昨日の夕方、天天を散歩させていたんですが、近くの駐車場で女性が必死に何かを探している風だったんです。
私は、その前から見ていたんですが、どうも飼っているイタチ(フェレット)を放してしまったようで、女性の体を駆け下りながら逃げていくフェレットを見ました。
野生のフェレットと違うのは、逃げ方が甘いんです。
必死に走っているようですが、自分でどこを走っていいのかわからないみたいなんです。
だから、隠れながら走っているようですが、姿が見え隠れして、探しやすいんです。
でも、一度動物を手放してしまったら終わりです。
一目散に逃げるフェレットの姿を追うどころか、いつまでも女性は駐車場をひたすら探していて、もうすでに駐車場を出て、別のところに逃げているフェレットの姿を見ることが出来ていません。
私は、フェレットがどこへ逃げるのか、目で追っていて、教えてあげても女性は身動きすらできないのです。
結局、フェレットはもう姿を見せなくなりました。
探していた女性も諦めて駐車場を出て、家路に着きます。
「なんか、可哀想。」と、思うんです。
この寒い冬空の下、食べるものも今までは与えられてきたはずです。
「もう少し探してあげればいいのに。」と、去っていく女性の後姿を見送りました。
犬のように知能が高ければ、逃げても飼い主のところに帰る本能があるはずですが、フェレットでは帰れないでしょう。
後ろ髪を引かれながら、私も家路に着きましたが、またあの場所を通るとき、ちょっとは気にかけてあげようと、思います。