[7月10日07:30.天候:晴 宮城県仙台市内某所 とある大病院]
私の名前は愛原学。
都内で私立探偵を営んでいる。
今、私は出張先の仙台市内で入院している。
別に、昨夜のバイオハザードではどこもケガはしていない。
ゾンビにも噛まれていないし、むしろ擦り傷を負った高橋君の方が心配だ。
何でもこの病院は、BSAA極東支部日本地区本部の指定医療機関になっているらしい。
もちろん、あくまで指定医療機関というだけであり、専門病院ではない。
その為、私や高橋君の他にも一般の患者がいたりするのだが……。
看護師:「愛原さん、高橋さん。朝食の時間です」
愛原:「あ、はい」
私と高橋君は2人用の病室に入院している。
理由は検査入院とのことだ。
要はゾンビに襲われたりしていたわけだから、私達も感染していないかどうかを検査する為のものらしい。
だが私達は、今さら感染しても発症することはないだろう。
何故なら霧生市のバイオハザードの時に、既にワクチンを接種していたからだ。
それでなくても、元々抗体が私達にはあったらしい。
愛原:「へえ、最近の給食は美味そうに作られてるんだねぇ……」
高橋:「少年院の時の飯の方が多かったですよ」
愛原:「そりゃお前、育ち盛りを収容しているんだから、普通の刑務所よりは多めに出るだろう」
高橋:「いや、ガチで多かったですよ」
愛原:「んん?何だ、牛丼特盛でも出たのか?」
高橋:「いえいえ、もっとです。1食分を3食に分けてこの量ですよ」
愛原:「おい、マジかそれ!?」
ちょっと奥さん、聞きました?
少年院で出る食事の量、1食分を3食に分けて病院の給食並みですって。
高橋:「さすがのオレも太りました、あの時は」
愛原:「だろうなぁ、それ!」
高橋:「税金の無駄使いですよね」
愛原:「お前が言うな!」
私は呆れてズズズと味噌汁を啜った。
高橋:「でもまあ、当時の少年院仲間の中には、半ば親から虐待されていた奴もいて、満足に飯も食わせてもらえなかったので、あそこの飯は美味かったと言ってました。そこが刑務所の『臭い飯』との大きな違いです」
愛原:「飯目当てに再犯されても困るよ?」
それでもまだ刑務所出所者より、少年院退院者の方が再犯率は低いらしいのだが……。
愛原:「てか高橋、お前、料理は少年院で習ったって言ってたじゃないか!」
高橋:「すいません。少年刑務所の間違いでした。あ、そうそう。俺が何やらかしてそこに入るきっかけになったか、まだ話してませんでしたね」
愛原:「後で聞くよ。何だか飯がマズくなりそうな話っぽそうだ」
高橋:「その方がいいかもです」
私はテレビのチャンネルを替えた。
スピーカーではなく、イヤホンで聞くタイプだ。
まあ、病院ならそうだろう。
私はイヤホンを持っていなかったので、仕方なく字幕表示にだけして音は消していた。
それでも、画面だけでどんなニュースが流れているのか分かった。
当たり前のことだが、廃校とその地下研究施設のことが大々的に報道されていた。
BSAAが撮影したと思われる大型クリーチャーの映像、そこにBSAAの戦闘ヘリが上空から攻撃している映像が報道された。
アナウンサーの、『これは映画のワンシーンではありません。我々日本人からしてみれば、まるで映画の世界の話に過ぎなかったBOWの脅威がついに日本にも上陸したのです。これは他人事ではありません』という字幕が印象的だった。
因みにBOWとはBio Organic Weaponの略で、要はバイオテロに特化して製造されたクリーチャーのことを言う。
私達が霧生市で戦ったハンターもそうだし、タイラントもそうだ。
そして……リサもその1人なのだ。
愛原:「リサはどこに行った?」
高橋:「俺達と同じく検査入院しているはずですけどね、さすがに病棟は男女分かれてるってことです」
愛原:「後で顔を見せに行くか。どうせヒマだし」
高橋:「お供します。ってか、アネゴにも連絡しませんと」
愛原:「それもそうだな。食べたら、すぐ電話しよう」
私達は急いで朝食を取った。
看護師:「愛原さん、高橋さん。9時から先生の診察がありますので……」
愛原:「分かりました。ちょっと事務所に電話してきます」
高橋:「お供します!」
私が事務所に連絡を取れたのは、8時過ぎ。
既に高野君が出勤していた。
高野:「びっくりしましたよ。事務所には誰もいないですし、先生達が向かった仙台じゃ、BOWが暴れたというじゃないですか」
愛原:「そのBOWから命からがら逃げて来たんだ。今はBSAAに保護されて、市内の病院に検査入院中だ。高橋君が軽いケガをしたもんだから、その治療もあるけどな」
高野:「感染はしてないんでしょうね?」
愛原:「大丈夫だろ。霧生市脱出後、俺達、抗体があったって判明してるし、何より念の為にワクチンも打ってたしな」
高野:「確かに……」
愛原:「予定じゃ明日退院するから、明日には帰るよ。……あ、そ。仕事の依頼はまだ無いのね。分かった分かった」
私は電話を切った。
愛原:「それじゃ行こうか」
高橋:「はい」
私は同じフロアにある、反対側の病棟まで向かった。
そこは女性患者が主に収容されているエリアであった。
愛原:「確か、この辺だけど……」
高橋:「あー、ここですね。ってか、個室かよ!」
だが、入口のドアは閉ざされ、『面会謝絶』の札が掛けられていた。
しかも、ドアの前には黒いスーツ上下に黒いサングラスを掛けた男が1人立っていた。
愛原:「さあて、病室に戻ろうか」
高橋:「先生!」
愛原:「これ、絶対入っちゃダメなパティーンだろ!?」
高橋:「俺達はいいでしょうよ!?」
愛原:「命あっての物種だぞ!?」
すると、黒スーツの男がつかつかとやってきた。
男:「ここは病院です。静かにしてください」
愛原:「あ……すいません」
高橋:「なあ。俺達、その病室に面会に来たんだけど……」
愛原:「私立探偵の愛原学と、助手の高橋正義です」
男:「あなた達なら面会は許可されています。どうぞ」
あっさりOKだった。
ガラガラと引き戸を開けると、中にいたのは……。
私の名前は愛原学。
都内で私立探偵を営んでいる。
今、私は出張先の仙台市内で入院している。
別に、昨夜のバイオハザードではどこもケガはしていない。
ゾンビにも噛まれていないし、むしろ擦り傷を負った高橋君の方が心配だ。
何でもこの病院は、BSAA極東支部日本地区本部の指定医療機関になっているらしい。
もちろん、あくまで指定医療機関というだけであり、専門病院ではない。
その為、私や高橋君の他にも一般の患者がいたりするのだが……。
看護師:「愛原さん、高橋さん。朝食の時間です」
愛原:「あ、はい」
私と高橋君は2人用の病室に入院している。
理由は検査入院とのことだ。
要はゾンビに襲われたりしていたわけだから、私達も感染していないかどうかを検査する為のものらしい。
だが私達は、今さら感染しても発症することはないだろう。
何故なら霧生市のバイオハザードの時に、既にワクチンを接種していたからだ。
それでなくても、元々抗体が私達にはあったらしい。
愛原:「へえ、最近の給食は美味そうに作られてるんだねぇ……」
高橋:「少年院の時の飯の方が多かったですよ」
愛原:「そりゃお前、育ち盛りを収容しているんだから、普通の刑務所よりは多めに出るだろう」
高橋:「いや、ガチで多かったですよ」
愛原:「んん?何だ、牛丼特盛でも出たのか?」
高橋:「いえいえ、もっとです。1食分を3食に分けてこの量ですよ」
愛原:「おい、マジかそれ!?」
ちょっと奥さん、聞きました?
少年院で出る食事の量、1食分を3食に分けて病院の給食並みですって。
高橋:「さすがのオレも太りました、あの時は」
愛原:「だろうなぁ、それ!」
高橋:「税金の無駄使いですよね」
愛原:「お前が言うな!」
私は呆れてズズズと味噌汁を啜った。
高橋:「でもまあ、当時の少年院仲間の中には、半ば親から虐待されていた奴もいて、満足に飯も食わせてもらえなかったので、あそこの飯は美味かったと言ってました。そこが刑務所の『臭い飯』との大きな違いです」
愛原:「飯目当てに再犯されても困るよ?」
それでもまだ刑務所出所者より、少年院退院者の方が再犯率は低いらしいのだが……。
愛原:「てか高橋、お前、料理は少年院で習ったって言ってたじゃないか!」
高橋:「すいません。少年刑務所の間違いでした。あ、そうそう。俺が何やらかしてそこに入るきっかけになったか、まだ話してませんでしたね」
愛原:「後で聞くよ。何だか飯がマズくなりそうな話っぽそうだ」
高橋:「その方がいいかもです」
私はテレビのチャンネルを替えた。
スピーカーではなく、イヤホンで聞くタイプだ。
まあ、病院ならそうだろう。
私はイヤホンを持っていなかったので、仕方なく字幕表示にだけして音は消していた。
それでも、画面だけでどんなニュースが流れているのか分かった。
当たり前のことだが、廃校とその地下研究施設のことが大々的に報道されていた。
BSAAが撮影したと思われる大型クリーチャーの映像、そこにBSAAの戦闘ヘリが上空から攻撃している映像が報道された。
アナウンサーの、『これは映画のワンシーンではありません。我々日本人からしてみれば、まるで映画の世界の話に過ぎなかったBOWの脅威がついに日本にも上陸したのです。これは他人事ではありません』という字幕が印象的だった。
因みにBOWとはBio Organic Weaponの略で、要はバイオテロに特化して製造されたクリーチャーのことを言う。
私達が霧生市で戦ったハンターもそうだし、タイラントもそうだ。
そして……リサもその1人なのだ。
愛原:「リサはどこに行った?」
高橋:「俺達と同じく検査入院しているはずですけどね、さすがに病棟は男女分かれてるってことです」
愛原:「後で顔を見せに行くか。どうせヒマだし」
高橋:「お供します。ってか、アネゴにも連絡しませんと」
愛原:「それもそうだな。食べたら、すぐ電話しよう」
私達は急いで朝食を取った。
看護師:「愛原さん、高橋さん。9時から先生の診察がありますので……」
愛原:「分かりました。ちょっと事務所に電話してきます」
高橋:「お供します!」
私が事務所に連絡を取れたのは、8時過ぎ。
既に高野君が出勤していた。
高野:「びっくりしましたよ。事務所には誰もいないですし、先生達が向かった仙台じゃ、BOWが暴れたというじゃないですか」
愛原:「そのBOWから命からがら逃げて来たんだ。今はBSAAに保護されて、市内の病院に検査入院中だ。高橋君が軽いケガをしたもんだから、その治療もあるけどな」
高野:「感染はしてないんでしょうね?」
愛原:「大丈夫だろ。霧生市脱出後、俺達、抗体があったって判明してるし、何より念の為にワクチンも打ってたしな」
高野:「確かに……」
愛原:「予定じゃ明日退院するから、明日には帰るよ。……あ、そ。仕事の依頼はまだ無いのね。分かった分かった」
私は電話を切った。
愛原:「それじゃ行こうか」
高橋:「はい」
私は同じフロアにある、反対側の病棟まで向かった。
そこは女性患者が主に収容されているエリアであった。
愛原:「確か、この辺だけど……」
高橋:「あー、ここですね。ってか、個室かよ!」
だが、入口のドアは閉ざされ、『面会謝絶』の札が掛けられていた。
しかも、ドアの前には黒いスーツ上下に黒いサングラスを掛けた男が1人立っていた。
愛原:「さあて、病室に戻ろうか」
高橋:「先生!」
愛原:「これ、絶対入っちゃダメなパティーンだろ!?」
高橋:「俺達はいいでしょうよ!?」
愛原:「命あっての物種だぞ!?」
すると、黒スーツの男がつかつかとやってきた。
男:「ここは病院です。静かにしてください」
愛原:「あ……すいません」
高橋:「なあ。俺達、その病室に面会に来たんだけど……」
愛原:「私立探偵の愛原学と、助手の高橋正義です」
男:「あなた達なら面会は許可されています。どうぞ」
あっさりOKだった。
ガラガラと引き戸を開けると、中にいたのは……。
ツッコミ内容はブログ内の表現方法や文法の使い回しについてのものが多く、そこはもはや私もツッコむのをやめたものである。
ただ、折伏の仕方については(香月さんも何を今更と思ったのか)強いツッコミはしていないようだ。
私も恐らく香月さんからチェックをされたら、
「アンタ、何年小説書いてはるんでっか!?この程度の表現能力しか無いっちゅうなら、ナンミョーカンチョーと共に小説書きもやめなはれ!日蓮のオッサンかてあの世で嘆いておられまっせ!!」
とか言われそうだ。