、やっぱりこのひとは黒澤と「いろいろ、かぶる」んだよ。 



(9)『もののけ姫』(97)

いちばん迷走した問題作。

だが、その迷走が異様な迫力を生んでいる。

(10)『パンダコパンダ』(72)

微笑ましい小品。

しかし、その核にはおおいなる野心が芽吹いている。

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明日のコラムは・・・

『早刷り版、米オスカー予想』
コメント (2)
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