報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“アンドロイドマスター” 「一方その頃……」

2014-09-21 19:46:10 | アンドロイドマスターシリーズ
[9月20日15:00.宮城県柴田郡川崎町某所林道 マリオ&ルイージ]

 マリオとルイージは、AR団が使っていたと思われるアジトに再び向かった。
 未調査区画を調査する為だが、先日そこで手に入れたセキュリティ・トークンで、事故ったトラックの中に積まれた端末から組織の調査ができると分かったのだ。
 警察が捜査したのだが、トラックは転落した場所が危険な為に回収されなかったようである。
 何しろ、土砂崩れが発生した場所だ。
 こういう時、バージョン・シリーズの最新型のアレンジ版であるマリオとルイージなら、モデルになった某配管工兄弟の如く、悪路でも難無く進むことができる。
「我々ノ活躍ガ新タナ新展開ヲ呼ビマスヨ、アニキ!」
「オウ!」
 だが、そうは問屋が卸さない。
 まもなくトラックの事故現場に到着するところだったが、
「グワッ!?」
 ルイージが突然、後ろに跳ね飛んだ。
「オイ、遊ンデル場合カ?」
「チ、違イマス。イ、イヤ、アノ……何デショウ?何カ衝撃ガアリマシタ」
「ハ?」
「ダカラ、イキナリ殴ラレタンデス!カメラに映ラナイ何カデス!確カデス!」
「マジか!?」
 そして、事故現場に辿り着いた時だった。
「ガアアッ!」
「! ベアーとウルフ!?」
「マダ居ヤガリマシタヨ!?」
 しかも、
「キ、消エタ!?」
「インビシブルタイプとイウ奴デスカ!コレデ謎ガ解ケマシタ!」
「スキャンに掛カラナイ!?」
「一応、奴ラノ攻撃直前ニハ姿ヲ現スヨウデス!ソコヲ叩クシカアリマセン!」
「作戦ドーモ。……ニシテモ、ツイテネェ……」
 マリオとルイージは右手をショットガンやマシンガンに変形すると、インビシビルタイプのベアーとウルフを迎え撃った。
「1機仕留メタゾ!ルイージ、アト何機ダ!?」
「見エナイカラ分カリマセン!テカ、我々ニ向カッテクル連中、全部インビシブルのヨウデス!」
「……マジ、ツイテネェ……」
 消えたりしなければ、マリオ達の方が優勢である。
「マタ壊シタゾ!残ルハ……」
「ダカラ!見エナイカラ、分カラナイッテ!」
「……マジ、勘弁ダゼ」

 とはいうものの……。
「……気配ガ無クナッタナ」
「ドウヤラ、一掃シタヨウデスネ」
「新手ガ来ルカモシレナイ。今ノウチニ調査ヲ続行ダ」
 兄弟機は大きな岩に引っかかっているトラックの荷台を調べた。
 そこはもぬけのからだった。
 よく見るとトラックはダブルキャブタイプ(後部座席付き)で、後部座席の部分に据置型?のPCがあった。
「ウリャッ!」
 マリオは運転席の後ろのドアをこじ開けた。
「起動スルトイイガ……」
 運転席や助手席は水を被っていたが、後部座席は壁で仕切られていて、幸いそこに水が入って来てはいなかった。
 マリオは端末の起動ボタンを押した。
 すると、モニタが点いた。
「オッ、ヤッタ!オイ、ルイージ。出番ダゼ」
「了解」

 ルイージがセキュリティ・トークンを差し込み、キーボードを叩く。
 その間、マリオは新手が来ないか警戒に当たっていたが、今のところそういった気配は無かった。
「フーム……。通信記録ハ無イ。ナラバ、別ノ所ヲ洗ウノミ」
「楽勝カ?PCとキノコの前デハ威勢ガイイナ。七海チャンの前トハ大違イっト……」
「アニキ!」
「! ビックリシタ。ナ、何ダヨ?」
「支部長ニ即時報告デス!」

[同日同時間帯 財団仙台支部 支部長室 森須]

 森須は支部長室で、マリオ達の報告を受けた。
「よくやった。吉報に感謝する。私もその端末に記録されている情報は有力な手掛かりだと考える。これでテロリストのリーダーの情報が暴ければ、こっちの物だ」
{「スグニ情報ヲお送リシマス」}
「頼む」
 早速、森須のPCにその情報が送られてくる。
 が!
「……おい、どうした?20パーセントで、エラーになったぞ?これでは解析できん」

[同日同時間帯 再び件の林道 マリオ&ルイージ]

「アレ?アレレ?」
 突然、端末の画面が真っ暗になってしまった。
「オイ、ドウシタ?」
 マリオが画面を覗き込む。
「ハ、ハハ、ハハハハハ……」
「ハハハハ」
「……分カリマセン」

 急いでPCの基盤を開けて、中をいじくるマリオ。
 その間、ルイージは持参したラジエーターを飲んでいた。
「ウー……。マサカ、バッテリー切レトハナ。ツイテネェ……」
「デスガ、奴ラノ端末サエ押サエレバ、イツデモ情報のダウンロードは可能デス。例ノアジトに行ってミマショウ。急ガネバ」
「オ、オイ!ダカラ、何デソレヲ先ニ言ワナインダ、オ前ハ!?」
 急ぎ足で現場を立ち去るルイージ。
 それを慌てて追う兄機だった。

[同日16:00.AR団のアジト跡 マリオ&ルイージ]

「未調査区画ヲ調査シマショウ。コッチデス」
「オウ。エレベーターノ前マデシカ行ッテナイナ。ソノ先カ」
「エエ」
 すると、通路の先にバージョン4.0が2体いた。
「オ前ラ、ヤメロ!俺達ハ同型機ダ!」
 その4.0達は敵意剥き出しで右手をショットガンに変形させてきた。
「無理デス、アニキ!俺達、最新型ナモンデ、奴ラのデータに無イト思イマス!Unkownハ取リアエズ攻撃ッテ所モ同ジデス!」
「俺達ハ、ソコマデ見境無イワケジャナイケドナ。最新型ガ旧型ニ攻撃サレルトハナハ!……ツイテネェ」
 バージョン5.0との違いは、実はあまり無い。
 PCのOSで言う、Windows8か8.1くらいだ。
 ただ、マリオとルイージはアレンジ・ヴァージョンでよく喋る設定なのと、コミカルな動きができるだけのことだ。
 で、当然、銃撃戦となる。
「クソッ!コンナ所デ足止メ食ラッテル場合ジャ無イッテノニヨォ!」
 マリオとルイージは機敏な動きができるように、奴らよりスマートな体型で作られている。
 ただ、4.0達にあっては、見た目はずんぐりむっくりであっても、意外と素早い動きはできるようになっている。
 マリオはそれを利用して、4.0の上を飛び越えた。
 そして、
「アーバヨ!」
 エレベーターに続くドアを開けた。
「アニキー!待ッテクダサーイ!」
 ルイージも飛び越えて、ドアの向こうに飛び込む。
 そして、頑丈な鉄扉を閉めて鍵を掛けた。
 当然、向こうからドンドンドンッと強く叩かれる音がする。
「シツコイ奴ラダゼ!コレデ凌ゲルとイイガ……」
「エレベーターはアッチデス。急ギマショウ」
 兄弟機はインビシビルタイプに惨殺されたテロリストのいた部屋から、エレベーターに向かった。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« “アンドロイドマスター” 「... | トップ | 小説の途中ですが、ここで一... »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ANP)
2014-09-21 22:48:06
jr東日本のATOS放送は英語放送が無いみたいですね・・・

西日本でもなかったんですけどつい最近一部のターミナル駅での予告放送ではできた模様です。

ATOSでも予告放送くらいにはつけたらいいんですけどね・・・・・

あと乗車案内とかはあるんでしょうか?「白色丸印1番から8番で2列に並んでお待ちください」とかATOSでもあるんでしょうか?
返信する
ANPさんへ (作者)
2014-09-22 07:45:25
おはようございます。

ATOSにも中距離電車や特急ホームなどでは、
「この列車は、3つドア、10両です」
とか、仙台駅在来線ホーム(仙石線を除く)では、
「足元の黄色い乗車案内、◯番から◯番でお待ちください」
とか、流れますよ。
仙台駅は震災前から使用していますが、震災後、寸断された常磐線についても対応していたので、結構万能なんだなと思いました。
ただ、英語放送はやっぱりありません。
返信する
つぶやき 3 (作者)
2014-09-22 09:37:13
今回の話で、アジト内におけるルイージのセリフ、
「旧型の連中は、自分たち最新型のことは知らない」
とか、
「Unkownは取りあえず攻撃」
というのは、
「大聖人は久遠寺は知っていても、後継者によって開基された大石寺のことは知らない」
とか、
「邪教は取りあえず攻撃」
ということに対するオマージュです。
返信する
Unknown (本堂)
2014-09-22 19:48:34
管理人さん、今晩は。

大聖人は久遠寺は知っていても、唯一後継者が日興上人だとは知らないどころか、日興上人自身も自分が唯一後継者だとは知らなかった。

すいません・・これは全て線引き?か 「ピーーー!」になりますかね?

返信する
本堂さんへ (作者)
2014-09-22 20:41:00
大丈夫です。御心配無く。
コメント欄では、そのような小細工はできない仕様です(違っ!)。
いいんですよ。大聖人様も、あのような立派なお寺が建ったことをお喜びでしょう。
過去の宗内でのゴタゴタについては、まあ当事者の皆様方に責任を取って頂き、御自分方で尻拭いをして頂くとして 、私ら新参者は気楽にやらせて頂こうかなっと。
返信する
つぶやき (作者)
2014-09-22 21:05:49
山門入り口さんの所でサイコパス云々というコメントをさせて頂いたが、佐世保の加害者女子高生がそうだというソースは無い。
ただ、報道を見てそのように感じたまでのこと。
私と似た匂いがした、というね。
サイコパス同士、気が合うのかと考えてみたが、そんなことは無さそうだ。
どれも「流血の惨を見ること必至」な未来しか見えない。
近づかない方が賢明のようだ。

私はまあ、小説の中でだいぶ【Nice boat.】してるので、それで十分。
ここでは公開しません。ブログ規定に反する恐れがあるので。
返信する

コメントを投稿

アンドロイドマスターシリーズ」カテゴリの最新記事