少しばかり前、交通安全に関する撮影で、ケニアの首都ナイロビで数日間を過ごした。はじめのうちは、無法地帯ともいえるムンバイやデリーなどのインドの都市に比べれば、ナイロビの交通事情などたいしたものではないなと感じていたのだけれど、ある晩の経験から考えががらりと変わってしまった。
ナイロビから100キロほど北上したナイバシャという町から戻ってきた夜のことだ。仕事が長引き少し出発が遅れたにもかかわらず、交通量は少なく、思っていたより早くナイロビに到着。ところが、市内にはいりホテルまであと少しというところで、とんだ渋滞に巻き込まれた。のろのろと50メートル程走っては、10分間まったく動かなくなるといった繰り返し。どうやら1キロほどさきにあるロータリーが原因らしかった。
「警察のせいさ…」ドライバーがため息まじりにこう漏らした。彼が言うにはこういうことらしい。ロータリーで交通整理にあたっている警察官が、わざとひとつの道路だけを長く停止させて、しびれをきらせたドライバーから賄賂をとるのだという。賄賂せびりのそんな警察官の手口など、これまで訪れたどんな国でもきいたことはなかったが、同乗していたナイロビ在住のアメリカ人も、こんなことは日常茶飯事だと同意している。結局ロータリーまでの1キロを走るのに1時間半ほどかかり、そこでまさに僕が目撃したのは、僕らの道路に立ちふさがって異常に長い時間ストップさせている一人の警官の姿だった。
今回の仕事を始める前、撮影リストに「ロータリーで交通整理をする警察官」がはいっていた。なぜ特別にロータリーの警官を?と疑問に思った僕に、クライアントの言ったこんな言葉が、この晩まざまざと実感できたのだ。
「ロータリーの警官は交通整理どころか、逆に渋滞の原因になることもあるんだ」
(ちなみにここに掲載されている警官の写真は、記事中にあるロータリーの渋滞とは関係ありません)
(もっと写真を見る http://www.kunitakahashi.com/blog/2014/01/14/nairobis-traffic-mess/ )
(この記事はヤフーニュースブログにも掲載してあります)
ナイロビから100キロほど北上したナイバシャという町から戻ってきた夜のことだ。仕事が長引き少し出発が遅れたにもかかわらず、交通量は少なく、思っていたより早くナイロビに到着。ところが、市内にはいりホテルまであと少しというところで、とんだ渋滞に巻き込まれた。のろのろと50メートル程走っては、10分間まったく動かなくなるといった繰り返し。どうやら1キロほどさきにあるロータリーが原因らしかった。
「警察のせいさ…」ドライバーがため息まじりにこう漏らした。彼が言うにはこういうことらしい。ロータリーで交通整理にあたっている警察官が、わざとひとつの道路だけを長く停止させて、しびれをきらせたドライバーから賄賂をとるのだという。賄賂せびりのそんな警察官の手口など、これまで訪れたどんな国でもきいたことはなかったが、同乗していたナイロビ在住のアメリカ人も、こんなことは日常茶飯事だと同意している。結局ロータリーまでの1キロを走るのに1時間半ほどかかり、そこでまさに僕が目撃したのは、僕らの道路に立ちふさがって異常に長い時間ストップさせている一人の警官の姿だった。
今回の仕事を始める前、撮影リストに「ロータリーで交通整理をする警察官」がはいっていた。なぜ特別にロータリーの警官を?と疑問に思った僕に、クライアントの言ったこんな言葉が、この晩まざまざと実感できたのだ。
「ロータリーの警官は交通整理どころか、逆に渋滞の原因になることもあるんだ」
(ちなみにここに掲載されている警官の写真は、記事中にあるロータリーの渋滞とは関係ありません)
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