報恩坊の怪しい偽作家!

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“私立探偵 愛原学” 「帰宅後の昼食」

2024-07-10 15:27:04 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月16日12時00分 天候:曇 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家3階ダイニング]

 高橋「お待たせしました。ラーメンできたっス」
 愛原「おっ、ありがたい!曇ってるせいか、今日は涼しいからな」
 高橋「また今年の夏も、クソ暑くなるんスかね?」
 愛原「らしいな。だから、今のうちのラーメンだ」
 高橋「まあ、真夏に食うラーメンも、エクストリーム感あって美味いんスけどね」
 愛原「ガチ勢の意見だな。いや、全くその通り。リサを呼んでこよう」

 私はダイニングの内線電話を取ると、それでリサの部屋にコールした。
 コールボタンを押してる間、相手側のブザーが鳴るというものだ。
 これは前の住人が設置したものがそのままにされた結果である。
 それも、最初の住人であるという。
 なので、旧式の電話なのはその為だ。
 音色はまるで、昔の営団地下鉄の発車ブザーのようである。

 リサ「ハーイ?」
 愛原「昼飯だぞー」
 リサ「今行くー!」

 私は電話を切り、ダイニングの椅子に座ると、リサがバタバタ降りて来た。
 私服のままでも良いのだが、リサは私の気を引く為か、体操服とブルマに着替えている。

 
(“こんいろ保存会”様より画像拝借。https://bsky.app/profile/konirohozonkai.bsky.social)

 今日はシンプルに紺色のブルマのようだ。

 高橋「ほらよ。先生に感謝しな。チャーシュー5枚入りだ」
 リサ「わぁ!」
 パール「食べた後は、夕食の買い出しに行くからね」
 リサ「分かったー!」

 今日の昼食当番は高橋。
 夕食はパールとなる。
 リサは手伝うことがあるし、どちらかというと片付けをメインにしている感じ。
 私の場合は、たまに出前とか外食に連れて行く程度。

 愛原「早めに行くのか?」
 パール「夕方前から雨が降って来るそうですよ」
 愛原「あー、確かに何だか曇ってきたなぁ……」

 今日はも元々曇っていた。
 だが、都内は薄曇りという程度で、雨の心配はしていなかった。

 高橋「成田の方は降ってるみたいっス」
 愛原「なに、ホントか?」

 実際どんより曇っていたのは、成田空港周辺。
 とはいえ、航空ダイヤに影響は無い。
 雲の上に出てさえしまえば、特にフライトに支障も無いので。
 両親を例に取れば、沖縄までどんよりとした雲が続いているわけでもないし。
 天気予報では関東地方ではぐずついた天気になるものの、沖縄は絶好の行楽日和とのことである。

 高橋「はい」
 愛原「早めに飛行機で出発して良かったな。で、俺達もとっとと帰って良かったよ」
 高橋「そうですね」
 パール「先生、車借りてもいいですか?」
 愛原「ん?マルエツじゃないの?」
 パール「今日はライフの方で、牛肉の特売をやっているそうです」
 リサ「ピクッ!」👂

 リサ、右耳だけ鬼形態となる。

 愛原「そうなのか。そういうことなら、いいよ。リサも行きたがってるし!」

 リサはチャーシュー麺を思いっ切り啜っていた。
 いや、啜るというより、丼飯をガバガバ食う感じだ。
 元人間とはいえ、鬼型の生物兵器が人間の食いモン、ガバガバ食いやがって……。
 だが、それがいい。

 愛原「それよりリサ、頼んでいた斉藤早苗の私服写真は?」
 リサ「エレンに頼んでるけど、まだ送って寄越さない。催促したら、『今日は塾だから待ってて』だって」
 愛原「塾通いか……。大変だな」
 リサ「今のエレンの家、カネ無いはずなのに……」
 愛原「まあ、塾通いだと仕方が無い。忙しいからね」
 リサ「先生も塾通いしてたの?」
 愛原「ああ……まあね」
 高橋「羨ましい限りっス」
 パール「ホントですね。うちは毒親育ちなので、ロクに学校も行けなかったくらいです」
 愛原「まあ、互いにガチャ失敗した例がここに。俺は塾通いしても、そんなに成績が上がらず、有名大学は軒並み落ちたアホだから」
 高橋「い、いぇ、そんなことは……」
 リサ「なるほどねぇ……」
 愛原「リサは俺と違って、赤点を1回も取ったこと無い優等生なんだから塾に行く必要は無いな」
 リサ「フーム……」
 愛原「まあいいや。絵恋から写真送られてきたら、教えてくれ」
 リサ「分かった」

[同日12時30分 天候:曇 愛原家3階ダイニング→リビング]

 リサ「昼休みとかあるだろうに、エレンのヤツ、全く返信してこない」

 リサはキッチンの流しでラーメン丼を洗いながら言った。

 愛原「忙しいんだよ。本来の高校3年生なんて、そんなもんだ。ましてや、絵恋さんは国立大学狙ってるテイなんだろ?」
 リサ「東京中央学園大なら、一緒に通えるのにねぇ……」
 愛原「学生寮あるんだっけ?」
 リサ「留学生の受け入れとかもできるように、設置したみたいだよ。でも、レイチェルは帰国しちゃうからムリ」

 BSAA北米支部の養成学校は、4年制である。
 このうち、他国支部への留学は1年ないし2年である。
 最初の2年は一般教養であって、実際のBSAA隊員としての本格的な訓練は3年次以降に行われる。
 とはいえ、1年次・2年次は全くしないというわけではなく、レイチェルも毎週土曜日はBSAA極東支部日本地区本部や北米支部日本派遣隊の駐屯地に行って、戦闘訓練を積んだりしているという。

 パール「先生、食後のコーヒーをお淹れしますよ」
 愛原「ああ、助かるよ」
 高橋「先生の御両親、さすがに沖縄に着きましたよね?」
 愛原「そうらしいな。レンタカー屋に向かって、あとはレンタカーで移動するらしい」
 高橋「マジっスか!いいっスね!」

 両親のインスタグラムには、両親が那覇空港からレンタカーショップに向かう送迎バスの画像が映っていた。
 他の空港でもそうだが、レンタカーショップが空港から徒歩圏内に無い場合、ショップが無料送迎バスを運行していることがある。
 私は仙台空港のイメージなので、ワンボックスやマイクロバスでの送迎かと思っていたのだが、両親が利用したショップは大規模店のようで、中型路線バスと同等の車種を使用しているようだった。

 愛原「リサの修学旅行の時も、レンタカー借りることになるんじゃないかな?」
 高橋「マジっスか?」
 愛原「緊急用に借りることがあるって聞いたことがあるよ。特に、交通の便が悪い所とか……。急に生徒が具合悪くなったり、ケガをして病院に連れて行かなきゃいけなくなった時とかね」
 高橋「あっ、なるほど。そういうことでしたか。中等部代替修学旅行の時は借りませんでしたが……」
 愛原「あれは出発が夜行列車だったこともあるし、最初がスキー場だったからね。その後はバス旅行だったから、レンタカーの出番が無かったんだよ」
 高橋「そういうことでしたか」
 愛原「まあ、緊急用に1台キープするだけだから、ライトバン1台でいいんじゃない?」
 高橋「それもそうっスね」

 13時頃にはリサとパールは、車で買い物に出かけて行った。
 その際、さすがにリサはパーカーとスカートを上に着て行った。

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