ごじらいく

足跡の先に・・・

鼻息

2017年01月22日 | あの頃

長く勤めていた会社に、ある男の人が途中入社してきたんです。

その人は、私たち経理部の上司になる人で、仕事中に一人ひとりの仕事のやり方などを回って見学されていたんです。

私の後ろに立ったとき、その上司になる人の鼻息にびっくりしました。

まるで電車の中の痴漢を連想させるような鼻息で、ある意味怖かったのを思い出します。

同じ経理部にいた美人の先輩も同じことを考えていたようで、「すごい鼻息だったね。」と、耳元で教えてくれました。

「私一人にだけじゃなくてよかった。」と、ホッとしました。

当分、その鼻息は、おさまることもなかったんですが、だんだん会社に慣れてきて女子社員の扱いもわかってきたようで、だんだん鼻息は静かになってきました。

「あの鼻息は、一体何だったのか。」と、当時の私は頭をひねりました。

ただ女子社員が好きで興奮していたのか、それとも、ものすごい意気込みで仕事を覚えようとしていたのか、定かではありません。

私は決して美人なほうではないので、鼻息の期間が短かっただけのような気がします。

たぶん、美人の先輩にはいつまでも強烈な鼻息を吹きかけていたような、そうでないような、なんとも理解しにくい見学でした。

それから先は、結構、その上司からは相手にされず、ただ、淡々と仕事をしていたような気がします。

 

 

 

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