Kuni Takahashi Photo Blog

フォトグラファー高橋邦典
English: http://www.kunitakahashi.com/blog

リビア出国

2011-06-02 17:19:12 | アフリカ
残念ながら、仕事の契約が早く短縮されてしまってリビアを発つことになった。

仕事抜きで残ろうかとも考えたが、ちょっと金銭的にも余裕が無いし、なんといっても政治的に硬直状態が続いており、全然ニュースがない。

いまや事態は「ウェイティング・ゲーム」の状態で、カダフィが殺されるか国をでない限り、次の大きな進展はないだろう。

2週間前にベンガジに戻ってきてから、毎日なんとか目新しいものを撮ろうと努力してきた。しかし3月からほとんど動きのないこの町では、それはなかなかしんどいことだった。前回の取材で反カダフィーの隆起に関することはほとんど撮り尽くしてしまっていったからだ。

とりあえずは一旦引き上げという感じだが、願わくばまた状況が熱くなったときに戻ってこられたら、と思う。

(もっと写真を見る http://www.kunitakahashi.com/blog/2011/06/02/leaving-libya/ )

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2 コメント

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アエラ 臨時増刊 (**Kon)
2011-06-04 01:08:50
こんばんは。
邦さん、リビアにおられたんですね。怪我の方はいかがですか。お大事になさってくださいね。

今日、アエラの臨時増刊『レンズが震えた 世界のフォトグラファーの決定版写真集』を購入してきました。邦さんの写真が大変よくて、立ち読みで涙が出てしまいやはり夫も仙台なのですが、家であの写真を見せたら泣いてました。宮城の人の心にぐっとくる写真だったように思います。夫は、その写真を『宮城に愛情のある写真だ』と言いました。私もそう思いました。

私達も、地元に帰り五月の連休ですらまだ片付かない親戚や実家の地震の後片付けをしてきました。知り合いの田植えも手伝って来たんですよ。さまざまな落ち込みと不安を支えるのは、物を創ることだと思いました。それで手伝ったのですが……。それから、放射能の発表がどんどん出始め、あの苗はどうなるのか、と思っています。

今は、邦さんのお身体だけが心配です。

私は復旧して行く宮城を追いかけて行きたいです。あの後、五月頃には深沼周辺に入れるようになりましたが、石巻と同じく一面瓦礫でした。瓦礫というか生活していた品物がほとんどですよね。言葉にならない状態でした。

邦さん、あの写真をありがとう。
沢山の写真がありますが、こんな思いで邦さんの写真を見ている人が世界のどこかにいるんだろうな、と初めて当事者(故郷)として邦さんの写真を見て思いました。

ありがとう。
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Unknown (Kuni Takahashi)
2011-06-04 04:31:06
ありがとうございます。アエラに掲載した家族写真を含め、彼らの証言も集めた写真集「あの日のこと」が6月10日にポプラ社から発売される予定です。興味があれば手にとってみてください。
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