masumiノート

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いまこそ非常事態

2011年03月07日 | ガソリンスタンド


3/7 「ぜんせき」より

全石連(関正夫会長)が3月3日開いた全国理事長会議で、
系列玉と業転玉の価格差が恒常的に拡大していることから、
「業界の大勢を占める中小の系列販売業者が窮地に追い込まれている」との声が相次いだ。

背景として、元売による差別対価や優越的地位の濫用を指摘する意見も続出。
これに追い討ちをかけるように、原油急騰による卸価格の上昇で業転玉が一段と価格優位性を高め、
系列業者は激しい過当競争市場の中で単純なコスト転嫁は容易ではなく、
「多くの組合員が経営存続の危機に追い込まれている」
との強い危機感を示した。

こうした声を受けて関会長は、「いまこそ石油販売業界にとって非常事態である」と宣言。
全石連として個々の元売首脳に対し、
「販売業界の浮沈を握る末端市場の現状に危機感を共有すべき」として、
理解と改善を求めていく方針を示した。


各県理事長からは、主要元売が卸価格フォーミュラを変更し、
ブランド料(販売関連コスト)などを引き上げたことが現在の市場混乱の元凶になっていること、
これによって系列玉と業転玉の価格差が拡大し、
ホームセンターなど異業種、PBなどとの間で、10~15円もの価格差が生じ、
中小の系列SSは対抗しようがなく、著しい劣勢に追い込まれていることを強調する意見が相次いだ。

 また、系列マークを掲げるSSにも、
PBとの安値合戦の中で、周辺市況を10円以上下回る安値を恒常的に掲出し、
不当廉売で公取委に申告しても“シロ”や“注意”止まりで、昨年施行された改正独禁法が「全く働いていない」ことに強い不信感を示した。

一部理事長からは「不当廉売で“クロ”にならないのは、元売がバックにいて、
恒常的に安く売らせているとしか思えない」と、
元売による不当な差別対価が背景にあると指摘する意見も出された。

 一方で、中東・北アフリカでの政情不安を背景とした原油価格の急騰によって、
2月19日から3週連続で大幅な仕切りアップが行われ、
即日転嫁が必要とされる大幅なコストアップにもかかわらず、
「業転格差がコスト転嫁の阻害要因になっている」と指摘された。

 「商売として正常な利益を得ようとすると異業種やPBとの価格差がさらに広がり、系列SSは逆に劣勢に追い込まれていく」、
「我々には業転以外に生き残る道は残されていないのか」
など、
「系列中小SSが経営存続の最大の危機に直面している」との意見も出た。


 こうした元売による不当な差別対価や優越的地位の濫用に対して、
「正論では系列の中で、個々の販売業者が対処すべき問題だが、アリがゾウに戦いを挑むようなもの。
到底太刀打ちできない。
組合の横の連携によって元売に公平取引の実現を訴えていく必要がある」、

「差別対価を解消するには、系列業者が連携して業転玉を購入するしかない。
元売からは高い系列玉を仕入れないこと」、
「覚悟を決めて、差別対価で元売を訴えていくしかない」
など、
元売に対して、「実力行使も辞さないという毅然とした態度を示すべき」といった強い意見が出された。


 さらに、「系列SSに高く仕切っておきながら、元売子会社が周辺の価格を見て下げてくるようなら、
現在の仕切りフォーミュラは本末転倒である」と、
元売子会社の小売市場での率先垂範を求める意見も相次いだ。

 今後、これらの意見を集約し、資源エネルギー庁や公取委などに不公正取引の実態解明を求めていくことで一致した。


・・・・・・・・・・

「業転しか生き残る道は無いのか」
本当にそんな状況です。

>差別対価を解消するには、系列業者が連携して業転玉を購入するしかない。
>元売からは高い系列玉を仕入れないこと

だけど。
理事ともあろうお方が何をおっしゃっているんでしょう・・・

系列は系列
PBはPB
そこはキッチリ区別しないといけません。
でなければ今度はPBの方が不利益を被ることになります。

系列の看板メリットは“0”では無いのです。
ただ格差が大きすぎることが問題なのです。

昔のオイルショックの経験があるから、
(もうあんな事は起こらないだろう)とは思っても、
やっぱり「燃料を切らすことは出来ない(※)
安定供給に務めることが地場でガソリンスタンドを営業する者の使命だ」と考えて、
自分の儲けを削っても、正直に系列仕入れを続けて来たのです。

今、系列の皆が業転を取ることになったら、今までの苦労は水の泡です。
「それならさっさと業転を取っておけば良かった」というような事になってしまいます。

それに、それこそ元売の思う壺です。
系列は決して業転を混ぜてはいけません。

あくまでも正々堂々と元売に対するべきです。

最近では、テレビでも「ガソリンスタンド過疎地」が取り上げられるなど、消費者にも事情を知ってもらい易い状況になりつつあります。

消費者にしたって、(利用するしないは別として)地場のガソリンスタンドが廃業してしまうことは望んでいないと思います。

系列販売店は、業転で“その場しのぎ”をするのではなく、
非常事態宣言がなされた今こそ
>組合の横の連携によって元売に公平取引の実現を訴えていく
>覚悟を決めて、差別対価で元売を訴えていく
しかないと思います。

でも、元売の姿勢を変えるには、もっともっと消費者にこの現実を知ってもらう必要があると思います。
逆に言えば、まだ、今訴えても、効果は無い。

石油組合として大手新聞の片面に、
このぜんせきの「いまこそ非常事態」の記事や
2月28日の「全石連 差別対価を問題提起」の記事を
意見広告として載せるくらいの事をすれば、効果的だと思うのですが・・・

広告掲載料を組合員で負担する為の協力なら、皆、喜んでするでしょう。

でも・・・
何といっても、元売は偉大なスポンサーさまですから・・・

他にも色々と事情もあって・・・

憚られるのでしょうねぇ・・・
ε-(ーдー)ハァ




平成24年9月30日 追記

>やっぱり「燃料を切らすことは出来ない(※)安定供給に務めることが地場でガソリンスタンドを営業する者の使命だ」と考えて、

(※)補足
世界情勢悪化により(ホルムズ海峡閉鎖など)原油が入ってこなくなると、産油国ではないこの日本では元売はガソリンを精製することが出来なくなります。
生産量が需要に追いつかなくなった場合、元売の2つある供給ルート(系列ルートと非系列ルート)のうち非系列ルート(業転玉)への供給が先に止まります。
韓国などからの輸入玉もあるとはいえ供給不安が起こるでしょう。

そして又、例え系列販売店であっても、元売の供給できる玉(油)が少なくなれば当然『前年対比』というカタチで出荷規制も行われることになるでしょう。

現代の風潮は「今が良ければそれでヨシ」みたいなところがあり、若い世代の経営者には昔のオイルショックで仕入れに苦労をしたという記憶もないので(もう昔のようなオイルショックも起きないだろうし、その時はその時だ)と考えている方もいらっしゃるようです。

又、この業界では、業転を取らない経営者のことを「経営者として失格だ」とか「怠慢だ」と揶揄する同業者も存在します。


しかし、当時の苦労を経験しているこうちゃんは、
「業転玉しか生き残る道はない」という状況下であっても、
「最後の最後まで玉(油)を切らすことのないように、この店で燃料を買ってくれているお客さんの分だけは、前年対比という規制でもクリアできるように100%系列から仕入れておく必要がある」と考えているのです。

 


あるブログへのコメント

2011年03月07日 | ひとり言

「先生」と呼ばれることで自分は偉いんだと勘違いするんでしょうね・・・
世間知らずだから、生徒の事情を勘案することも無く一方的に自分の尺度で決め付けて断罪する。未熟な人が多いように思います。
相手が子どもだと思って見縊っているのか、相手が大人だったら絶対に言わないような思いやりの無い言葉を平気で発する人も多いしね。

※なので、コメント欄はクローズです(^^)v