masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

消費者への皺寄せ

2011年07月11日 | ガソリンスタンド

※「供給責任は果たしています」 by元売くんの記事の前にアップするつもりだったのですが忘れていたようで、順番が逆になってしまいました(汗)
・・・・・

差別対価とか、安い業転玉とか
これって、系列の三者店だけが被っている不利益ではないと思います。


「不毛な価格競争に参加せず、適正利益を確保しています」
こういえば、格好良いし聞こえも良いのですが

「高値でも、それでも来てくれるお客さんに支えられて」
これも、同じことです。



確かにそれでやっていけたらそれでも良いのかも知れませんが


業界全体のことを考えたら、
消費者全体のことを考えたら、


今のこの状況を放置しておくと言うのは、
結局は、

自分のところの大切なお客さまに、
「高値負担を強いている」ということなんです。


だから、
今のこの状況を放置しておくと言うのは、

三者店を利用している企業
セルフを利用したくない消費者
灯油の配達を三者店に頼らなければならない高齢者

それらの人(企業)たちに、理不尽な負担を課していることになるのだと思います。

もちろんそれは三者店が課しているのではありません。

仕切りが公平であれば、
それらの人(企業)たちも“高値では無い”価格で購入できるのです。

仕切りが公平であれば、
本来はそれが当然なのです。

私は、今残ってくださっている優良なお客様にこそ、
仕切り格差による高値では無い、
適正価格で販売させて頂きたいと思います。



差別対価や不当廉売、業転玉など
何年も、何年も前から、こういった問題を解決しようとしてこなかった(三者店も含む)業界・組合にも責任はあります。
しかし、やはり優越的地位の濫用をしまくっている“元売”と、それを放置している“国”に一番責任があると思います。


業界の混乱や問題は、
最終的には、 「企業を含む消費者への皺寄せ」というカタチで顕現されているのです。



7/9 燃料油脂新聞より

いぜんこう着 打開策なし 「むつ市の安値問題」
10円格差を耐え忍ぶ 「掛け客に迷惑」
前進しては後退 「苛立つ福島市中通り」



幸か不幸か

2011年07月11日 | ひとり言

「(亡くなった)お母さんは可哀想に、この人(隣のベッドにいる父親)にひとりで田んぼをさせられて」

「お前の勝手な解釈でお袋を不幸な人間にしたるな!お袋は好きで畑仕事をやっていたんや!」

平成17年秋、
こうちゃんパパが入院している病院へお見舞いに行ったときに病室で交わされた義姉とこうちゃんとの会話です。





日陰ではただ暗いだけの緑色一色だった雑草に陽が当たると・・・(^^)


「供給責任は果たしています」 by元売くん

2011年07月11日 | ガソリンスタンド

SSと事業者減再考のとき
7/11 燃料油脂新聞 社説より

1)
資源エネルギー庁によれば平成22年度末時点、登録SS数は3万8777ヵ所で前年度比1580ヶ所減少し、ついに4万ヶ所を割り込んだ。
千ヶ所を越す減少は9年度以降14年連続で歯止めはかからない。
登録事業者数も2万を下回り1万9694事業者に減少した。

8年度の特石法(特定石油製品輸入暫定措置)の廃止、10年度のセルフSSの認可などで自由化やSS運営の効率が促された結果、10年間で1万3千ヵ所強が撤退や廃業を強いられた。

2)
恒常的な赤字体質や老朽地下タンクの問題、後継者難、最近では仕切り体系変更など減少原因は一様ではない。
だがセルフ台頭で効率化競争に拍車がかかり、淘汰を促したことは否定できない。
セルフ数は22年度末で8452ヶ所、SS数の21.8%を占める。

地域にもよるが消費者からみればセルフが給油所の代名詞といっていい。
しかも効率追求で年々大型化が進んでおり、ローコスト量販型はビジネスモデルのひとつであり続ける。

3)
需要構造の変化で石油製品需要は今後も減少する。
縮小均衡する市場をめぐり販売競争は一段と強まるに違いない。
残存者利益とばかりに、SS減少で1ヶ所当たりの販売量は増加しつつある。
だが低マージンが定着し増販メリットが利益に結びつかず、再投資も難しい収益環境にある。

一方で事業者の撤退増でSSの過疎地化が増え、安定供給に支障が出始めている。

競争原理と業界に課せられた供給責任の整合性をどうとっていくのか、
生販とも英知が求められる時を迎えている。




「ここがあって、助かるわ~」

携行缶でガソリンや混合油を買いに来られた消費者がよく口にされる言葉です。

私は、この人たちの為には「頑張って店を続けよう」とは思いません。

どういうことか?

給油所を使い分けなどしない、何から何までうちの店を利用してくださる“当店のお客様”にとっては、「ここ」しか無いから、
だからわざわざ「ここがあって助かる」という発想はないのです。
当店のお客様にとっては「ここがある」のは、「空気がある」のと同じように当然のことだからです。

「ここがあって助かる」という発想は、「本当は安いセルフで買いたいけど、セルフでは携行缶に給油させてもらえない」・・・・
だから、携行缶に給油が出来る「ここがあって」という意味なのだと思います。


店を畳みたいと思っている私ですが、“当店のお客様”のことを考えたときはその気持ちがぐらつきます。
「頑張って続けようか・・・」という気持ちが頭をもたげるのです。
そこには、「儲けよう」という意識は存在しません。
もちろん赤字では困りますが・・・



ガソリンスタンド過疎地問題は、消費者にも責任の一端はあると思っています。

自分を含め人間というのは勝手なものですから
少々離れていても、安値のセルフや量販店に車を走らせ給油しに行きます。
そして
「高い」と文句を言って利用しなくなった地場の店でも、その店が閉鎖となれば「不便」だと言う。


灯油の巡回販売の車が出現したときには、
「○○の灯油屋さんは持ってきてくれて、安いのに、あんたのトコはこっちが店まで取りに来てんのに、値段が高い。」
そんなふうに言われて肩身の狭い思いもしました。

あちらは系列外の業転玉で店舗も持たないという違いがあるのですが、そんなことは消費者にとっては関係ありません。

数年前までは、一週間に一度のその巡回日に買いそびれた方からの配達依頼にも応えていましたが、
今は数量にかかわらず、全てお断りさせて頂いております。



「ガソリンもここで入れてあげたいけど・・・どうしても値段が安いセルフへ行ってしまうのよ。。。勝手なときだけ来てごめんね~」と
正直に言ってくださる方もいらっしゃいます。


とても複雑な気持ちになります。




「ここを必要としてくださるお客様のために、頑張って続けたいけど・・・
地下タンク問題を解決するために1000万円もの必要(※)経費はやはり出せないです。」と考えます。
(※法律ですので、対応は必至です。法律ですので対応しないまま営業を続けることは出来ません。)




全国に子会社販社や資本注入の特約店など販売網を構築した元売は、
「我々は供給責任を果たしている」と答えるでしょう。

市内に一つか二つ残った“そこ”へ、消費者が「買いにくれば良いのだ」と。
買いに来られない者は「巡回業者を上手に利用すれば良いのだ」と。




※ご意見やご批判などございましたら、ご遠慮なくコメントください。