報恩坊の怪しい偽作家!

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 実際のものとは異なります。

“大魔道師の弟子” 「いきなり大石寺」

2022-08-26 16:31:46 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[7月18日13:00.天候:晴 アルカディアシティ1番街 魔界共和党本部]

 昼食を挟んで、勇太達は魔界共和党本部に移動した。
 横田に取られたマリアの下着について、損害賠償を請求する為であった。

 勇太:「でもマリア、下着がいくらだか覚えてるの?」
 マリア:「ええ」
 勇太:「凄いな」
 イリーナ:「マリアもマリアで、お金にはキッチリしてる方だからね。アタシなんか、今穿いてるパンツの値段なんていちいち覚えてないよ」
 マリア:「師匠のは1万円以上もする高級ランジェリーだったはずですが?」
 勇太:「い、いちまん……!?」
 イリーナ:「あー、そうだったかねぇ……」
 マリア:「あ、因みにショーツだけでその値段だからね?ブラやらガードルやらも入れたら、【お察しください】」
 勇太:「さすが先生ですねぇ……」

 マリアのスパッツは女子高生向けの物なので、そんなに高くない。
 一応、サイズやら色やらも記入する。
 どこで買ったのかも。

 マリア:「領収証とかは無いんですけど?」
 職員:「それは構いません。党首の意向ですので……」

 既に安倍から党本部に連絡は行っていたようである。

 イリーナ:「それにしても珍しいわねぇ?あなたがスカートの下にスパッツだなんて……。ホウキ乗りにでも目覚めた?」
 マリア:「いえ、そういえわけじゃないんですが、何故だかあの時は『穿いてないと』って思ったんです」
 イリーナ:「自然に予知できるようになったわけね。修行の成果が出てるわ」
 マリア:「ありがとうございます」

 ショーツに関しては、スポーツメーカーから出ているスポーツタイプのものだった。
 逆にこれは普通のショーツよりも、若干高い。

 マリア:「プーマのショーツの黒で、サイズはMと……」
 勇太:「本当に値段、覚えてるんだねぇ……」
 マリア:「そうだよ」

 夫となる勇太が浪費でもしようものなら、1円単位でその浪費を非難することが目に見えている妻になる、マリアw

 職員:「……えー、御記入ありがとうございます。それじゃ請求額は、後程、こちらの口座に振り込ませて頂きますので……」
 イリーナ:「よろしくね。……これでいいでしょ。さあ、屋敷に帰りましょう」
 勇太:「あ、先生、その前になんですけど……」
 イリーナ:「なぁに?」

 勇太は大石寺への御登山があることを伝えた。

 イリーナ:「そうなの。それじゃ、大石寺まで送るわね」
 勇太:「あ、いや、そうじゃなく……!」

 だが、勇太の体は光に包まれた。

[日本時間14:00.天候:晴 静岡県富士宮市上条 日蓮正宗大石寺奉安堂の屋根の上]

 勇太:「こ、これは……!?」
 マリア:「多分、昔、エレーナがここでテロしようとしたことがあっただろう?」
 勇太:「あったね!」

 エレーナはこの奉安堂を爆破しようとしたことがある。
 だがその直前、威吹に後ろから刀で心臓を一突きされた。
 エレーナの前の体はそれで死亡。
 今の体に魂が移って、現在に至る。

 マリア:「その時の記録をそのまま使ったたんだろうなぁ……」
 勇太:「何でそんなことを……!」
 マリア:「本当は師匠、私達と一緒に帰りたかったんだろう」
 勇太:「そんな……」
 マリア:「取りあえず、このままでは埒が明かない。一旦、別の場所に移動しよう。パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。Lu la!」

[同日14:15.天候:晴 大石寺・第二ターミナル待合室]

 無人の待合室。
 高速バスも運休状態とあらば、臨時の窓口も閉鎖されたままだ。

 勇太:「しょうがない。ここから移動しよう」
 マリア:「今日じゃないんだもんね」
 勇太:「そう。明日だから」
 マリア:「素晴らしい嫌がらせだ」
 勇太:「後で謝った方がいいよね?」
 マリア:「というか、事情を聞いた方がいいかもな」
 勇太:「取りあえず、今日は御開扉があるから、バスもあるはずだ。それで、まずは富士市まで行こう」

 勇太はバス停に歩きがてら、藤谷に電話した。

 勇太:「も、もしもし?藤谷班長ですか?稲生ですけど……」
 藤谷:「おー、稲生君か。どうした?」
 勇太:「あ、あのぅ……。添書の方は届きましたか?」
 藤谷:「ああ。さっき、エレーナちゃんから届いたよ」
 勇太:「早っ!」
 藤谷:「まあ、バイク便やメッセンジャー以上の料金は取られたけどな。はっはっはっ!」
 勇太:「でしょうねぇ……。それじゃ班長は今、東京に?」
 藤谷:「いや、今から静岡に向かう。だから悪いけど、明日は新幹線か何かで向かってくれないかな?本当は一緒に行きたいところなんだけど……」

 藤谷は、勇太達が都内もしくは埼玉の実家にいるものと思っているらしい。

 勇太:「何かあったんですか?」
 藤谷:「いや、ただの仕事だよ。ほら、俺、今、静岡支社の支社長だからさ」
 勇太:「藤谷組、静岡に支社ができたんですか!」
 藤谷:「功徳だよ。昔はただの出張所だったのに、それが営業所に格上げして、今じゃ支社だよ。もっとも、富士市から静岡市へ移転することになったから、大石寺からは離れてしまったがな」
 勇太:「そうだったんですか」
 藤谷:「明日は新幹線で行くの?」
 勇太:「た、多分そのようになるかと……」

 話がややこしくなるので、勇太はそういうことにしておいた。

 藤谷:「分かった。それじゃ明日、新富士駅で待ち合わせよう。何時の新幹線に乗るの?」
 勇太:「あー、えっと……まだ決めてません。そこは後で連絡します」
 藤谷:「分かったよ。それじゃ、決まったら教えてくれ」
 勇太:「わ、分かりました。それじゃ、失礼します」

 勇太は電話を切った。
 マリアはマリアで、水晶玉でイリーナと連絡を取ったようだ。

 マリア:「何かね、『今度は“魔の者”が魔界に来るかもしれないから、早めに送った』とか言ってる」
 勇太:「えっ、そうなの!?」
 マリア:「どこまで本当なのやら……」
 勇太:「と、とにかく、今日泊まるホテルを探さないと……」

 勇太はスマホを取り出し、宿泊するホテルで空室のある場所を探した。

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1 コメント

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富士急静岡バス“東京~富士宮線”運転再開のお知らせ。 (雲羽百三)
2022-08-26 20:31:01
 http://www.shizuokabus.co.jp/2022/08/25/9487/

 現在、全便運休中の富士急静岡バス「東京~富士宮線」(やきそばエクスプレス号)は、9月11日より臨時ダイヤでの運転再開となります。
 今度の運転再開では、久しぶりに大石寺にも乗り入れるようですが、下り便の午後到着ということもあり、行事参加には向かない状態となっております。
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