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日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

参議院の問責決議という妖怪

2011-01-07 21:50:47 | 社会・政治
昨日asahi.comが

「菅・仙谷には国を任せられない」…西岡参院議長が手記

 西岡武夫参院議長が8日発売の月刊誌「文芸春秋」に、菅直人首相を「国家観、政治哲学を欠いたままで国を担う資格なし」、仙谷由人官房長官を「放言はとどまるところを知らない。問責決議を受けたのは当然」などと批判する手記を寄せた。

 手記の表題は「菅・仙谷には国を任せられない」。民主党出身の議長の厳しい政権批判は異例だ。国営諫早湾干拓事業への首相の対応について「すべてがスタンドプレーありきの思いつき」。新年度予算案で増額した子ども手当にも矛先を向け、「増税辞さずにひねり出した財源を所得制限もなくバラまくなんて、社会主義的発想がよみがえったかのようだ」とした。

 問責決議を受けながら辞任しない仙谷氏には「法的拘束力のなさを理由に平然としているのはいかがなものか」と指摘。国会答弁は「わざと相手を怒らせ論点をそらす」として、「彼の発言は国会答弁の名に値しない。弁護士の経験からつかんだ法廷闘争のやり方だ」と記した。
(2011年1月6日22時0分)

と報じたかと思ったら、それに仙石官房長官が次のように反論したそうである。

仙谷氏、西岡参院議長に反論 問責の効力めぐり論争

 仙谷由人官房長官は7日の定例会見で、西岡武夫参院議長が問責決議を理由に仙谷氏の官房長官辞任を月刊誌で主張したことを問われ、「憲法論、権力論との関係でどういう論理なのか拝見したい」と疑問を呈した。西岡氏は民主党出身の議長で、問責の効力をめぐる論争が政権党にも飛び火している。(中略)

 西岡氏はこれまでも「問責を受けたことへの重さの自覚がない」などと仙谷氏らを繰り返し批判してきた。問責効力の否定を容認すれば、参院の存在感低下につながりかねないためだ。

 そもそも、問責効力をめぐる論争は今に始まった話ではない。2008年6月に福田康夫首相(当時)の問責決議が参院で可決された際、当時野党だった民主党側は問責の効力を主張し、政権側の自民党が問責を否定していた。攻守の立場を変えて同じような論争を繰り返し、さらには政権内でもいさかいが始まったことに、衆院副議長経験者は「問責というのは単なる『おしかりを受けた』というだけの話だ」と嘆いている。
(2011年1月7日20時15分)

私はそもそも貴族院の亡霊のような参議院なんて不要であると折に触れて論じてきた。

総選挙雑感(2) 『風見鶏のヤス』の子は不肖の子
『ずっこけ風見鶏』は参議院廃止論に拍車をかける
今こそ参議院廃止を声高に唱えよう!

だからこんな参議院の、しかも何ら法的拘束力のない問責決議が単なる『おしかりを受けた』というだけの話というのを素直に受け取ることが出来る。ところが野党のみならず民主党出身の参議院議長までが、いや議長だからこそと言うべきなのかもしれないが、問責決議に過大な権威付けをしようとしているのが以下にも滑稽で猿芝居にみえる。私は民主党政権に肩入れする者ではないが、国民の一人として問責決議を巡る茶番劇の幕を早く下ろして欲しいのである。今となっては仙石官房長官と馬淵国交相がどういう理由で問責決議をされたのか、それを即思い出せないだけにこの思いは深い。