来日していた映画監督、ソフィア・コッポラがNHKの『あさイチ』に出演していた。
益若ちゃんがよく出るので、ワンコーナーを「流し見」することはあったものの、
番組を通して観たのは初めてだった・・・が、
青木さやかが「キャラ変」していたことに驚き、そしてちょっとイヤだった笑
いや、べつにいいんだけど、エンタメコーナーの進行役らしく、ソフィアへのインタビューというかリアクションがいちいちオーバーで、ちょっとイライラしたんだ。
分かってはいると思うが、映画と格闘技に関してはうるさい。
専門家ではないにしても、テレビの電波に乗せる発言は気をつけてもらわないと。
たとえばソフィアやジェーン・カンピオン、キャスリーン・ビグロー、西川美和などの女性監督に対し、
「女性が撮ったとは思えないような迫力」
だとか、
「女性ならではの視点」
だとかね、
いまは21世紀だぜ!? と思うわけですよ。
上のふたつは、自分にとっての「映画批評におけるNGワード」。
NGはほかにもあり、たとえば「賞を取ったからすごい」という方向に持っていく流れだとか。
だからこれらのことに触れないよう気をつけているわけだが、
思わず使いたくなっちゃうけど、本来はダメなんじゃないか・・・と思っているのは、
「Aを褒めるために、Bを貶す」という、「比較を前提とした」批評。
例外的に、リメイク/シリーズ/原作物は誕生の瞬間からそうした宿命を背負ってしまっている。
これは創り手側が「覚悟したうえで」発表しているのだから無問題。
問題があるのは、オリジナル作品であるにも関わらず、比較対象をぶつけられてしまうケースだと思う。
これは結局、「昔はよかった」につながると思う。
「古きよき、、、」みたいな、まぁ自分も発しそうになることはあるけれど。
というのも最近、『七人の侍』(54)を評するひとが「昔の俳優は演技が上手だった」といっていて、じゃあ現代の俳優がヘタクソなのかと疑問に思ったんだ。
たしかに、そういうひとも沢山居るのは事実だが。
しかしだね。
芸人「ゆりやんレトリィバァ」の「昭和の日本映画に出てくる女優さんの喋りかた」って、見事に特徴を捉えていて思わず笑ってしまうのだが、
ああいう演技が上手だとは思えないでしょう。
現代の女優さんのほうが、よっぽど上手なんじゃないか。
(ほれ! こんな風に自分も比較しちゃっている!)
話を広げ過ぎたか。
AとBを比較して、Aのほうが好き「までなら」分かる。
しかし、それを証明するために、Bのこういうところが気に入らないしダメだからAのほうに票を入れるというのは、日常生活レベルなら「ぜんぜんOK!」だと思うが、
これを批評でやるとなると、なんというか「お手軽」感が見えてきてしまい、AにもBにも愛を感じられなくて、なんだかイヤな気持ちになるのだった。
ん?
オメーはしょっちゅうランキングを展開しているじゃないかって?
だからそこですよ、「より好き」を順位づけするだけに留め、選に漏れた作品を貶すことはしないよう心がけてます。
※そしてソフィアの最新作は、きっと面白い
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(235)』
益若ちゃんがよく出るので、ワンコーナーを「流し見」することはあったものの、
番組を通して観たのは初めてだった・・・が、
青木さやかが「キャラ変」していたことに驚き、そしてちょっとイヤだった笑
いや、べつにいいんだけど、エンタメコーナーの進行役らしく、ソフィアへのインタビューというかリアクションがいちいちオーバーで、ちょっとイライラしたんだ。
分かってはいると思うが、映画と格闘技に関してはうるさい。
専門家ではないにしても、テレビの電波に乗せる発言は気をつけてもらわないと。
たとえばソフィアやジェーン・カンピオン、キャスリーン・ビグロー、西川美和などの女性監督に対し、
「女性が撮ったとは思えないような迫力」
だとか、
「女性ならではの視点」
だとかね、
いまは21世紀だぜ!? と思うわけですよ。
上のふたつは、自分にとっての「映画批評におけるNGワード」。
NGはほかにもあり、たとえば「賞を取ったからすごい」という方向に持っていく流れだとか。
だからこれらのことに触れないよう気をつけているわけだが、
思わず使いたくなっちゃうけど、本来はダメなんじゃないか・・・と思っているのは、
「Aを褒めるために、Bを貶す」という、「比較を前提とした」批評。
例外的に、リメイク/シリーズ/原作物は誕生の瞬間からそうした宿命を背負ってしまっている。
これは創り手側が「覚悟したうえで」発表しているのだから無問題。
問題があるのは、オリジナル作品であるにも関わらず、比較対象をぶつけられてしまうケースだと思う。
これは結局、「昔はよかった」につながると思う。
「古きよき、、、」みたいな、まぁ自分も発しそうになることはあるけれど。
というのも最近、『七人の侍』(54)を評するひとが「昔の俳優は演技が上手だった」といっていて、じゃあ現代の俳優がヘタクソなのかと疑問に思ったんだ。
たしかに、そういうひとも沢山居るのは事実だが。
しかしだね。
芸人「ゆりやんレトリィバァ」の「昭和の日本映画に出てくる女優さんの喋りかた」って、見事に特徴を捉えていて思わず笑ってしまうのだが、
ああいう演技が上手だとは思えないでしょう。
現代の女優さんのほうが、よっぽど上手なんじゃないか。
(ほれ! こんな風に自分も比較しちゃっている!)
話を広げ過ぎたか。
AとBを比較して、Aのほうが好き「までなら」分かる。
しかし、それを証明するために、Bのこういうところが気に入らないしダメだからAのほうに票を入れるというのは、日常生活レベルなら「ぜんぜんOK!」だと思うが、
これを批評でやるとなると、なんというか「お手軽」感が見えてきてしまい、AにもBにも愛を感じられなくて、なんだかイヤな気持ちになるのだった。
ん?
オメーはしょっちゅうランキングを展開しているじゃないかって?
だからそこですよ、「より好き」を順位づけするだけに留め、選に漏れた作品を貶すことはしないよう心がけてます。
※そしてソフィアの最新作は、きっと面白い
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明日のコラムは・・・
『シネマしりとり「薀蓄篇」(235)』