masumiノート

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ぜんせき「論説」 より

2011年03月23日 | ガソリンスタンド

3/18  被災者と仲間のために

パトカーの先導で、全国各地のナンバープレートを付けたローリーの隊列が進む。
その後をストーブや毛布などを満載したトラックが続く。北北東にある被災地を目指し…。

 この国が歴史を刻み始め、今日に至る中でも、未曾有の災害という理解はある。
何重の安全策を施していたはずの原発のありさまが、それを証明している。

被災地でも東京でも、元売も行政も我々も、誠心誠意かつ不眠不休で善後策を講じてはいる。
それでも被災地でガソリンや灯油が絶望的に不足しているという報に、残念無念という感覚に陥る。

 ガソリンはクルマを動かしているばかりではなかった。
停電エリアではクルマを介して、ラジオやワンセグで情報を得る。
エアコンで暖を取る。
携帯電話などを充電する。
夜間照明を得る。
車内でプライバシーを確保する。

 電気自動車は、どんな機能を発揮しただろうか。

ガソリンとガソリン車は実に偉い。

 石油は、温暖化の原因とされる二酸化炭素を大量に出すだけの悪役ではなかった。

悪役を冠せられた石油火力をよそに、正義の味方を演じようとした原発は、トラブルに見舞われた場合、他のエネルギー源にはない地獄絵となることが、福島浜通りで現実となっている。

 新潟に続き、福島原発の戦列離脱の一部を補う力を、石油は持っている。
製油所併設のIPP卸電力向け発電装置をフル稼働させ、不足する電力量を補う力を発揮している。
石油と製油所も偉い。

 平時なら、いろんな次世代車の方向を描くことができる。
25%削減のために脱石油を加速するロードマップも描ける。

しかし、現実に起きた震災の前では、これまでの潮流は変化せざるを得ないだろう。

 震度に対しては過去の幾多の地震で、その強度を証明したSSも、度を越える津波の威力には、抗することができなかった。

被災沿岸部では、ほぼすべての街が瞬時に消えてしまう、お客様が消えてしまう、というSS消滅、市場消滅という現実は、事業基盤そのものがなくなったことを意味する。

そうした仲間に対して、被災の外側にいる我々は、なにができるのだろうか。
できることは、なんでもお手伝いしよう。それが仲間に対する言葉だ。

 まだ春遠い雪が舞う現地に、一刻も早く、被災者へ、我々の仲間へ、温かさを届けたい。


3/23 震災で見えたもう1つの側面

大震災の当日、激甚な被害に遭った東北・北関東エリア近辺とは様相が異なる出来事が起きていた。

 震度5強~6弱を記録した首都圏公共交通網は麻痺に陥り、都内の勤務地、学校などから徒歩で自宅へ向かう帰宅困難者が多数発生した。

バスは動いていたものの、道路は空前の大渋滞。鉄道の運行再開は大混乱し、通信機能も大障害が続く。

家族の安否を気をかけ、陽が暮れないうちに歩き出そう、翌日は土曜だからなど、
さまざまな思いから家路に向かう帰宅者が時間経過とともに増え、車道へとあふれ出た人々が各地に出現する光景を目の当たりにした。

 大地震の発生を受けて、都内を中心とする首都圏SSはどう対応していたか。
まず、人的・物的被害の有無や施設の安全確認。
お客様の誘導。
一時的に店を閉め、スタッフが地下タンクなどの設備をチェックする場面も見られた。

 やがて、燃料を求めるユーザーが営業中のSSに押し寄せてくる。

その間も余震は続き、テレビ報道などから社会不安の増大に拍車がかかった。

長蛇の列を前に、在庫量の心配は高まるばかりで、給油待ち車両をさばく人手も圧倒的に足りない。

完売したグループSSから他SSに人員を移動させることができた店はまだいいほうで、
地場SSは経営者をはじめ家族・スタッフ総出で、給油作業や交通整理のため10数時間にわたり、
立ちっぱなしで休む間もなく燃料切れになるまで働き続けたという話を多数聞いた。

 他方、不安感を抱いた徒歩帰宅者に道順を尋ねられ、できる限りの説明に努め、数時間歩き続けて疲労が見える方々にトイレを貸したり休憩場所を提供したSSも相当数にのぼったであろうことは想像に難くない。

あれだけ多くの人々が現実に歩いていたのだから。品切れになりロープを張った後も歩道沿いに立ち、案内役を買って出たSSもあった。

サポートステーションの面目躍如を果たしたといえよう。

 首都圏の石油組合は、阪神淡路大震災を教訓にした災害時帰宅困難者支援協定を行政と締結しているが、
以後、機会あるごとに訓練に参加してきたSSは経験を生かすことができたのではないか。

 大多数のSSは、懸命かつ良識的な運営に努めた。

だが、ごく一部に不実な行動が見られたとの指摘もある。
その評価は、これから付いて回ることになろう。

・・・・・・・・・・

本当にお疲れ様、ご苦労様です。

うちは、阪神淡路大震災のときに、多少の混乱は経験したとはいえ、
当時はまだインターネット(ブログやツイッターもない)人口も少なかったので、
数日後、私の住んでいるニュータウンの住民から
「え?お宅はお店開けていたの?ここらのガソリンスタンドはみんな閉店してて灯油が買えずに大変だったのよ」
と言われたくらいで、「
給油待ちの列が出来た」と言ってもその殆どが常連のお客様でしたし、
幸い3日目からローリーが通常通りになりましたので、大した苦労はしていません。

それを考えると、今回の被害は広域且つ長期に渡るものですから、
現場の混乱は想像以上だと思います。


本当にお疲れ様、ご苦労様です。

でも燃料不足に関しては、あと数日の辛抱だと思うので、どうか頑張ってください。




規制緩和、自由化、グローバル社会での競争

必要以上に淘汰され、数が減ってしまったガソリンスタンド

採算が合わないからと平気で撤退していくJAや元売販社
表の顔はイイ顔で、エエ格好ばっかし言ってる大きな企業は、裏(本当)の顔は「営利主義」



「高い」と文句を言われながら、赤字でも、地場で営業を続けている古い小さなガソリンスタンド。

地域に「在る」か「無い」かで、安心感は全然違う。

元売はまだ三者店を減らす計画があるみたいだけど

これ以上の淘汰は必要ない。